• 6回表、均衡を破る適時二塁打を放った前田。塁上でガッツポーズを決めた=明治神宮球場で(石井颯撮影)

  • 神宮初本塁打を放った鵜飼。笑顔で三塁を回った(白石芽生撮影)

  • タイブレークの10回表、新田が菅の左前適時打で生還した

  • 春秋通算19試合に登板した竹本は、ようやく初勝利を手にした(中川達夫撮影)

お待たせ竹本初勝利!タイブレークも制し連敗脱出

[硬式野球部]東都大学野球秋季1部リーグ対東洋大2回戦(2019年10月02日 14時26分)

東都大学野球秋季1部リーグ対東洋大2回戦が10月2日、明治神宮球場で行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

駒 大 100 001 010 1=4
東洋大 010 000 002 0=3
※10回よりタイブレーク

〈打者成績〉
       打安点
(8) 若 林400
(6) 林 琢310
(7)  菅 411
(D) 鵜 飼511
(5) 平 野311
(2) 前 田411
(9) 緒 方200
(4)3谷 本400
(3) 小 西300
 H  山ノ井100
 4  新 田000
      計3354

〈投手成績〉
     回  打安点
福 山 4  1741
上 野 41/3 2162
越 智  0/3 110
○竹 本 12/3 400


 初戦に敗れ、勝ち点獲得のために負けられない2回戦。初回、平野英丸(地4)の左前適時打で先制するも、2回1死二、三塁から内野ゴロ間に同点に追いつかれてしまう。このまま同点が続くが、6回、2死から平野が四球で出塁すると、前田研輝(法3)が左中間を破る適時二塁打を放ち、勝ち越しに成功。8回にも鵜飼航丞(商2)の自身初本塁打で追加点を奪った。
 しかし、今季なかなか勝ちきれない試合が続く駒大は、9回に追いつかれてしまう。1死から3連打で満塁とされると、続く佐藤都志也のフラフラと上がった打球が右前で跳ね、二者に生還を許す。それでも続く1死二、三塁は代わった竹本瑛祐(法3)が4番山崎基輝、5番小峰聡志を連続三振。サヨナラは許さず、2試合連続となる延長タイブレークに突入した。
 迎えた10回表、2死二塁でここまで無安打の菅力也(商4)が「最後は気持ちが大事だと思った」と左前打を放ち、勝ち越し。その裏、牽制悪送球などで無死二、三塁とされるが、左邪飛で1死とし、次打者の打球は左中間への飛球。菅が捕球すると、2走者共にタッチアップを狙われたが、菅の三塁への好返球で二走を捕殺。この時三走は本塁に到達しておらず、併殺で試合終了。連敗を4で止め、選手たちは晴れやかな表情を浮かべた。竹本は自身初勝利。今年度の24試合中19試合に登板、チームの約4割に当たる76回1/3を投げる右腕が通算21試合目でようやく勝利投手に。それでも「これからが大事」と前を見据え「勝ちよりもまずは試合をしっかり作れるように」と自己評価は厳しかった。

◆大倉 孝一監督
「(最後に追いつかれてしまったところが課題か)そうだね。あのまま3-1で終わりたいよね。(逃げ切れない部分は)駒不足ということになる。(昨日から今日にかけて選手には)いやもうずっと一緒だよ。東洋大学さんとの試合に入る前から、中央大学さんとの試合では一球一球に対して競り負けていて『戦うぞ』ということは昨日の試合から約束にしてある。結果タイブレークが2日続いたけれど。(昨日タイブレークで負けて、今日は同じタイブレークで勝てたが)負けても勝っても、次につながるようにはしていかなきゃいけないんだよね。(5回から上野投手がロングリリーフになったが)投手は苦しい。でも負けられない試合だから。(春は3戦目を落とすことが多かったがこれからは)当然一戦一戦。余力は無いから、総力戦で目の前の試合を戦うしかない」

◆竹本 祐瑛
「(まずは初勝利だが)今日は福山(優希)が試合を作ってくれて、(上野)翔太郎さんが最少失点で切り抜けてくれた。投げる準備はしていた。前は決め球を打たれてしまったので、そこをケアして、追い込んだ後を意識してというのを全員の打者に出来たと思う。(ようやく手にした勝ちだが)監督がずっと使ってくださった。野手もツーアウトから(菅)力也さんが1点を取ってくれて気持ちが楽になった。1点(取られても)OKという中で投げられた。(報われたという思いは)まだこれから、という感じ。先発として投げているから、勝ちというよりはまず試合をちゃんと作りたい」

◆菅 力也
「(最後の打席どんな気持ちで向かったか)3三振で、この打席凡退したら命取られるくらいの気持ちで死ぬ気で向かった。(最後の守備について)レフト線よりの少し前に守っていた。打球は定位置あたりだったが、後ろに下がりながらの捕球になったのでホームは無理だと切り替えて三塁に投げた。いろいろ想定していた。そこで準備できていたから出来たプレーだと思う。ホームが先だと思っていた。三塁をアウトにして2アウトランナーなしを作れたと思い嬉しかったが、まさかという感じ。送球は良かった。平野もよくカバーしてくれた。(3三振からの最後の打席について)今日はおかしいなと思った。なぜか当たらん。打てなくても守備で貢献しようとは思っていた。最後は技術よりも気持ちだと思った。中大に負けてから執念、チームとしても執着心を持って空き週も練習してきた。まだまだ成長段階だが、そういうところが見せられた。2-2だったが、三振は全く考えなかった。少々ボールでも振って行こうと。佐藤(都志也)はストレートが良いピッチャーだと外のストレートで勝負してくる。だから頭にはあった。準備できていた。何がきても打つつもりだったが。踏み込んでいかないとダメだと思い、踏み込んだら、外のストレートがきた。(勝ち切れない試合が多い中、チームの雰囲気について)雰囲気自体は悪くない。投打が今まで噛み合わない試合が多かった。今日もそうだったが。なんとか勝てた。(盛り上げ役としてどうか)苦しい。しんどすぎる。でも元気出さないと意味ない。(今日の試合に向けてどうだったか)昨日の続きという感じで入った。いつもは切り替えてやろうとするが、昨日は、試合直後は落ち込んだが良い試合はできて流れも良かったので、その流れのまま行こうと。(明日に向けて)死ぬ気で勝つ。絶対勝つ」

◆鵜飼 航丞
「(本塁打は)打ったのはスライダー。逆風だったので押し返されるかなと思ったが、『行ってくれ』と思いながら走った。ボールを見失ってしまったけど、歓声が沸いたので入ったとわかった。1、2打席目ではチャンスで打てなかった。2ー1と3ー1では全然違うので、あそこで1点取れてよかった。(初本塁打だが)高校でも神宮ではホームランがなくて、これが初めてだった。新鮮で、ホームランっていいなと思いながら一周した。(今年度期待されていたものの、春季はなかなか結果が出なかったが)監督は信用して、我慢して使ってくれている。今日の試合も何回もアドバイスをくれて、どうしても期待に応えたかった。1打席目、2打席目と受け身になっていたので、打席に入る前にも「割り切って、思い切って振れ」と言われた。初球のスライダーのファールも、(本塁打にした)次のスライダーも、どっちもいいスイングができたので、よかった。(勝てそうで勝てない試合が続いていたが)竹本さんの初勝利もあるし、今日の勝ちはチームが勢いづく勝ちだと思う。(竹本選手は)『勝ちたい』とずっと言っていたし、エースなのでやっぱり勝たせたかった。(昨日は気持ちの整理が難しい負け方だったと思うが)試合後はなんで負けたんだろうという気持ちだったが、あと2戦取ればいい話なので、すぐに切り替えて今日に向けて練習した。(次戦に向けて)明日が勝負。勝ち点取ります」

◆上野 翔太郎
「(悔やまれるのは9回の投球か)意識としてはもちろん一人一人丁寧にいこうと思った。結果はそうなってしまったのでもう少しバッターを見て投球組み立てたり、何を狙っているかもっと考えてないといけない。(148kmが出ていたが調子自体は悪くなかったか)そう思う。ボールも全然(出なかった)、スピードは一球それが出たが、基本的には140前後。今日はボールにキレがあったと思う。あとストライク先行ができたのはよかった。(ロングリリーフとなったが)最初から監督に9回まで行くぞと言われているので、気持ちは最初からそのつもりで投げていた。(次戦に向けて)昨日ああいった形で負けてしまった。今日2試合連続でタイブレークになったが、そこでやっぱり勝ち切れたというのは大きいし、このまま明日もチーム一丸となって駒澤らしい野球をやって勝ち点を取りたいと思う」

*Twitterでも試合の速報をしています。併せてご利用ください。(@koma_baseball)

次戦、1部リーグ対東洋大第3回戦は10月3日(木)9:00~明治神宮球場で行われる予定。

■明治神宮球場へのアクセス
JR中央線 千駄ヶ谷駅 徒歩15分
JR中央線 信濃町駅 徒歩15分
銀座線 外苑前駅 徒歩5分
大江戸線 国立競技場駅 A2出口より徒歩10分

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