• 今大会を納得いく最後の全国大会になったと振り返った古川=岐阜メモリアルセンターで(岡田あおい撮影)

  • 来年は今年の結果を超えたいと語った日暮

  • インカレを通して大きく成長を見せた平林(石曽根和花撮影)

男女単2回戦敗退。強敵相手に善戦も一歩及ばず

[硬式テニス部](2018年08月17日 20時37分)

 平成30年度全日本学生テニス選手権大会(本戦)の3日目が8月15日、4日目が8月16日に岐阜県メモリアルセンターで行われた。大会3日目は男女シングルスの2回戦が行われる予定だったが、悪天候の影響により、4日目にずれ込んで実施された。結果は以下の通り。


<女子シングルス>
●古川真実 0(0-6、0-6)2 ○森崎可南子(筑波大)
※8月15日実施
●日暮春香 0(3-6、6-7)2 ○鵜飼有希(東海学大)
※8月15日にセカンドセット4-4で中断、8月16日に試合再開

<男子シングルス>
●平林輝 1(4-6、6-1、7-5)2 ○川橋勇太(筑波大)
※8月16日実施


【古川】
 古川の相手は、今年の春関女子シングルスの優勝者である筑波大の森崎。ファーストセットから森崎の速くて重い球に苦しめられ、コースを狙った鋭いショットにも翻弄される。第3ゲーム、持ち味の緩急をつけたプレーでデュースまで持ち込んでチャンスを作るも、終始相手のペースで試合が進み、0ー6でファーストセットを失った。
 セカンドセットの第1ゲーム、サービスエースを連続で決められ相手の調子がさらに上がる。一方の古川は、サーブでトスを何回も上げ直すような場面も見られた。0-6でセカンドセットも落としてしまい、最終的に1ゲームも取ることができずに2回戦敗退となった。

【日暮】
 15日9時に屋外コートで実施予定だったこの試合は、降雨の影響で19時ころから室内コートで行われた。試合がセカンドセットのゲームカウント4-4の時に会場撤退時刻となり、試合が中断されて16日に再開。スコア以上の接戦を演じたが、惜しくも2回戦敗退となった。
 ファーストセット、第1ゲームを簡単に奪われてしまったものの、2ゲーム目から強気な姿勢を見せていく。相手の深いボールをロブで立て直すなど、粘って長いラリーをものにし3ゲーム連続で獲得。しかし、第5ゲーム以降、ミスショットが多発して劣勢に。そのまま5ゲームを連取されてファーストセットを失った。
 セカンドセット、序盤から相手に押されてしまい、ゲームカウント1-4でリードを許す。だが、ライン際の好ショットなどから連続でポイントを奪い、自らの力で優勢を手繰り寄せる。3ゲームを連取してゲームカウント4-4に追いつくが、ここで一旦試合中断。翌日再開すると、最初のゲームを45-15で手にする。勢いづいたように見えたが、ミスからの失点が多発してゲームカウント5-6に。追い込まれて意地を見せると、6-6に追いつきゲームはタイブレークに入る。5-1でリードしてエンドを交換した後、バックアウトのミスなどで連続失点を喫し、ポイントは6-8まで積まれて惜しくもセカンドセットも奪われた。
 この結果、0-2で敗北し、2回戦敗退。女子は2回戦でインカレから姿を消した。

【平林】
 春関の男子シングルス優勝者である筑波大・川橋との試合となった2回戦。ファーストセットから平林は積極的に前に出てネットプレーへと展開し、相手を翻弄する。自身のサーブゲームをラブゲームでブレイクされる場面も見られたが、その直後にブレイクし返し、3-3。流れを引き寄せると、その後の5回ものデュースを制して完全にペースをつかんだ平林。着実にゲームを決め、6-4の接戦を制した。
 セカンドセットは一転、勢いを取り戻した川橋の強烈なサーブが決まり始め、逆に平林のプレーにはミスが見られるようになる。そのまま終始ペースは相手へ。1-6でこのセットを落とした。
 ファイナルセットが始まってすぐに悪天候の影響で試合が一時中断。屋内で再開したファイナルセットはまさにシーソーゲーム。ラインぎりぎりを狙うスーパーショットを連発し、ネットプレーも冴え渡った平林が3ゲームを連続で先取して3-0に。相手も意地を見せ、4ゲームを取り返されてしまい3-4とされる。その直後、平林も2ゲーム連取して5-4と巻き返すも、4回も続いたデュースをものにされブレイクされてからは流れが相手へと移ってしまう。最後まで果敢に攻め続けたものの、最後は5-7でファイナルセットを落とし2回戦で敗退となった。


◆出井章雅コーチ
「(古川選手の試合は)(相手は)全国でも有名な森崎という選手でスコアにも現れているように森崎選手の方がボールの質が非常に良かったし、フットワークもうちの選手より1段階、2段階上だったというところ。だからといって、そういった上の選手に我々のチームは勝っていかないとならない。古川にも言ったが、何が自分に足らないのかという事にちゃんと向き合ってそれを強化していかないといけない。今は2部のチームだからそれでも勝てていた部分があるが、やはり上に勝とうと思えばもっともっと質の高いボール、確実性なフットワーク等を全体的に強化していかないといけない試合だったかなと思う。(日暮選手の試合は)15日に中断になってこの1日で気持ちも切り替えて望んだんが、やはり相手の勢いや、相手が打ってくるプレーヤーだったこともあり、それになかなか彼女自身の足が合わなくて彼女らしくないミスが増えたのではないかと思う。それに非常に相手のプレーが素晴らしかったと思う。(今後改善していきたい点は)かなりタフなプレーヤーなのでまずは下半身の強化とフットワークを重点的にやらないと彼女の粘っこいテニスが継続できないんじゃないかなと思うのでこれから下半身の強化も含めてやっていこうかなと思っている。(平林選手の試合は)まず一言、悔しい。でも、この試合の中で彼がすごく成長したなと思う。去年の冬から実施していたネットプレーへの展開を最後の最後まで貫き通してやってくれて、練習通りのパフォーマンスが本番でできたのは収穫だったし、今日の試合を見てさらに強くなるだろうと確信している。マッチポイント2本あって取りきれなかったのは少し残念だが、そのポイントもしっかり攻めてのミスなのでいいプレーだったかなと思う。(これから強化していきたい面は)平林に関しては、体力的にシングルス、ダブルス両方可能性のあるプレーヤーなので、自分のプレーを貫き通せるほどの体力をこれから強化していかないといけない。去年はインカレ予選、今年はインカレシングルス本戦に行けたので徐々に彼も強くなっていると思う。今後に期待したい」

◆古川真実(社4)
「(9時試合開始が18時からになったが調子は)多少疲労はあったが、それでもゆっくり休みながら調整していたので問題はなかった。(試合を振り返って)やはり全然歯が立たなくて不甲斐ない試合をしてしまったというのはあるし、もちろんチャンスをものに出来なくて悔しい場面もあった。だが、今日私ができることはちゃんとできていたし、自分からチャレンジしてやっていけたのでできなかったという後悔はない。(トスの上げ直しが見られたが)少し前からずっとサーブが課題になってしまっていて、やはりそこを克服できなかった。普段から打ち込まれるなどあったので、そこはリーグに向けて絶対に改善しなければいけない点だなと反省している。(最後のインカレだったが)私は夏関のシングルスが上がれなかったので、本当に最後のシングルスで、自分の中で満足したいという気持ちがあった。予選の1試合目から結構タフな試合を勝ちきれて、本戦の1試合目もタフな試合を勝ちきれた。最後も強い相手に対して自分のできることをしっかりできたので、納得いく最後の全国大会にできたと思う。後悔も全くないと言ったら嘘になるが、それでもほとんどなくやりきったかなと思う」

◆日暮春香(歴2)
「(試合が2日間にまたがったが)昨日は足がいい状態ではなかったが、そういった中で2日間に分けて行われて自分としてはいいレストが取れて良かった。(中断があったことに対して試合の流れは)昨日の後半にかけていい流れが来ていたが、中断が入ったことによっていい流れのまま昨日やりたかったという気持ちもなくはない。(試合を振り返って)今日はタイブレークで5-1リードしていた時に攻めるか守るか迷ってしまい、中途半端なテニスになってしまったのが追いつかれた原因だと思う。(相手の選手について)打ってくる選手だったので、自分が拾って粘ってミスを誘うというプレーが一番したかったが、なかなか思うようにいかなかった。粘る前に自分がミスをしてしまったり、足が踏ん張れなかったりした。言い訳にはしたくないが、ケガがあって、万全ならもう少しできたかなと思う。悔しい部分がある。(今年のインカレを振り返って)1年生の時はダブルスしか出られなかったが、去年先輩方のシングルスのプレーを見て『私もここでプレーしたいな』と思っていた。今年予選から本戦に上がれてプレーできたことは、大きな自信にはなった。だが、今日の負け方はすごく悔しいので、来年またここに戻ってきて今年の結果を超えられるようにやりたい。(夏関に向けて)インカレの反省点で直せるところはすぐに修正して、夏関が終わってリーグにつなげられるように、あと1週間くらい練習していきたい」

◆平林輝(法2)
「(今日の試合の感想は)正直、少しは勝てるかなと思っていたが、やはり相手が春関王者なのでマッチポイントでも全然余裕があってすごいなと思った。(作戦などは)あまりなかったが、とりあえず自分のプレーをしようという感じ。守るというよりは、攻める方が好きというか、それが自分のプレースタイルなので、積極的に攻めていって前出たりしていた。それが、大事な場面でプレッシャーにはなったと思うが、相手はパッシングも上手くて決まらなかったりした。(今回の収穫は)強敵相手にあと一歩まで追い詰めることができたので、それは自分の中で自信になった。(反省は)ファイナルセットでフォアハンドのミスを多くしてしまって流れが悪くなって、一気に4ゲームくらい落としてしまった。自分はフォアが武器なので、もっと練習して磨けるようにしたい。(夏関の目標は)ダブルス、シングルスどちらも出るから、両方でベスト8まで行きたい。今まで強いイメージを抱かれていなかったが、昨日の試合で怖がられるようになったかなと思うので、油断をせずにしっかりと自分のプレーをしたい」


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