• 全国の舞台で2ゴールと圧巻の活躍を見せた坂本=柏の葉公園総合競技場で(宮下 響撮影)

  • 中原はこの試合2アシストで勝利に貢献。連戦でも走り負けない運動量も光った

  • 唯一下級生で先発メンバーに入っている桧山。卓越した対人能力と的確な状況判断で相手を封殺した

"駒大の男・坂本和雅”爆誕!大学初の2ゴール、「人生で一番闘った」守備で全国ベスト4導く!

[サッカー部]第67回 全日本大学サッカー選手権3回戦・対筑波大戦(2018年12月18日 11時47分)

第67回全日本大学サッカー選手権3回戦・対筑波大戦が12月17日に柏の葉公園総合競技場にて行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

【スコア】
駒大2−1筑波大

66分:[駒]坂本 和雅(中原 輝)
75分:[筑]犬飼 翔洋
77分:[駒]坂本 和雅(中原 輝)

【メンバー】
GK
1 角井 栄太郎[4年=三浦学苑高]

DF
2 須藤 皓生[4年=駒大高]
3 星 キョーワァン[3年=矢板中央高]
4 伊勢 渉[4年=神戸国際大附高]
25 桧山 悠也[1年=市立船橋高]

MF
6 大塲 淳矢[4年=藤枝東高]
13 鈴木 隆作[4年=駒大高]
10 中原 輝[4年=ルーテル学院高]
7 安藤 翼[4年=長崎総科大附高](→67分 9 高橋 潤哉[3年=山形ユース](→90+3分 8 川崎 貫太[4年=流経大柏高]))
14 坂本 和雅[4年=聖和学園高](→83分 5 鈴掛 涼[4年=清水桜が丘高])

FW
11 室町 仁紀[4年=東京Vユース]

【サブ】
GK 22 八木 大政[3年=熊本ユース]
DF 28 真下 瑞都[2年=矢板中央高]
MF 17 福地 拓也[4年=瀬戸内高]
MF 19 伊藤 大祐[4年=山梨学院高]
MF 33 江﨑 巧朗[1年=ルーテル学院高]
FW 18 矢崎 一輝[2年=駒大高]

桃山大に快勝し、勢いに乗ったまま3回戦へ駒を進めた。夏の総理大臣杯ではここで敗退となったが、その壁を超えるべく関東リーグ2位の筑波大に挑んだ。筑波大とは関東リーグ最終節に同じ会場で対戦しており、1−0で4年ぶりの勝利を挙げたいいイメージを持つ。ここで駒大はリーグ最終節、インカレ2回戦と同じ11人を同じピッチへ送り出し、決戦を迎えた。

試合は技術で上回る相手にボールを支配される展開となったが、粘り強さと対人能力を備えたDF陣が真っ向から迎え撃つ。ひとつのピンチを守れば、前線の選手たちもそれに応えるパフォーマンスを見せる。連戦の中で積み上げてきた確かな自信を感じさせる連動した動きが見られた。安藤、室町が前線でキープし、サイドの中原、坂本に絶好のタイミングでパスを散らす。駒大が目指すサッカーが確かに体現される試合運びとなった。とはいえ、相手もJリーグ内定者を5人先発に据えてくる強豪。思うように得点を奪えず、逆にシュートまで持ち込まれる場面も散見された。前半終了間際には大ピンチを迎えたが、ポスト直撃と星のクリアで間一髪しのいでスコアレスで折り返す。

後半はやはり走力とこの一戦にかける思いで上回った駒大が押しに押す展開。すると、66分に待望の先制点を奪う。中原がペナルティエリア右付近からグラウンダーのクロスを入れると、ニアサイドで安藤、室町が潰れてDF、GKを引きつける。ボールは密集エリアをくぐり抜けてファーに流れると、そこへ飛び込んだ坂本が押し込んで先制点を奪う。難敵相手に先制点を奪ったチームのボルテージは時計の針が進むごとに上昇していく。しかし、その9分後に昨季関東王者の意地を見る。CKの混戦から押し込まれてしまう。同点に追いつかれたが、今の駒大には軽傷だった。2分後の77分に左サイドからのスローインから大チャンス。ロングスローに反応した室町が中原へ繋ぐと、落ち着いて坂本へラストパス。坂本は自慢の左足を迷いなく振り抜くと、DFとクロスバーに当たりながらもゴールイン。強烈な一撃で勝ち越しに成功する。坂本はこれが大学初の2ゴール。この日は守備に奔走する場面も多く、ピッチを去るまで戦い抜いた背番号14に秋田監督も「駒大の選手らしくなってきた」と試合後に賞賛した。

その後は相手がパワープレーを刊行してくるのに対し、真っ向から勝負を挑んでゴールを割らせず。試合は2−1で終了し、全国ベスト4入りを決めた。試合後は涙を流す選手もいたが、戦いはまだ終わっていない。次戦は関西王者・大体大と対戦する。大体大といえば、夏の総理大臣杯で延長戦の末苦杯をなめた因縁の相手。今大会に入る前から「大体大と試合がしたい」とリベンジの機会を渇望してきた。全国の借りを全国で返すべく、因縁マッチを迎える。



◆秋田浩一監督
「(全国ベスト4について)嬉しいと思う。(筑波大相手に連勝し、今後にも繋がる勝利となったか)ちょっと出来過ぎ。でも、『一生懸命やる』っていううちのサッカーを徹底できたことがよかったと思う。(今日の徹底度合いは)プレスはまだまだだと思うし、連続性がないから。疲れていくのでしょうがないとは思う。両サイドを使ったり、室町の頭を使えていたところが徹底できていたと思う。(坂本のパフォーマンスについて)2回戦はよくなかった。今日もドリブルは最高ではなかったが、ディフェンスを頑張っていた。こんなこと初めて。気持ちも変わったし、駒大の選手らしくなった。そのおかげで2点取れたんじゃないですか。(今日の試合運びについて)満足ではないけど、いつも押されることが大前提。ボールのテクニックや回す力は全て筑波が上だと思うので、それはしょうがないと思うんだけど、そこで体を張ってチーム全体で守ったのが良かった。(中1日となって疲労の色は見えるか)まあありますけど、そこを頑張るのが駒大のサッカー。それ(疲労)を言ったら終わりなので、足がつっても頑張るということで行きたいと思う。(次戦は夏に負けた大体大だが)みんな燃えてると思う。(次戦に向けて)能力のある選手がうちにはそんなにいないので、厳しいけど、今日のサブの中で選ばなきゃいけない。しょうがないです。交代しながらやるしかない」

◆大塲 淳矢(法4)
「(今日の試合を振り返って)勝てたという結果が全てだと思う。本当に応援とか、ベンチに入っているメンバーとか試合に出ていたメンバーも含めて全員が戦った結果だと思うので、結果が出たということは本当に良かったと思う。(初戦後に言っていた、先制点を取らせないを徹底できたが)筑波大にボールを持たれて押し込まれるということは、試合前から分かっていたこと。その中でやはりそこを耐えて、自分たちに必ずチャンスが来ることも分かっていたこと。そこを本当に守備の部分で粘り強く戦えたという所が、今日の勝利につながったのかなと思う。(後半の2得点について)自分たちのストロングであるサイド攻撃と、ロングスローやセットプレーで点が取れたということは、自分たちの狙いとしている形。チームとしてサイドからクロス攻撃から狙っていこうということは、話していたことなので、それが徹底できて結果に繋がった事は本当に良かったと思う。(守備に関して)セットプレーから2失点しているので、そこは集中力の部分だと思う。そう言った部分で集中力を切らさない事が重要になってくると思う。チームとして1人が離されても他の人がカバーしたりだとか、チームとして粘り強く守れているので、それが1失点という結果に繋がっていると思う。チームとして戦うチームなので、そういう結果が出ている事は本当に良い事だと思う。(リーグ戦に続き、筑波大に2連勝だが、自信にはなるか)悪いイメージというものは試合でも引きずってしまうもの。ここで筑波大に2つ勝てたという事は後輩たちにとってもいい事なのかなと思う。(失点直後の勝ち越し弾について)ああいう部分というのはチームとして成長できたところなのかなと思う。今までだったらあそこで崩れてしまって2失点目(を取られてしまう)というのが、今までの駒大の流れだったと思う。そこでもう踏ん張って跳ね返して、もう1点取り返せたというのは、チームとして成長したところなのかなと思う。(失点後に声をかけた事などは)本当にここが踏ん張りどころだぞという事は、チームとして話していた。ここでちゃんと跳ね返していければ、自分たちにチャンスがあるという事は自分たちに自信があった。そういう部分では、「絶対自分たちの守備が崩れなければ、またチャンスがくるから」という事はずっと話していた。自分たちは厳しい練習を積んできたので、後半の最後走りきるという部分では自信がある。そういう部分ではやはり失点せずに、気落ちしないという事だけを意識していた。(ベスト8の壁を超えたが次戦に向けて一言)チームとして1つ成長できたところなのかなと思う。ここで厳しい試合を乗り越えられた事が、またチームとして1つ成長できた事なのかなとも思う。次は夏に負けた大体大で、絶対に負けられない相手なので、チームとしてもう一個ここで大体大を乗り越えて決勝に決勝に行けるように頑張りたい」

◆坂本 和雅(仏4)
「(勝利について)4年生がみんなで力を合わせてやってきたのが結果に出たと思う。(大学初の2ゴールとなったが、ゴールシーンを振り返って)1点目は、間違いなくチームのみんなで、(中原)輝が上げて、ムロ(室町)と(安藤)翼が潰れてくれて自分のところに来た。チームで取ったゴールだと思う。2点目もたまたまファーに行こうと思ったら、輝が見事に出してくれた。自分が取ったというより、みんなが作ってくれたゴールだと思う。(ファーサイドにポジションを取ったことに理由はあるか)(自分のマークに)三笘(筑波大・三笘薫)がついていて、あんまり守備しないだろうなあと思っていた。それでファーに流れたら全然ついてこなくて、それで作戦が見事に的中した形。(2回戦はシュートをあまり打てなかった中で、今日は積極的な姿勢が見られたが)ドリブルは縦を切られて2枚目のマークが来てる状況が続いていた。あとはシュートを打とうという意識をしていたので、それができたのが良かったと思う。(守備に追われる場面も多かったが)いやあ…キツかったです…。自分が結構上がっていく分、相手も自分の裏を取ろうとしてくるので、上下運動が多くなった。今日はキツかったです…(監督が高評価をしていたが)今日は気持ち込めてやっていたので。人生で初めてくらい今日は闘った日だったかなと思います。(ベンチに退いてから最後どのようにピッチを見守っていたか)自分はやりきった感があって、『決められたらしょうがない』というのがあった。そこに自分は何もなかった。(次戦に向けて)普通にやれば絶対勝てる相手なので、夏のリベンジをしっかりしたい」

◆角井 栄太郎(仏4)
「(今日の試合を振り返って)いつも通りやる事は変わらなかったが、その中でも前半に0失点に抑えて、自分たちのチャンスのあるときに点を取って勝つ。それがうちのプランだったので、プラン通りいってよかった。自分は1失点してしまった。自分が出れる場所で出れなかった。(筑波大相手に2試合1失点だが)取られることには取られていて、それは反省しなくてはいけない。前線のハードワークやボランチの裏へのケアなど統一して出来ていた。チームとして、徹底してできていたので、それが勝ちにつながったのかなと思う。(初戦と変わらないフォーメーションだったが)チームとしての状態もあるし、色々なことがある中で、フィールドのプレイヤーがちゃんとやってくれたら自分も楽というか、キツイと思うけど、感謝している。(インカレの舞台に緊張などは)緊張はあまりしないタイプなので、大丈夫。やることをしっかりやるだけ。(試合中の負傷について)ひざのケガは……大丈夫です(笑)(セットプレーからの失点だが、改善点は)自分はハイボールの対応が、監督に処理が悪い、対応が悪いと言われる。気負うことなく、練習をするだけ。監督にも強めに出ろ、強気にいけと言われているので、強気でやればいいかなと思う。(全国ベスト8の壁を超えたが)8でも4でも変わらないと言われれば変わらないので、だだ一つ駒が進んだだけ。これを一つでも多く駒を進めて、勝つことが目標。(試合終了間際、筑波大のパワープレーについて)どこのチームも負けていたらああなると思うので、それをしのげたというのは一つ収穫なのかなと思う。さっき言った通り、前線がハードワークして、ボランチが背後のケアして、ディフェンスもみんな体張っていた。チームとしての良いところが出たのかなと思う。(次戦の大体大について)自分は大臣杯でけがをしてしまい、出れなかった。その悔しい思いはある。いつも通り気負わずに、チームでやることをやって戦えば、勝てない相手はないと言っている。やることをやって戦いたいと思う。(次節に向けて)いつも通り、変わらずに、チームを信頼する。中一日なので、取れるコミニュケーションを取って、改善するところは改善して、チームの士気を高めていければ良いと思う」

なお、準決勝は12月19日、13:00よりNACK5スタジアム大宮にて大体大と対戦する。
JR「大宮」駅東口より国際興行バス「導守循環」行で「大宮サッカー場前」下車徒歩約1分
JR「大宮」駅東口より徒歩約20分、またはタクシーで約10分
東武野田線(東武アーバンパークライン)「大宮公園」駅、「北大宮」駅より徒歩約10分

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