• 第1ピリオド、大川(中央)の先制点に沸くチーム=ダイドードリンコアイスアリーナで(大黒哲志撮影)

  • 得点で盛り上がるチーム(菅原菜央撮影)

  • PSでは相手を完封し、チームを勝利に導いた菊池(長谷川絢子撮影)

  • 茂内が自身初となるPSでのゴールを決め、勝利した(田上佳雅撮影)

  • この日は應援指導部ブルーペガサスも駆けつけた

大川の公式戦初ゴールに、最後は茂内のGWSゴールで秩父宮杯5位

[アイススケート部]秩父宮杯第66回関東大学アイスホッケー選手権大会Bグループ(2018年06月11日 13時43分)

 秩父宮杯最終戦、5位決定戦が2018年6月10日に西東京市のダイドードリンコアイスアリーナで行われた。結果は以下の通り。

☆駒大4-3筑波大
   (1-0)
   (2-1)
   (0-2)
GWS (1-0)

【得点者】()内はアシスト、〔〕内はゲームシチュエーション
第1ピリオド
4:52 [駒]大川(渡辺、矢口)〔EQ〕
第2ピリオド
11:43[駒]矢口〔EQ〕
12:35[筑]内藤〔EQ〕
13:07[駒]久保田(矢口、大川)〔EQ〕
第3ピリオド
14:02[筑]大森(宮下、内田)〔-1〕
14:20[筑]大森〔EQ〕
GWS
   [駒]茂内〔PS〕

 秩父宮杯も最終戦を迎えた。相手は一昨年の秋以来勝てていない筑波大。昨秋のリーグ戦の最終戦では筑波大に敗れたことで連覇がついえた因縁の相手だ。点差がつかない接戦になることが予想された。
 第1ピリオド。大川が公式戦初ゴールを決めてチームに勢いをつける。続く第2ピリオドには矢口が追撃の2点目を決める。直後に相手FWにルーズパックを持っていかれてしまい、1点差に詰め寄られた30秒後。今度は久保田が斜め深い角度から鋭いシュートを放つ。相手GKはこれを止めようと一度パックを触るも勢いを止められず、そのままネットに突き刺さる。
 だが、その勢いを持ってしても簡単には引き下がらないのが筑波大だ。第3ピリオド残り1分。駒大は2点リードし、勝利を確信した矢先のことだった。齊藤玄(政4)のマイナーペナルティーによるプレーヤーが1人少ないキルプレーとなった残り58秒。筑波大に2点目を決められてしまうと、キルプレーが解除された18秒後にも1点を追加され、ついには同点に。東大戦以来今季2度目のGWS(ゲームウイニングショット)にもつれ込む。前回のGWSではシュート1本の差で涙を呑んだため、緊張が漂う。相手が先攻となり、両者ノーゴールで迎えた2本目。駒大からは茂内貴宏(心3)が出番を迎え、冷静に肩口を射抜くシュートを決める。続く3本目の相手のシュートを菊池亮介(仏2)が弾き、勝利を決めた。
 今大会では試合を重ねるごとにチームの連携に磨きがかかり、内容の充実した試合展開になっていった。その結果が今季最終戦で16年秋以来勝てていなかった筑波大からの勝利であった。現在のチームのテーマである”人任せのホッケーをやめる”という流れに沿った形で今季は久保田と大川が公式戦初となるゴールを決め、チームの変革が形になってきていることが見えてきた形で今季を終えた。秋にはリーグ優勝の座を奪還するため、攻守に総合力があるチームを目指してこの夏を迎える。

◆渡辺 慎吾主将(営4)
「(今日の試合を振り返って)2ピリまではゲームプラン通りにできた。1ピリで先制できたというのも大きかったし、2ピリでポンポンと得点できたところは良かった。(2ピリに)1回のミスで失点してしまったところもそこからうまく切り替えることができた。そこまではうまいゲーム運びだったと思う。3ピリに関しては追いつかれてしまったことに関しては防げた失点。少しの意識で変わったところではあったので、そこを変えるのが必要。(今回のプランは)筑波大は攻撃に関してはセオリー通りの攻め方をしてくるのがあらかじめ分かっていたので、実際にそうなった時に先手先手でパスコースを潰していくこと、それは狙い通りにできた。その反面、ルーズパックに先に触っていこうという話だったが、出足が一歩遅いことで相手に取られたりすることもあった。(今季のチームとしての収穫は)試合を通してチームとしての完成度はどんどん上がっていった。個人としての技術ではなく、チームとしての連携は試合を重ねるごとに良くなっていった。今日もいろんなシチュエーションで点が取れたというのは今季を通しての収穫と言える。(チームとしては”人任せのホッケーをやめよう”という流れになっていると聞いたが)今日の1点目は自分のアシストから(大川)修平が決めたり、次は(矢口)隼樹が一人で肩口を射抜いた、その後の(久保田)祥生が決めたというのは1セット目の中だけではあるが得点に絡めたというのは(人任せのホッケーから)脱却している部分であると言える。けれど、やっぱり苦しい時に頼ってしまうところ、今日で言えば最後の失点シーンなんかは『(齊藤)玄さんだから大丈夫だろう』くらいの気持ちが皆にあったのかなと思うので、そういうところはまだ人任せのホッケーだったのかなと思う。(先制点を決めた大川選手については)けがもあって思い通りにプレーができないところはあると思うが、それでも負けん気を出してプレーしている様子というのはチームにあまりいないプレーヤーなのかなと思う。ガツガツいくのが彼の良いところであり、それが今回得点につながったと思う。(今季2度目のGWS戦になったが)東大戦で負けてからPSを練習してきたので、今日は実際にそれを出せたと思う。練習してきたのが結びついたのが今日のPSだった。(秋のリーグ戦に向けて)今回、気づくことがいっぱいあった。個人として思うところもあったし、チームとしても思うところはいっぱいあったので、それを自分だけではなくてチームとして感じてくれる部分が多くあれば良いと思う。それに対して、自分一人だけではなくてチーム全体として直していくことで強くなると思うので、そういうところをシェアしながら『ここがダメだ』『ここを変えた方が良い』『ここは良かったからもっとこうしていこう』というのをチームの中で共有していければと思う。(やはり目標は優勝か)2部で優勝して終わりたい」

◆大川 修平(法3)
「(公式戦初ゴールについて)1セット目をやらせてもらっていて、点が取れず焦っていたところがあったので点が取れて良かった。(ゴールできた秘訣は)DFからシュートが打たれた時にスクリーン(キーパーの正面)に入ったりとかバックドア(ゴール裏)に入ったりというのを練習でやってきていた。今回はスクリーンに入ったらちょうどパスが飛んできたので、当てて入れられた。(相手への対策などは)チームとしては先制点を取ろうという話をしていたので、まぐれなりとも先制点を取れて良かったかなと思っている。普段点を取れない選手が今日は得点できたということで少しは役に立てたのかなと思っている。(今日の試合とこれまでの試合での違いというのは)春大会最終戦ということで最後は勝って終わりたいというのが皆あった。それが勝利に結びついたのではないかと思う。(今シーズンを振り返って大変だったことは)自分の自己管理が良くなかったということになるが、膝にけがをしてしまい、去年の今頃と比べると練習量は少なかったというのが反省点。チームのレベルが去年よりも落ちているので、チーム一人一人が自分にできることを考えていたとは思うが、チームがまとまるのが遅く、練習に響いた部分があった。(チームのために取り組んできたことは)4年生が慎吾さんとマネージャーの桃月さんの2人だけなので、自分たちの学年がまとめていく必要があると思っていた。だから積極的に意見を言ったり、皆がどう思っているかを個人的に聞いたり、OBの人たちとも話をした。(秋のリーグ戦に向けて)やっぱりスポーツをやっている以上は目指すべきところは1位だと思うので、団体競技ではあるがまずは自分がそれを達することができるように、毎日悔いが無いように練習していこうと思う。自分は人よりも下手なので」

◆久保田祥生(商3)
「(今日の試合を振り返って)終盤までのスコアだった3ー1でそのままいきたかった。東大戦で負けてからはPSになっても大丈夫なように対策をしていたので良かった。(今シーズンを振り返って)計2ゴールでFWとしての役目を果たせてきているかなと思っている」

◆茂内貴宏(心3)
「(今日の試合を振り返って)今日は1ピリ目で腰を痛めてしまい、あまり良いコンディションでできたとは言えないが、最後のPSで決めることができたので良かった。(PSを決めた感想は)筑波には昨年も負けていて一昨年も苦戦した相手だったので、その相手から勝ちを得ることができたのがうれしかった。(今シーズンの振り返りを)今シーズンに限らず、ずっと前からであるが駒澤は後半に気を抜いてしまい点を取られてしまうことが多いので、そこが気がかり。(秋に向けての目標や抱負を)少し方針が変わって走る量が増えてそれに伴う体力不足が否めないので、秋までにはしっかり体力をつけて試合を通してしっかり走れるようにしていきたい」

◆菊池亮介(仏2)
「(今日の試合を振り返って)(試合終盤の)気が抜けてしまったところ。前回の明学大戦も最後2点決められて追いつかれそうになったというのがあったので、筑波大戦でも結局最後は追いつかれて最後は危ないシーンも多くなってしまったので、そこが課題。(今回は昨年秋の決勝で敗れた相手だったが)向こうは(秋とは違い)医学部との合同チームではなかったので、秋よりも戦力が落ちているのは分かっていた。けど毎年苦手としているチームだったので、どんな時でも気を抜かず1ピリで1-0で勝っていても2ピリからは0-0であるという気持ちでいこうという話はしていた。(今大会を通しての収穫は)1試合目は没収試合になって、選手の人数が足りない慶大医学部に対して4点しか取れなかったので課題としては得点力とかシュート力といったところだと思ったがその次の東大戦からは1-1にどうにか持ち込んでから負けた。そこからはチームとしてより得点意識が強くなって明学大にも4点取れて、筑波大にも3点取ることができた。なので1年生の得点もそうだし、3年生のFWも点を取り始めたので去年みたいに一人だけが点を取るというのではなくて、個々のスキルが上がった結果、得点に近づくようなチームに変わってこられた。(以前の駒大のホッケーとの違いは)1点目もDFからのシュートをゴール前のFWが押し込んだり、リフレクションでパックの軌道を逸らしたりできたので、今までみたいに一発のシュートではなくてしつこく攻められるようになったという点で攻撃にも幅が出てきた。(今季2度のGWSとなったが)2点目はまだしも3点目の失点で流れが悪いと思っていた。でもなんとかGWSに持ち込み、前回の東大戦ではPSを3本は止められていたので、今回も止められるという自信をつけた状態でいけた。(東大戦の後にPSの練習をしたと聞いたが)チームとしては明学大戦前に練習をしたので勝機はあるのではないかと思っていた。今回茂内さんが初めてPSを決めたし、自分としても2本目は相手が外したとはいえ1本目と3本目をしっかり止められたので練習の成果があったのではないかと思う。(今大会では、試合ごとにパスがつながるようになったりと総合力が高まっていたが)練習のミーティングでしっかりと一つ一つ話をして、今までみたいに一つのプレーを突き詰めていくべきという話をしたおかげもあると思うし、皆も(前主将の漆田)椋さんがいなくなって、実際に東大戦で1点しか取れなかったことでチーム全体としての気持ちが変わってきたのではないかと思う。(秋大会に向けて)まずゴーリーとしては、公式戦で完封したことが一つも無いので完封を目指したい。チーム全体としては医学部との合流チームではないにしても昨年一度も勝てなかった筑波大に勝つことができたのでそれを弾みに、全部勝つのは難しいかもしれないが今年の秋は上位リーグに出て、優勝争いに絡めるようなチームになれれば良いと思う」

◆矢口隼樹(G1)
「(今日の試合を振り返って)今日は最終戦ということで、今までの反省を改善して試合に臨もうという感じでいた。序盤は得点も決められて良い流れだったが、第3ピリオド終盤で2点決められてしまった。最終的にPSで勝てたから結果的にはよかったが、そこに至るまでの過程が気の緩みというわけでもないが、しっかり勝ちきれるように頑張っていきたい。(攻撃の要だったが)どうしても自分のチームは得点がないと勝てないとわかったので、自分が積極的にゴールを繋いでいこうという意識はあった。結局プレーの中での得点は1点だけだったが、それでも1セット目で3点取れたのは大きかった。自分一人で点を取らなくてもセットがしっかり機能していたという面では良かったのかなと。(今日の試合について、どのようなスコアを予想していたか)自分は常に得点を狙っているつもりではいるが、今までの試合結果からたくさん点の入る試合にはならないと思っていた。結果的に予想通りだが、今後得点を伸ばしていかなければ、今日のように第3ピリオドで追いつかれる展開になってしまう。今後1試合で5点くらいは決められるようになっていきたい。(今季すべて振り返って)駒澤大学に入学して新チームになってからの大会で、少し不安のようなものもあったが、やってみてすごく良いチームだなと感じた。もう少し改善点をしっかり反省して秋に臨めば優勝も不可能ではないと感じた大会だった。(周りに上級生が多い中でプレーしていて感じたことは)周囲が自分に期待してくれているのは感じていた。その期待に応えようと一生懸命やってきたので、今後も期待に応えられるように頑張りたい。(秋に向けて)春の大会でいろいろな改善点が見えてきたので、それをしっかり改善し、秋は改善点が生まれるような試合ではなく、『今日の試合はこんなところが良かったね』といった反省ができるようなチームにしていきたい」

〈第66回秩父宮杯Bグループ 総合順位〉

1位 昭和大学
2位 上智大学
3位 横浜国立大学
4位 東京大学
5位 駒澤大学

*3点目の久保田選手のゴールは初ゴールとしていましたが、初ゴールは東大戦でのゴールでした。確認が不十分でした。大変失礼いたしました。お詫び申し上げます。

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