• 東都リーグ戦で初白星を獲得したエーアン=明治神宮球場で(篠原由之撮影)

  • この試合、猛打賞の浦口

  • 攻守で勝利に貢献した新田

  • 4打点の活躍をみせた大森

ドラフト候補の亜大2枚看板攻略&1年生右腕・エーアンが粘りの投球で、同率首位再浮上

[硬式野球部](2021年09月23日 13時59分)

東都大学野球秋季1部リーグ対亜大2回戦が9月23日、明治神宮球場で行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

駒 大000 400020=6
亜 大110 002001=5

<打者成績>
      打安点
[4] 林(琢) 510
[7] 浦口 430
[9] 与倉 310
9佐藤(勇) 000
[D] 鵜飼 311
[5] 新田 430
[8] 大森 424
[3] 近藤 301
[2] 岩本 300
[6] 小園 400

〈投手成績〉
         打安点
福山 5     2242
村越 1/3    422
谷藤 2/3    410
〇エーアン 3  1221


去年のリーグ戦からここまで5戦全敗と一度も勝ち星を奪えておらず、雪辱を晴らすために何としてでも勝ち星を奪いたい対亜大2回戦。
1回裏、短打と犠打、犠飛を絡めた亜大らしい攻撃から先制点を奪われると、続く2回も犠打と安打を絡めた攻撃で追加点を許し、2点差とされる。
福山優希(社3)の力投に応えたい打線は4回表。3番与倉良介(法3)が四球、4番鵜飼航丞(商4)が左前安打、5番新田旬希(商4)が三塁手への安打で出塁し、無死満塁とする。ここで、今季絶好調の6番大森廉也(法2)が中越え3点適時三塁打を放ち3対2と逆転に成功。今年1年苦しめられた松本健吾をついにマウンドから引きずり下ろす。さらに、リリーフの鍵から7番近藤翔真(営3)が中堅手への犠飛を放ち、追加点を獲得。4対2とリードを広げる。
しかし、6回裏。2番手の村越祐野(歴4)が死球と四球で出塁を許し、犠打で1死ニ・三塁とされると、3番手の谷藤大成(政3)が草部に中前2点適時打を許し、4-4の同点とされる。
6回以降は、亜大3番手の岡留、駒大4番手のエーアンリン(現1)がどちらも好投し、スコアボードに0を並べる状況が続く。
試合が動いたのは8回表。2番浦口輝(営3)が俊足を活かした遊撃手への安打で出塁すると、すかさず盗塁を成功させる。3番与倉が手堅く犠打で送り、1死三塁とチャンスを作ると、4番鵜飼の中堅手への犠飛で1点のリードを奪う。さらに、5番新田がダメ押しとなる左翼手への二塁打で出塁し、好投手の速球横手右腕・岡留もマウンドから引きずり下ろす。そして、6番大森の打席間の捕逸で進塁し、2死三塁とすると、大森の投手への適時打でこの回2点目。6ー4と突き放す。
何とかリードを守り切りたい9回裏。四球と中堅手への二塁打で1死二・三塁とすると、中堅手への犠飛で1点を奪われ、1点差とされる。しかし、ピンチに動じず、気持ちで勝ったエーアンが後続を打ち取り試合終了。
1年生右腕のエーアンが粘りの投球をみせ、難敵の亜大から2年分の雪辱を晴らす勝ち星を獲得。駒大はリーグ戦同率1位に再浮上した。


◆大倉 孝一監督
ーー攻守に素晴らしいプレーが出た試合だったがこの試合の勝因は
「亜大・松本君、岡留の彼らから点を取らないと勝機はない。一戦目もその入りをしたが対応することが出来なかった。今日はその二人を苦しめるような準備をした。それがある程度できた結果かなと思う。ゲームのリズムを渡さなかったことが勝因かなと思う。でも試合自体はどちらに転がってもおかしくない試合だった」
ーー福山降板後のエーアンのピッチングはどうだったか
「もともと暴れるピッチャーじゃないが、経験が全くない。とにかくこの間の一戦目も『結果はいいから、自分が出来ることを思い切りやれ』ということで、今日は切羽詰まったところで出さなければいけなくなったが、落ち着いて投げてくれた」
ーー8回の勝ち越しの場面、浦口の盗塁からバント。積極性が見られたが
「1アウト2塁で攻めるよりも、1アウト3塁、もしくは無死一、三塁が出来て攻めたほうが得点になる可能性は高い。1アウト二塁が出来ても4番、5番は繋がる。だが、もっと積極的に、その形が出来る確率が高いと読んだのでそっちにしました」
ーー厳しい場面にはなったが福山君が5回というのが一つの(交代)機会か
「やはり亜細亜が対応してきている。ずっと見ていくような攻略をしっかり徹底してくるのでその中で福山は分かったうえで、粘ったピッチングを、あそこまでゲームを作ってくれている。あそこからはこの後の試合もあるのでエーアン含めて行けるのであればいっていこうということで切り替えはした。もしかしたらいかせればあそこの二点の失点はなかったかもしれないが、いきました」
ーー亜細亜戦というのは厳しいか
「厳しくない時もあるが、今年のチームは厳しい。今年のチームは粘っこく、ピッチャーがやはり良い。楽でいてくれればよかったが一番厳しいという目論見でした」
ーーこの勝利の価値は一段と違うものか
「全然違うと思う。この形というか、この相手に勝ち切るということを目標にチーム作りをしてきたので一つクリアできたかなと」

◆鵜飼航丞(商4)
ーー仲間がチャンスを作り、結果として大きな仕事が出来たと思う。どんな思いで打席に入ったか
「エーアンが頑張ってくれていて、2,3番がチャンスを作り僕に回してくれたのでランナーを返すしかないという気持ちだけで(打席に)入った。打ったボールは真っすぐ。インコースへの球が真ん中に入ってきた」
ーーコンパクトに振ったように見えたが
「真っすぐの強いピッチャーで、前の打席では大振りしてミスショットしてしまったのでもう一本コンパクトにセンター返しにしようというぐらいで入った」

◆エーアンリン(現1)
ーー今日は二度目の登板で大事な場面で入った。どんな思いでどんな思いでマウンドに上がったのか
「僕の場合は経験があるわけではないので、でも出来ることを全力でやって、それでチームに勢いを持ってもらうという思いで入った」
ーー最後はピンチを招いたがどんな思いで投げ切ったか
「折れたら負けなので、真っ向勝負で戦うつもりで、気持ちは戦っていました。」
ーー真っ直ぐが一番得意だと思いますが自分ではどの球種が良いですか
「今日は左バッターへのツーシームが活きてくれた。最後のもツーシームでフライを打たせることが出来たので、ツーシームが今日はよかったと思います」
ーー神宮で勝利投手になった今の率直な気持ちは
「もうシンプルに嬉しいです」
ーーエーアン君が一塁ファールグラウンドのところで与倉君に声をかけてもらっていたがどんな事を
「与倉さんは僕と部屋が一緒で、高校も一緒で良くしてもらっていて『普段通り行け』というように言われました」
ーー寮の部屋が一緒なのか
「はい」
ーー福山君から学んだことや教わったことはあるか
「福山さんは堂々としているピッチングが一番で、自分の考えを持ってピッチングしているのはすごく勉強になっている」
ーー言葉で言われるより見て学ぶという感じか
「言葉でもどちらでも」
ーー言われたことで印象に残っているものはあるか
「今日の試合で言われたのは『ランナーを一つ出してもいいから一個一個出していけ』と。結構当たり前のことですけど、それがあの場面の僕には結構落ち着かせてくれたと思う」


次戦、1部リーグ対国学大第1回戦は9月27日(月)14:30~明治神宮球場で行われる予定です。

*Twitterで試合の速報、Instagramで試合の様子をお届けする予定です。併せてご利用ください。
(Twitter:@koma_baseball)(Instagram:@komaspo_offcial)

■神宮球場へのアクセス
 JR中央線「信濃町」駅、「千駄ヶ谷」駅から徒歩15分
 地下鉄銀座線「外苑前」駅から徒歩5分
 大江戸線「国立競技場」駅A2出口から徒歩10分 

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