1部の舞台を経験して
[男子バレーボール部]バレーボール部独占インタビュー(今中健太、杉戸 智、鈴木淳平監督)(2005年10月26日 00時00分)
残留に貢献、ルーキーの本音
今季 1 部残留を果たした駒大バレー部。 21 年ぶり、 1 部の舞台は長く厳しいものとなった。 しかし、その中でも 1 年生の今中健太、杉戸智がリーグ途中から出場機会を得て、 1 部残留に貢献した。そのルーキー 2 人に 1 部での戦いや、お互いのことについて聞いた。
今中健太(いまなかけんた)
1986年4月25日生まれ、177㌢66㎏/法学部・法律学科、ポジション・レフト/広島県・崇徳高校出身/主な経歴・04年春高バレーベスト8、04年インターハイベスト16、04年国体5位
杉戸 智(すぎとさとる)
1986年8月15日生まれ、180㌢73㎏/経営部・経営学科、ポジション・センター/長野県・丸子実業高校出身/主な経歴・04年春高バレーベスト16、04年インターハイベスト準優勝、04年国体4位
鈴木淳平(すずきじゅんぺい)
駒大保健体育学部講師/青学大女子バレー部でコーチして経験を積み、01年から駒大バレー部を率いる。05年春季リーグ戦で21年振りに1部への昇格を成し遂げた
―秋季リーグを振り返っていかがですか?
杉戸:簡単には勝てないよな。
今中:うん、勝てない。
―大学初スタメンでしたが?
今中:初めはすごく緊張した。
杉戸:緊張した?
今中:したよ。
―杉戸選手は?
杉戸:その時は緊張しなかったです。でもたまに変なところで緊張する。
―試合へのプレッシャーは?
今中・杉戸:ないです。
―勝てない試合が続いたなかでの起用となりましたがどんな気持ちでコートに入りましたか?
今中:チームの雰囲気が良くなればいいなと思いました。
杉戸:やれることをやろうという感じです。
― 1 部リーグで得たものは?
今中:課題のほうが多かった。
―具体的には?
今中:レシーブと精神面。
―精神面とは具体的に?
今中:サーブが自分に狙われているのがわかったら、縮こまってしまって他のプレーも駄目になってしまった。今後はそこを直していきたい。
杉戸:自分は何もすることもなく終わってしまった。大学での試合経験がないからこれから少しずつなれていけたらいい。
―他の大学の 1 部のルーキーの印象は?
杉戸:堂々としてたよな。
今中:うん。
全日本でプレーしたい
―お互いの第一印象は?
今中:よくジャンプするやつだな。
杉戸:早い攻撃への対応が早い。
―お互いの良いところは?
今中:優しいところがいいと思います。
杉戸:よく分かってんじゃん(笑) 今中は明るくて、一緒にいて楽しい感じです。
―自分のセールスポイントは?
今中:スパイク。なんでもいいので決まった時のスパイクを見てほしいです。
杉戸:なんだそれ(笑)
―杉戸選手は?
杉戸:相手のブロックをかわすクイックスパイク。
―目指している選手は?
今中: JT の徳元幸人選手。高校のときに JT に練習に行ったときに教えてもらって、上手かったし、ああいう選手になりたい。
杉戸:特にいないです(笑)。
―将来の夢は?
今中:全日本に入ってプレーをして、勝ちたいです。
杉戸:試合に出て、結果を残したいです。
― 12 月に行なわれる全日本インカレへ向けての意気込みをお願いします。
今中:一つでも多く勝ちたい。
杉戸:関東の 1 部だから、レベルが高いと言われているので、関西と当たった時には負けたくない。
―ルーキーから在校生、駒大バレー部のファンへメッセージをお願いします。
今中:暇があれば試合を見に来てください。
杉戸:大学で試合があれば見に来てください。
最大の目標は1部で優勝
就任してからわずか 4 年で、 3 部チームだった駒大バレー部を、 1 部チームに押し上げた鈴木淳平監督。初采配となった今季。 1 部の舞台は厳しい戦いの連続となったが、入替戦で、監督の采配がピタリと当たり見事 1 部残留を果たした。監督に 1 部リーグでの戦いを振り返ってもらった。
― 1 部リーグを迎える前の気持ちはどうでしたか?
監督:最初のころからいつか 1 部に昇格するとずっと考えてやってきて、何年間かかかったけれど1部でやれるということで、何とか上位のチームに 1 セットとりたい、いつか 1 部で勝って残りたいと考えて準備していました。
― 1 部リーグを戦ってみてどうでしたか?
監督:守備面を重視したメンバー構成でやってきて、入替戦にも勝ったし、 2 部では十分に力を発揮できた。そのチームを崩すかどうかはリーグ前にも考えたけどこのままで大丈夫なんじゃないかと思った。ただ 2 週目あたりで勝てそうで勝てない状況になり、何が必要か考えた。その時にもう 1 枚攻撃的な人間を入れる、もしくはフォーメーションを変えて決定率が上がるような形にもっていくほうがいいと思った。
―守備よりも攻撃に重点をおいたということですか?
監督:もちろん守備も大事だけど、多少守備面が弱くなったとしても、攻撃をもっと強化しようと思った。メンバーを変えるか変えないかは非常に迷ったが、もし失敗してもやらないよりもやって後悔したほうがいいと思った。学生達も賛同してくれた。結果的に変更してみて良かったのかな。
―駒大バレーの良さはなぜ出なかったのですか?
監督:自分たちが劣勢に立っていて、 1 点、 2 点とって盛り上がったところで「追いつけないんじゃないか?」とか「勝てないんじゃないか?」という想いが選手にあったと思う。そういう中でもやっぱり気持ちを前に持っていかないといけないし、負けた場合は仕方ないと割り切ってやるしかない。ただ練習とか全然駄目だという感じでやってても先につながらないからムードよくやっていこうというのは言ってました。
―ピンチサーバーの起用が多かったのは流れを変えるためですか?
監督:流れを変えるためもあるし、なるべく多くのメンバーに、生の試合の感じを味わってほしかったというのもあった。 2 週目 3 週目辺りまでは良くても変えるようにした。下位リーグに向けては“旬”の良い人間を使うようにしてました。
― 3 週目あたりで負け癖が付いていると選手が言っていましたがどうでしたか?
監督:負け癖がついているとは思わない。癖って言うのはそう簡単に付くものではないから。逆に勝ち癖のほうが付いていると思う。 3 部からずっと勝ってきたわけだから。でもいままでの負け方は良くなかった。負けた後に自分たちの負けた原因をほっといた部分があった。その時が終われば終わりという感じがあった。勝ち癖は付いているんだからそれを固めていくように努力しないといけない。
― 5 週目はそれまでとはチームが変わったように感じましたがいかがですか?
監督:吹っ切れた部分もあったのでは。やはり入替戦から逃れられないというので。練習の成果もちゃんとでて、いい方向に働いた。
― 1 部リーグを戦う中で監督が 1 番気をつけた点はどんな点ですか?
監督:自分の采配で選手を迷わせてはいけないと思ったこと。練習中からいい流れにもっていくこと。レギュラーのコンディションとメンタル面にも注意していた。
―入替戦のときの采配はピタリと当たりましたね。
監督:たまたまですよ。いろんな状況を考えて臨んだ試合だったのでよく選手が頑張った。当然、各個々人に期待して起用している。良い準備ができたし、その期待にしっかり選手が応えてくれた。
―今後 1 部で戦っていく上でど のようなチームにしたいですか?
監督:最大の目標はリーグ優勝です。近い目標は、インカレで関東チームの 7 位の力をまず証明したい。来季の春季リーグは駒大のチームカラーのムードが良く、勢いに乗ったら止まらないというのを練習中から出して、試合で常に出せるように努力する。個人の能力を引き上げる努力が必要。それがあれば必然とチームの能力も上がってくるわけだから。後は練習の内容や量、質を考えていかなきゃいけない。
―監督から在校生、駒大バレー部のファンへメッセージをお願いします。
監督:満員のお客さんの中でやりたい。駒沢はスポーツが盛んだし、皆さんに来てもらって、駒大を応援してくれる人がいっぱいいるなかでやりたい。ぜひ駒大バレーを見に体育館へ足を運んでほしいです。
(聞き手・古田早季/カメラ・永田博義、玉造千慧、星野浩司)
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