• 残り14秒久保田(奥)が同点ゴールを決める=ダイドードリンコアイスアリーナで(田上佳雅撮影)

  • ゴールに喜ぶ(左から)矢口、久保田、渡辺(中川達夫撮影)

  • 4人目のGWSを失敗し、悔しがる渡辺

  • 1年生ながら主力として活躍する矢口

残り14秒久保田同点弾も、GWS負けで順位決定戦へ

[アイススケート部]秩父宮杯第66回関東大学アイスホッケー選手権大会Bグループ対東大戦(2018年05月28日 01時48分)

秩父宮杯第66回関東大学アイスホッケー選手権大会Bグループ対東大戦が5月27日、ダイドードリンコアイスアリーナで行われた。結果は以下の通り。

駒 大1-2☆東 大
   (0-0)
   (0-1)
   (1-0)
 GWS(0-1)

【得点者】()内はアシスト、〔〕内はゲームシチュエーション
第1ピリオド
16:11 [東]大西(櫻井)〔+1〕
第3ピリオド
44:46 [駒]久保田(矢口、大川)〔EQ〕
GWS
   [東]櫻井〔PS〕

 第2ピリオド開始直後ペナルティキリングの場面を迎える。ここで相手DFにゴール正面ブルーライン付近からシュートを浴びると、これが味方選手に当たり、そのままゴールへ。先制を許すと、新入生のCF矢口隼樹(G1)を中心に反撃を狙うが、なかなかテンポがつかめない。特にサイドやゴール裏を使う攻撃を見せたものの、パス交換などのミスも目立ち、シュートに至らない場面も多かった。それでも1点差のまま終盤を迎えると、第3ピリオドで意地を見せる。残り2分46秒からのパワープレーは生かせなかったものの、残り38秒から6人攻撃を仕掛けると、右サイドボード際から矢口がドリブル突破し、センタリング。これをゴール前で久保田祥生(商3)が合わせゴールイン。残り14秒で同点に追いついた。第3ピリオドが終わって同点だったため、試合はそのままGWS(ゲームウイニングショット)戦へ。駒大は矢口、茂内貴宏(心3)、渡辺慎吾(営4)が臨むも決められず、一方相手のショットはGK菊池亮介(仏2)は防ぎ、サドンデス方式にもつれ込む。迎えた4人目、先攻の相手選手は成功したが、渡辺は失敗し敗戦。順位決定戦にまわることになった。

◆渡辺 慎吾主将
「(試合を終えて)GWSを外してしまったのが全て。何がなんでも決めないといけないところだった。最後は『自分が行きます』と言ったので、決められなかったのが今シーズンの全てだったのかなと思う。(GWSの出場選手は)経験者からいこうとなって、(矢口)隼樹、シゲ(茂内)、最後は自分。その後は監督が最初隼樹に行かせようとしていたが、先に決められて『どうする?』と聞かれたので『自分が行きます』と答えた。自分のキャプテンとしてのエゴが出てしまったと思う。(試合を通して守備の手応えは)前の試合を見て、相手はDFが遠めから打ってゴール前で叩いてくるとわかっていたので、そこを意識しようと話していた。失点は味方に当たって入ってしまう不運なところがあったが、それ以外はプラン通りにできたと思う。相手がやろうとしたことに対してきちんと守れたところはある程度収穫だと思う。(攻撃面は)奥でやれたが、決定打に欠けた。せっかくゴール裏まで持っていけてもそこで手詰まりになったり、パスをまわして終わりという場面が多かった。そこからDFにつないでDFが(シュートを)打ったり、(久保田)祥生が点を取ったようにバックドアを使ったりしていかないといけない。(パスを回したままシュートに至らない場面が目立ったが、相手の守備がよかったのか、シュート意識が低かったのか)相手は真ん中を固める守り方をしていたが、相手がバランスを崩したところでハイスロットに入ってシュートという形は何度かあった。相手のバランスをなかなか崩せなかったのもあったと思うし、DFがもっとシュートを打てるようにならないといけない。基礎的なパスレシーブやそこからの動きが足りなかった。(サポートが遠い場面も目立ったが)2番手、3番手のサポートの仕方がチグハグすぎた。攻撃に関するIQというか、相手に合わせて自分がどう動くという考えが少なったと思う。ただ単に2番手がつっこむことも大事だし、あえてスピードつけて入るふりをしてスピードを落とし、相手DFとのギャップを作ってもいい。そういうアイディアが少ない。(それはどうしたら身に付くか)個人個人の状況判断なので、ミーティングを重ねることも大事だが、その前にプレーに対する自分なりの考えや意識をしっかり持つことが大事だと思う。考えをもたせられるように何ができるか考えたい。(他に改善したいことは)シンプルにパスレシーブは足りない。セットの中での役割もチグハグになっていたところがあると思うし、DFのコンビネーションも足りなかったと思う」

◆久保田 祥生
「(試合を終えて)3ピリで走り負けず1点を取りにいこうと話していた。CFの(矢口)隼樹と『自分がゴール前に走っていくからパスをくれ』と話していたら、本当にパスがきた。相手GKも体勢が崩れていたし、流し込むだけだった。1点取れたのは大きかった。(自身初ゴールだが)去年、一昨年よりも戦力が落ちているので、自分たちがどうやって得点を取るのかが課題で、最近ミーティングを増やしてセット間でどう点を取るか話していた。それのおかげで少しずついいチームになれていると思う。今日は話してきた形でできたが、緊張からかみんなパスレシーブやハンドリングが乱れて上手くいかない試シーンも多かった。(手応えは)点を取れたのが大きい。これまでは上手い人が1人で持ち込んで決めるという感じで、上手い人任せにやっていた面があった。今日はチームでやっている感じだった。(残り2分46秒でのタイムアウトは)1点ビハインドで点を取らないといけない状況で運よく反則をもらったので、人数を増やして攻めていこうと話した。(残り14秒での同点弾だったが)14秒ですか!?危な!無我夢中だったので覚えてなかった(笑)。(次戦に向けて)セットでしっかり攻められるようにして、大差をつけて勝ちたい」

◆菊池 亮介(仏2)
「(今日を振り返って)勝ちたかった。シュート数に関してはうちと相手で同じくらいだったので、決められるところを決められないと厳しい。(この大会のチームの目標は)チームとしてはベスト4。自分としては負けないで優勝までいきたかったが、2回戦で敗退になってしまって目標も達成できずという形に。(東大の印象は)去年から守備が堅いイメージがあって、特にGKが自分よりセーブ率が高く2部では1番のGKだったので、先制されたら守り勝ちされるだろうと思っていた。なので2ピリで実際に先制された時には勝てることはないと思ってしまった。イレギュラーな形での失点だったにせよ、最後にうちが追いついたことに関しても、あそこまで追い詰められないと得点できないチーム事情がこの結果を招いたと思う。(相手DFに守備を抜けられて1対1のフリーの状態で打たれる場面も見られたが)相手のそういう戦術ではないかと思う。相手のDFから打ってくるというのは、事前から知っていた。DFから打ってくることが多いというか、セットアップした状態で打たれることが多かった。これに関しては練習してきたが、相手の作戦通りにやられてしまった。(GKから今年の攻め方を見て)去年は漆田さんが一人で持っていってというか、1セット目の攻撃のホッケーだった。今年は(矢口)隼樹を中心に攻めの形を作って攻め込もうというのはあったが、今年はフィニッシュが良くないというか良いシュートを打ち込めないでカウンターをもらってしまうというのが多い。最後の決定力が無いと思った。(新入生では矢口選手や小笠原選手のような経験者の選手も入ってきたが)漆田さんのような絶対的な選手がいなくなった中、武相高校や埼玉栄高校から実力のある選手が入ってくるとのことで、頼る相手がまたできてしまったという感じ。人任せのホッケーをやめて東大や筑波大のような総合力で勝てるようなチームになろうという流れにはなっていたので、(再び元に戻ってしまい)大丈夫なのかという実感はしていた。(最後はGWSになったが)みんなは『お前なら止められる』と言ってくれたが、いざゴール前に立つと緊張してしまい、止められる自信はあったがあの状況でのGWSというのは精神的にきつい感じがした。(この大会における他大の戦力分布に関しては)どのチームを相手にしてもこういう試合になると予想していたが、去年のリーグ戦と同様に特に上智大や筑波大は接戦になるだろうとは予測していた。(秩父宮杯Bグループとしては3年前の決勝戦で敗れて以来の敗戦となったが)去年勝ったチームに新体制として初めて負けた。しかも追いついたのに勝てなかった。ここから個人個人が意識が変わって、一人一人が練習を大事にして去年以上の総合力の高いチームになろうという意識づけはできたと思う」

◆矢口 隼樹
「(入学のきっかけは)英語が勉強したいのと、武相高校の在学時に(齊藤)玄さんのお父さんが遠征の時に送迎してくれて、駒大を薦められたというのがきっかけ。(前回の試合は参考試合になったが)初戦がああいう形になって、全体的に気持ちが緩んでしまった部分はある思う。自分は1回戦という気持ちで切り替えていたので、そこまで影響は無かったとは思うが、今後不戦勝になった時には最初の試合をもっと大事に全力でやっていきたい。(シュートを打つ場面が多かったが、相手のGKに関しての印象は)相手のGKに関してというよりも自分がもっと肩口とか上の方のシュートをもっと意識して狙えればとは思った。今日はけっこうリバウンドが出てきていたので、前に出てきているなという印象はあった。前に出てくるとシュートコースが消える、だけどリバウンドは出やすいということで。リバウンドが出たけどそれをたたけなかったのが、今日得点が少なかった一つの原因。(センタリングに合わせていく選手も必要になってくると思うが)今日は相手のプレッシャーが速かったことで難しくなったというのはあるが、今日個人的にやりにくかったと思うのは、ブレイクアウトからちゃんとパスをつなげたシーンが少なかった。焦りに由来するものだと思うが、攻めるぞという時にディフェンスゾーンから出ていけないと体力の消耗につながるし、うまく攻撃につなげられない。今日攻めの時間が少なかったことに関してはブレイクアウトがうまくできなかったこととキルプレーが多かったのが原因。(残り14秒で同点に追いついたが)あの時のゴールは残り30秒くらいで6人攻撃になって焦っていて、焦るだけではダメだなと。自分がパックを持っていたので、ゴールにどんどん向かっていこうという姿勢でいった。(久保田)祥生さんに前のプレーで、『ゴール前に入るからパスを出してくれ』と言われたのでパスを出した。予想通り自分に相手DFが来たので(得点につながった点に関しては)良かったかなと。(試合後のミーティングではどのようなことを話し合ったのか)新たな次の目標ができたわけだから、今日の負けをあまり引きずらずに次に向けてしっかり準備をしていこうという内容だった。(次戦に向けて)まずは勝ちたい。それと自分が点を決めないとこうした苦しい試合になるので、得点力を上げたい。そのために遠めからでもシュートを打ってリバウンドをたたいて得点を狙いたい」

次戦、対明学大戦は6月2日(土)18:15からダイドードリンコアイスアリーナで行われる予定。

発行冊子最新号一覧背景(左)

アイススケート部の前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)
発行冊子最新号一覧背景(左)

前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)