• リーグ戦のスタメンだった松下に勝った辻=東京農業大学ボクシング部道場で(田上佳雅撮影)

  • リーグ戦では応援団長としてチームを支えた松井

  • 「奈良判定」を疑われる苦しみを乗り越えた鶴林

  • 同門対決となった関根(手前)と竹内(奥)

  • 1ラウンドのダウンが響き、僅差で試合に敗れた楠本

平成最後の世田谷大会 辻が同門対決制す

[ボクシング部]第68回世田谷区民体育大会ボクシング競技(2018年12月17日 17時34分)

 世田谷区在住・在学者を対象とした世田谷大会が12月16日に東京農業大学で開催され、駒大からは12人が出場した。組み合わせ・結果は以下の通り。


【ライトフライ級】(左側=赤コーナー、右側=青コーナー)
石澤(日体大)(スパーリング)杉山広将(営3) 

【フライ級】
●肝付(日体大) 判定0-3 藤田優佑(仏3)○
●根井(日体大) 判定1-2 春日脩(法1)○
●濱村悠太郎(市1) 判定0-3 前田(東農大)○

【バンタム級】
●鶴林嶺(経3) 判定0-3 牧野(東農大)○
●関根英人(市3) 判定1-2 竹内丈一郎(社1)○
●松下秀(政2) 判定1-2 辻永遠(G1)○

【ライトウェルター級】
○落合(日体大) 判定2-1 楠本大器(法2)●
●仕入(日体大) 判定0-3 松井奨太(英2)○

【ミドル級】
●吉野(東農大) ABD(1R3”00) 若谷豪(商1)○

【ライトヘビー級】
○照井(東農大) RSC(1R2”54) 新穂陵(法3)●


※ABDとはアバンダンの略でセコンドのタオル投入による試合の途中棄権のこと。
※RSCはReferee Stop Contestの略で、レフリーが試合の続行を不可能と判断した時に行う勝敗宣告のこと。

平成最後の世田谷大会で、1年生の辻が部内の先輩に勝利を上げた。相手は今年のリーグ戦の東洋大戦で初出場初勝利を上げた松下。スタミナに自信がある相手に対し、自身も対抗してスタミナをつけて試合に臨んだ。手数で劣らないように「相手の2倍の手数を意識した」(辻)と圧倒し、試合の支配性で優位に立った。一方の松下は「調子が落ちていた」と肩を落とした。だが、11月の全日本選手権のライトフライ級で準優勝した長谷部の話になると目の色を変えて悔しさを強調した。長谷部の高校時代からのチームメイトである松下は階級は違えども、意識せざるをえない相手だ。来年のリーグ戦に向け、3月の合宿から徐々に巻き返すと気炎を上げた。

今回、階級をバンタム級に上げて臨んだ鶴林にとって、この一年は熾烈を極めた。一連の日本ボクシング連盟の騒動で地元である奈良県の選手の実力が疑われ、鶴林もまたその一人となった。騒動の時期と夏の帰省の時期が被り、地元でも高校総体などこれまでの経歴について聞かれ、「しんどかった」という。そんな矢先、救ってくれたのが、高校の先輩にあたる森坂(東農大)が11月の全日本を制覇したことだった。「やっぱり実力は本物なんだと証明できた」と自分のことのように嬉しかったという。来年のリーグ戦は最上級生として迎える。長所としてライトフライ級からバンタム級までの3階級に対応できることを挙げ、「なんとか自分の階級を作りたい」と意気込みを語った。今度は自分が聖地・後楽園で実力を証明すべく臨む。


◆杉山広将(岐阜・中京学院大中京高)
「(今日はスパーリングだったが)そんなに硬くならずにやろうとリラックスして臨んだ。自分の苦手なサウスポーだったので、苦手を無くそうと思っていた。(副将に選ばれたが)副将になるまでは自分が頑張れば良いと思っていたが、なってからはチームとしていかに勝っていくかを考えるようになった。それに関連して、周りで練習に集中できていない人を見つけたら声をかけるようにしている。(同じ階級の長谷部大地(経2)が全日本選手権準優勝をしたが)準優勝までするとは思っていなかった。来年のリーグ戦に向けて自分も負けていられない。自分ももっと頑張っていかなければならないなと思った。尻に火がついたような状態。(全日本で長谷部選手は『杉山さんとの差が縮まってきている』と話していたが)もとから持っている実力は変わらないと思っていた。自分が1年先輩なだけ。技術、というより経験で上回っていただけ。今回の結果でその差も無くなったので、あとはどれだけ練習するかが大事だと思う。(来年のリーグ戦に向けて)長谷部もいるし、新入生も入ってくるので負けないように。5戦全戦出られるように頑張ります」

◆藤田優佑(福島・会津工業高)
「(試合について)チーム全体のトップバッターだったので緊張したが、勝てて良かった。リードから結構良い感じに打てていたが、一方で頭が当たってしまうことが多く、相手との距離が近かった。クリーンヒットもあまり出せなかった。(来年のリーグ戦に向けて)5戦全勝を目指して、駒澤の代表として出られるように身内も意識していきたい。チームとしても優勝を目指している。来年はいけるんじゃないかと思う」

◆春日脩(静岡・浜松工業高)
「(試合を振り返って)練習してきたのが出たが、ガードが下がるなど良い部分と悪い部分の両方が出た。良い部分だけ出して完璧に出せるようにしたい。(練習してきたことは)自分はリーチが長いので、リードの部分を緩めないようにということをやっていた。(リーグ戦に向けて)メンバーに入れるように、ジャブで相手に入ってこさせないようにして、自分のボクシングをして誰と試合をしても勝てるように練習していきたい」

◆濱村悠太郎(宮崎・日章学園高)
「(試合を振り返って)ダウンをとられてしまって焦ってしまって。今回めちゃくちゃ練習したが。やはりまだまだ大学に入ってからの1勝が遠いなと。今年は課題を見つけるための年。勝てなかったが、リーグ戦にも出してもらって。この一年がマイナスにならないよう、良い経験ができたということで来年につなげていけるように。悔しいですけど。(この一年を振り返って、課題は)高校の時と比べて前の手の使い方を強化してきて、それは良くなったが、来年はパンチを貰わないようにしたい。今日も貰い癖があったので。ディフェンスの強化をしていきたい(リーグ戦に向けて)来年はまだ2年生だが、『絶対に出る』という気持ちと、試合に出たらリーグ戦は個人戦よりもどちらかと言えば気持ちも入るので、駒澤に貢献するという気持ちを持ってまた頑張りたい」

◆鶴林嶺(奈良・奈良朱雀高)
「(試合を振り返って)何もできなかった。今回初めてバンタム級に階級を上げて、体重が1.5㎏ほど少ない状態だった。相手の体格も良くてなかなか(相手の)距離を崩せなかった。押し負けた。全体的に体で負けた。(練習してきたことは)スタミナ。手数で押せるボクシングをしようと思っていた。練習ではそれを意識してやってこられたが、試合では力んでしまってうまく発揮できなかった。(リーグ戦に向けて)とりあえず出ること。最後の年なんで、どこかの場所で勝ち取って。体重もライトフライ級からバンタム級まで対応できるので。(今年は『奈良判定』が流行語になるなどボクシング界が揺れた一年だったが、それについては)うーん、難しい…。しんどい時期でした。ちょうど騒動が起きた頃に自分が夏の帰省で地元に帰っていて、色々な人に奈良判定のことについて聞かれた。聞かれるからしんどかった。(そんな中、高校の先輩である森坂嵐選手(東農大)は全日本チャンプとなったが)めっちゃ良い人。あの人が怒った姿を見たことが無い。いつも色々なことを教えてもらっていて、今回も試合の後にアドバイスをしてもらった。出会ってから自分の中の考え方が変わった。今まで会った人の中で一番尊敬している先輩。そんな嵐先輩が、連盟の体制が変わってから初の全国大会となる全日本で実力で優勝してくれたので、そこが一番嬉しかった」

◆関根英人(新潟・北越高)
「(試合を振り返って)自分は3年生で、部内の1年生に負けてしまったので、情けない結果だと思う。(敗因は)相手の(竹内)丈一郎は普段の練習から真面目に取り組んでいて、練習メニューが終わっても個人的な練習をしていた、それに対して自分はメニューをこなすだけで終わってしまっていた。そこの意識の差が出たなと。(来年はリーグ戦の中心となる学年だが)最後のリーグ戦であり、自分が試合に出られるチャンスというのはリーグ戦しかないと思っているので、リーグ戦では部内でしっかり勝って、代表になったら他大の選手に勝てると良い」

◆竹内丈一郎(大分・津久見高)
「(試合を振り返って)かなりの接戦で、自分のボクシングをさせてもらえなかった。(練習で意識してきたことは)ワンボディーからの攻めの組み立てなどを考えていた。でも試合でワンボディーを出したら当たらなくて、難しい試合となった。(来年のリーグ戦を踏まえて今回の結果は)今回、試合をしてみて自分のレベルはまだまだだと思った。これからもっと練習していきたい」

◆辻永遠(大阪・興國高)
「(試合を振り返って)先日の全日本のバンタム級で鍔田(昂成)(仏1)がランキング入りしたり、今日の対戦相手だった松下(秀)さんが今年のリーグ東洋大戦で大活躍したりしていたので、自分の出る幕が無くなってきていると危機感を持っていた中で今回対戦させてもらって、来年のリーグ戦に向けてアピールするにはここしかないと思って必死に食らいついて。判定は僅差だったが、勝ったことでアピールできたのではないかと思う。来年は狙っています!(練習で意識してきたことは)松下さんも自分もスタミナがあって、練習でスパーリングをしていた時から手数が多くて、そこで上回らないと自分は勝てないと思ったので、相手の2倍の手数を出すようにした。これが勝ちにつながったのではないかと思う。(リーグ戦への意気込みは)来年は全試合出場を目指しつつも、来年入ってくる後輩にも負けないように頑張っていきたい」

◆松下秀(岡山・倉敷翠松高)
「(試合を振り返って)同門対決で。勝てると思っていたが、いざ試合になったら空回りしてしまった。出場したリーグ戦の時は調子が上向きだったが、国体に出場して落ちて、自分でも伸び悩んでいて、今回も負けてしまった。3月にある合宿などを経て、リーグ戦で調子を上げていきたい。(高校時代からのチームメイトである長谷部については)全日本準優勝と聞いて、本当に悔しい。切磋琢磨してきて、自分が最初上に居たはずが、国体3位入賞で越されて、またリーグ戦に出たことで追い越して、今回準優勝したことでまた越されてしまった。最近は上に居続けられているなと実感しているが、諦めきれないので長谷部を目標にして。長谷部には追いつかないといけない。これから追い越すために心機一転、頑張りたい。(リーグ戦に向けて)今回の試合では同じ階級の後輩に負けて、鍔田もランク入りしたので僕の実力が一番下になり、追う立場になってしまった。自分は追う立場の方が得意なので。それで今年のリーグ戦のレギュラーもつかんだ。追う立場として追い上げていきたい」

◆楠本大器(大分・宇佐産業科学高)
「(試合を振り返って)1ラウンド目にダウンをとられてしまったが、あれが無ければ勝ったのかなと思う。1ラウンドをあれで落としたとしても2、3ラウンドは取れたと思ったので、正直悔しい。敗因としては不意にパンチをもらったところとか、ちょっとしたところ。判定も僅差だったので、少しの差を埋められるようにここからリーグ戦にかけて練習をしていけば接戦もものにできると思う。(リーグ戦に向けた課題は)リーグ戦は打ち合いになることが多い。なのでスタミナはあって当然のものだと思っている。まずはスタミナを強化し、今回のように一発のパンチで結果がひっくり返ることもあると思うので、もらわないように打ち終わりのガードやよけるところなどちょっとした基本的なものを強化したい」

◆松井奨太(大阪・興國高)
「(試合を振り返って)試合前に鬼倉(龍大)(16年卒)先輩からプレスをかけていけと言われていたので、自分はそれを意識して相手にプレスをかけながら、結構パンチも当てることができた。1初カウンターを貰った時は焦ったが、自分の戦い方は変えずにプレスをかけて当てていった。うまくプレスをかけることでジャブとかパンチが当たるようにもなったので、各ラウンドで取れるところでポイントを取っていった。ただ、今回練習してきた部分が出せなかったところもあるので、もっとそこを練習して次の試合で生かしたい。(リーグ戦に向けた課題は)自分はまだ1回もリーグ戦に出られていなくて、応援団長をやらせてもらっていた。石原(照山)(経1)とか藤山義範(商3)さんのリーグ戦出場メンバーの2強を崩せるように。自分たち下の実力の人間が上がってこないと出場の可能性は上がってこないし、実力が上の選手も結果がついてこないし。やっぱり自分たちが戦力にならなければいけない。そのためにも練習で他の先輩たちに負けない体作りをしていくのが大事だと思っている」

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