• 完封勝ちで1部残留を決めた=明治神宮球場で

  • この日が自身初完封の上野。最後は大きくガッツポーズを決めた

  • 2安打を放った平野。4年生の意地を見せつける結果となった

上野完封!!最上級生の意地見せつけ1部残留決定

[硬式野球部]東都大学野球秋季1部2部入替戦対拓大2回戦(2019年11月11日 16時25分)

東都大学野球秋季1部2部入替戦対拓大2回戦が11月10日、明治神宮球場で行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

拓 大000000000=0
駒 大00011000X=2

〈打者成績〉
      打安点
(9)緒 方100
(6)林 琢410
(8)若 林400
(5)平 野421
(D) 菅 300
(4)新 田301
(2)前 田200
(7)与 倉200
(3)谷 本300
     計2632

〈投手成績〉
   回 打安点
◯上野9 3010

この日は1回戦で登板のなかった上野翔太郎(現4)が先発のマウンドに上がった。初回に一つの四球を許したものの、危なげのない投球で4回まで拓大打線を無安打に抑える。
この投球に打線が応え、4回裏先頭打者平野英丸(地4)が中前二塁打で出塁すると相手失策と内野ゴロの間に平野が生還。5回裏にも四球と林琢真(市1)の右前安打で1死一、二塁とするとまたも平野に安打が飛び出しこれが二塁適時打に。
 2点の援護をもらい、マウンドの上野は最終回まで二塁を踏ませない投球で得点版に0を刻んでいった。最後の打者を空振り三振に打ち取った瞬間、大きくガッツポーズをし試合終了。1部残留を決め、これで4年生は引退する。笑顔と涙を浮かべ神宮球場を後にした。


◆大倉 孝一監督
「(上野投手が完封し、4年生が頑張っていた印象だが)4年生というか試合自体は上野だよね。それ以外の部分でも4年生はサポートしているけれど。(なかなか点が入らなかったが打撃は)打撃はヒット3本だから良くないよね。打撃という部分では。(試合展開としては)苦しい。何とか最初にとって逃げ切れてというね。(こういった試合で勝てたことは今後につながるのか)こういう試合ができるようにしていかなければならない。守備を中心に失点を抑えて最少得点でも勝ち切れるという野球をやらないと。1点2点しか取れなかったときにミスで3点4点取られてしまうというのがこの春秋のリーグ戦だったんで。取れないときは取れないから。それでもクロスに持っていけるという野球にしていかないといけないね。(春の入替戦では1戦目を落としたが秋は1戦目で勝てた。これはチームにとって大きかったのでは)当然勝ち点制なので、先勝すれば楽になる。やっぱり(試合の)中身なんだよね。試合の中身がきっちりしていれば初戦を落としても勝ち点とれる可能性は上がってくる。(引退する4年生へ)さっき言ったんだけど、メンバーに入っていた4年生は何人かしかいなかったけれど、『これが東都の醍醐味なんだ』と。優勝決定戦だって取りに行かなきゃいけないけれど、入替戦だって同じように東都の醍醐味。そこに回った以上は、それを経験する。しかも今回1部を守りきれた。そういうことが次につながるということを今(選手に)伝えたところなんだよね。(それは卒業する4年生が野球を続けるどうかにかかわらずか)それもそうだし、来年、再来年、そして10年後の駒澤につながっていくこと。(今季出場している数少ない4年生と『4年生のために』と頑張ってきた下級生でチームは戦ってきたが、来年もそういったチームを作っていくのか)それを伝えたいし、そういう考え方のできる選手になってほしいよね。人間として。気持ちの面で。学生野球だから、そういう気持ちを持てない選手はチームへの自己犠牲もできない。自分が出たいという気持ちはいいんだよ。ただ何のために試合に出て何のために打つのかということだよね。(今年の経験を生かして来年のチーム作りをしていくのか)そうだね。強くしなきゃいけないよね。一人ひとりの個を。いろんな面において。うまくなりたければ睡眠時間とるよね。ご飯も食べるよね。自主練するよね。努力するでしょ。そういうことなんじゃないかな。来年も頑張るよ」


◆上野翔太郎(現4)
「(残留決めての心境は)リーグ戦2期連続入替戦と、春は(投打が)噛み合わない部分があった。秋は本来の駒大の野球をやろうと言っていた。投打が噛み合えば駒大も強いチームだと思っていたが、リーグ戦ではうまくいかず入替戦という結果になってしまった。最下位に決まったときは悔しかったが、入替戦に向けて切り替えて2週間ずっと準備してきた。準備してきたことを出せて、いい結果、残留できて嬉しい。(先発するにあたって変えたこと)先発する可能性が出てきたのが数日前だった。リーグ戦で試合の終盤、ロングリリーフ、連投もやっていた。先発では球数を意識していた。リーグ戦から球数は投げれていたので、先発になるからと言って特に練習を変えたりはせずいつも通りやった。試合前の気持ちを。(先発が決まったのは)一昨日。自分の中であるかもってのはあったので、どこでもいけるように。昨日も展開によっては後ろでもあると言われていて、肩も作った。リーグ戦と変わらない部分なので影響はなかった。(初回ストレートの四球を与えてしまったが)大きく外れた四球でなかったので、1死だったし、初回だし、慌てることなく1人ずつ抑えていこうと。(監督は5、6回が予定だったみたいだが)そうなんですか。(笑)入替戦が始まる前から俺が完封するんだと周りに言っていた。(それは調子に手ごたえがあったからか)調子はその日にならないとわからない。そのくらいの気持ちようで、入替戦は引いたら負けると思うので、それだけです。(完封すると宣言するのは初めてか)先発する機会がなかったので、いつもだったら緊張すると思うが、今日を最後の試合にしたいってくらいの気持ちで投げていた。(最後の試合できた感は)やっと4年生らしいことができたかな。(ペース配分は考えず初回か飛ばしたのか)少し考えたが、後ろに竹本、福山も越智もいるので、周りの投手陣を信頼しているので、ダメでも後ろがいるから。でも最後まで投げ切る気持ちは切らさずに。今日はイメージに近いボールが多かった。(大学で先発は初か)2年の春、2部のころ青学戦で最終戦で4回3分の2まで投げた。1部に上がってからは初めて。神宮では初先発。(最後の最後に先発して初完封の気分は)もうとにかく必死で、結果的に0で完封。(1安打については)途中ノーヒットノーランあるよなんて言われたが(笑)。点を取られなければ負けないスポーツなので、自分が後悔する球を投げて打たれるのだけはやめようと思ってやっていた。ヒット打たれた球もそんなに甘くない球だったけど相手が1枚上手だったかな。(苦しんだ時期もあって最後に最後に報われたという気持ちはあるか)1、2、3年のとき全然出てこれなくて、自分がそのレベルに達していないというのになは気づいた。そこをどう乗り越えるのかという経験が今までなくて、そこで苦しんだ。4年生になって最後の年だから、泣いても笑っても最後、そういう気持ちでやっていた。それがいい結果になって報われたと言えば報われたかな。(残留を決めた瞬間の気持ちは)残留したというより、この試合を勝てたという気持ちが先だった。本当に必死で、試合中の記憶はあるが、時間の流れるスピードが早かった。そういう感覚だった。(後輩たちに向けて)3年生以下が主体のチームなので、四年生が少し抜けるが穴を埋めれるポテンシャルを持っている。来年は上位を狙えるチームになれると思っている。優勝争いしてほしい。来年、優勝のかかった試合を期待したい。(学生野球は終わるが)最後の最後にやっと自分の感覚だったり考えがまとまってきたので。社会人いったらもっとレベルが上がると思うがそこでちゃんと自分が通用するように。引退してからも準備期間になると思うので、いい結果を残せるようにと思っている」

発行冊子最新号一覧背景(左)

硬式野球部の前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)
発行冊子最新号一覧背景(左)

前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)