• スローペースの展開でも最後はペースを上げ、自己ベストを更新した蓮沼=日本体育大学健志台陸上競技場で(曽根優衣奈撮影)

  • ハイペースなレース展開に苦しんだ市澤(奧野凌河撮影)

  • 今季好調の中村大聖は組日本人1位でフィニッシュした(村上直弥撮影)

  • 後半はペースが落ちたが自己ベストを更新した中村大成

Wなかむらたいせい、自己ベストをWで更新!大聖は10000m駒大勢1位に!!

[陸上競技部](2019年04月20日 16時02分)

第269回日本体育大学長距離競技会が4月20日、日本体育大学健志台陸上競技場で行われた。結果は以下の通り(上位3人と駒大のみ)。

【1500m】
<16組>
1位 米満 怜(創価大) 3’52”71
2位 遠藤 靖士(クロスブレス) 3’54”50
3位 平岡 錬(環太平洋大) 3’54”75
8位 蓮沼 直希(営2) 3’57”42

<18組>
1位 鬼塚 翔太(東海大) 3’44”46
2位 クレイアーロン 竜波(相洋高) 3’44”86
3位 戸田 雅稀(サンベルクス) 3’44”86
15位 市澤 長太(歴3)3’54”99

【10000m】
<7組>
1位 サイディム サイモン(中央発條) 28’03”53
2位 ライモイ ヴィンセント(国士大) 28’07”90
3位 ボニフェス ムルア(山学大) 28’17”36
8位 中村 大聖(政4) 28’31”65 ☆
17位 中村 大成(法4) 29’04”45 ☆

☆は自己ベスト更新

16組に出走した蓮沼はスローペースでレースが進む中、後方に位置取り様子を伺う。しかし、位置取りが悪かったのか前に出ることができずにレースは中盤へ。1000mあたりまで後方を走っていたが、その後はジリジリと前を追う。最後の100mではスパートをかけ、3人を抜き去りゴール。自己ベストを更新した。

18組には市澤が出場。集団は序盤から一周56、7秒のハイペースのため早々に縦長へと変わる。後方集団の中で走る市澤の前方には昨年度卒業した物江雄利・前副将(19年卒、現・カネボウ)の姿が。終始、並走しながら残り400mほどでスパートをかけるも順位を上げきれず、15位でのフニッシュとなった。

10000m7組には中村大成と中村大聖が出場。レース序盤から中村(聖)は先頭集団についていき、67秒~68秒ペースでレースを展開。一方中村(成)は序盤から集団中程で走り、3000m付近で中村(聖)をかわす。しかし、4000m付近で再度中村(聖)が前へ。中村(成)はそのまま第2集団に入るが、厳しい表情を見せながら6000m付近で集団を離脱。終盤に入ると、倉田翔平(GMOアスリーツ)と競り合いながら走り、自己ベストを更新してのゴールに。中村(聖)は終始70秒ほどのペースを保ったまま安定した走りを見せ、1分以上も自己ベストを更新してゴールした。



◆藤田敦史ヘッドコーチ
「(2人とも自己ベストを更新したが)目指していたところはもっと上だった。結果だけを見ると目標達成とはいかなかった。ひとまずやって来たことは栄の(中村)大聖の方は出せたと思う。次やる時には日本選手権の標準記録というところなどを見据えながらやるべきだろうというところはある。東北の(中村)大成は練習の過程を見ていたら栄の大聖より少し落ちるかなとは思ったが、やはり28分台を出させたかったなというのはある。やはり途中きつくなってから一気に落ちてしまって、最後は盛り返したがそれでも29分一桁というところまでしかいけなかったので今度やるときには中盤の落ち込みというのをなくす努力をしないといけない。試合でやるというよりは練習の段階からそういった取り組みをして、意識を持ちながらやるべきだろうと思う。だが自己ベストは出たので彼のやってきたことはある程度出せたかなとは思う。ただ、能力的にはもう少しいってほしいな、栄の大聖が今日出した記録くらいまではいってほしいなというところ。(世田谷記録会の5000mはここに向けてということだったが)この10000mを目指して世田谷の5000mを走ったというところはあるので、世田谷の5000mでも少し自己ベスト、今回の日体大の10000mでもちょっと自己ベストという形なので、自己ベストは出てるので悪くはないかもしれないが、こちらの求めているレベルはまだ上にある。5000mでいったら13分台、10000mでいったら28分台というところは最低限の目標にしないといけないところ。今回の結果は手をあげて喜べるというところではない。(中村大聖選手は大幅にベストを更新したが)今まで走っていなかっただけで、あれぐらい力はあるかなとみていたので、あのぐらい走っても驚きはなかった。ただ、学生ハーフで相澤(晃・東洋大)くんに負けて6秒差だったが、力的にはもっと開きがあるかなとは感じている。ただ、それを指をくわえて見ているわけにはいかない。そういったところで目標とするべき人間が同じ学年にいるわけなので、そこを目指してやっていくべき。今回走ってみて自分のやってきたことはある程度出せたというのはあると思うので、次やるときにはもっと高い目標をもってやるためにどういう取り組みをするのかと本人が考える必要があると思う」

◆蓮沼直希
「(コンスタントにレースに出ているが)志願して出ている。昨シーズン練習を詰めたので、結果を残しにいきたいと思って、出られる試合は外さないようにしていこうとやっている。(今日のレースは)レースが終わった後の余裕度はかなりあったが、レース展開としては1000mくらいまで最下位の方だったので、だめだった。次は法政大記録会があって、人数が少ないレースなので前の方でレースをして(3分)54秒を切るくらいで走りたい。(レース全体はゆっくりスタートしたが)ゆっくりだったが、急に上げてしまうと自分の体が動かなくなってしまうのが怖くて前に出られなかった。外側も人がいっぱいいた。(レースプランはどう考えていたか)いつも1500mはスタートで先頭の後ろに付いてずっと粘っていくというレース展開だったので、今回もそうしようと思っていた。(比較的距離の短いレースによく出ているが)短い距離が得意という訳ではないが、高校の時にけがをすることが多くて、中距離から始めるという考えだった。1500mや5000mである程度結果を残してから長距離に移行していくという感じ」

◆市澤長太
「(今日のレースを振り返って)レースが始まる前に今日は3分45秒で行くというのを組の中で言われていた。先頭に付いて行って、楽に走って、ラスト行こうという考えだった。(実際はハイペースだったが)始まってみて、100m、200mで速いとは思っていたから中盤くらいで陣取って少し楽に行こうと思っていたが、それでも(1周)56秒、57秒だったから少しきつかった。何とか余裕を持てるようにというのを自分の中で考えていたが、実際走ってる中で足にもきて、今日のレースは全体的に余裕を持てなくてきつかった。(物江雄利さん、浅石祐史(17年卒、現・ヤクルト)さんと同じレースだったが)始まる前に3人集まって、特に物江さんからは『一緒に頑張ろうぜ』と言われていた。物江さんも(3分)45秒ぐらいを目指すと自分に言ってきてくれたから物江さんに付いていこうと考えていた。(ラストは物江さんを抜かせなかったが)ラスト行ったが、きつかった(笑)。力不足を感じた。今回一発目のレースだったからこれ以上速いレース展開はないと思う。次は法政大記録会があるから(3分)47秒の自己ベストを切れるようにして関カレに向かっていきたい。(物江さんと話しながらダウンをしていたが)2人で『きつかったな』と(笑)。『早すぎだよー』って思いながら。引っ張っている人も途中でやめたから『ちゃんと引っ張れよー』と思いながら。きつかった(笑)。(今期のトラックの目標は)前期と後期で分けて考えた時に前期は一番大きな大会・関カレが待っている。今の持ちタイムが3分47秒ということだから優勝を狙えないわけではない。駒沢のユニフォームを背負っているからプライドを持って、しっかり戦いたい。結果を残すことが3年目で求められているからまずは関カレに合わせてやっていきたい」

◆中村大聖
「(今日の振り返りは)28分20秒を切って日本選手権の標準記録を出すということが目標だった。だが、当初走る予定だったペースメーカーの人がいなくなって、勝負レースという形になった。その中でも日本人トップを狙うということをもともと決めていたので、最低限その通りには走れたので良かった。(調子は)正直あまり良くなくて、その中でも最低限の走りをするのがエースを目指す上で必要なことだと思う。なので、最低でも日本人トップを取るという事を目標として走っていた。(レースプランは)外国の選手や日本人の強い選手が出ている中でその流れに乗って、いけるところまでいくという我慢のレースだと思って走っていた。(中盤で『きつっ!』と叫んでいたが)結構きついなあと思って(笑)。だけどそこに同級生がいたので力になった。あの言葉はリラックスするつもりで言った。(自己ベストを更新したが)もともとすごく遅かったので、もちろんそれも更新するということを目標にしていた。(ユニバーシアードに向けて)今はハーフをしっかり走るためのスピードをつけるためにトラックをやっているので、いずれユニバに繋がってくるトラックシーズンになってくると思う。最終的にはユニバで勝てるようにしっかりやっている。(次のレースは)まだ分からないが、関東インカレにもしかしたら10000mで走ることになると思うのでしっかりやりたい」

◆中村大成
「(今日の調子は)2週間前の世田谷記録会から一度コンディションは落ちたが、それよりはいい感じで走れた。ただ、10000mのスタミナが足りなくて後半落ちてしまった。(レースプランは)前半14分20秒くらいでおして、28分40秒くらいを目標にしていた。前半思ったよりも動いてしまって、少し速く入りすぎた。後半かなり失速してしまってもったいなかったと思う。(前回の世田谷記録会は今回の10000mに向けてということだったが)一度5000mを走って状態を確認をしたが、あまり良くなかった。そこから練習で追い込んでいったので今回は大丈夫だと思っていたが、実際はうまくいかなかった。(4月にしては寒かったか)風はあったかなと思う。(今後の出場予定は)GGNか関東インカレ」

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