覚悟をもったチームが13年ぶり7度目の頂点に ~箱根駅伝優勝インタビュー vol.1~

[陸上競技部](2021年01月19日 19時47分)

第97回東京箱根間往復大学駅伝競走が1月2、3日、大手町~芦ノ湖~大手町の10 区間、217.1kmで行われた。新型コロナウイルスの影響で例年とは異なる大会形式となったが駒大陸上部は13年ぶり7度目の優勝。全日本大学駅伝を合わせて2冠を果たした。
大八木弘明監督と10人の選手に、今回の優勝までの振り返りや当日の様子、大会後の心境などを聞いた。今回は大八木弘明監督と小林歩(心4)選手へのインタビューを掲載する。

◆大八木弘明監督
―優勝した気持ちは
「選手たちがよく頑張ってくれた。あきらめないで、最後の最後まで攻めていく気持ちがあって、それが最終的に優勝に導いた」
―監督の期待以上の走りをしてくれた選手は
「やはり3年生。6区、8区、10区は期待より走ってくれた」
―3年生の起用はいつ決めたか
「全日本が終わって2回くらい合宿をして、この3人がパーフェトにやってくれたので、力がついたなと。次4年生になったときに何とかしっかり引っ張っていってくれればとも多少考えながら2回の合宿を組ませた。12月の中旬くらいには使えるのではと考えた」
―若いオーダーだったが、1年生の調子が良かったのか
「今年は来年に繋げる構想だった。出雲全日本を勝ちたかったので、そこを若い選手たちで戦って、箱根は上級生を使おうと考えてはいた。それで3番以内でやって、来年が本当の勝負の年にしようという構想で計画を立てていた。それが(今年に)運良く優勝ができた」
―最後だから4年生を使いたいという気持ちは
「それも多少あったが、それで情が入って失敗してしまったのが過去。その経験があったので、3年生以下の選手たちでしっかり練習していた者を使おうと。あえて鬼になって若い選手を使った」
―窪田忍選手、中村匠吾選手、村山謙太選手など強い選手がいた時でも箱根だけはなかなか勝てない年が続いたが
「その時は上と下があまりにも離れていた。強い選手が3人くらいいてもその下の4番手から11番手くらいまでがちょっと差がありすぎていた。層の厚さが足りなかったなと。今回は、田澤と小林は強かったなと思うが、1年生の芽吹、花尾とか、2年生の酒井、山野とか、(3年生の)石川とか、そんなに差がなかった。割と昔よりもレベルの高いところで13人くらい良い練習ができていた。過去の強かった選手は何人もいるが、そこよりも選手層は厚くなっていた」
―その後駒大はシード落ちも経験したが
「その時もやはり選手層が薄かった。育てきれなかった、なかなか選手がレベルアップしてきてくれなかった。それは意識の差でもあったし、能力や体力などに差があった。今この1、2年くらいはだいぶ意識も上に上がってきた。意識が高くなればそれだけ体も動く」
―シード落ちから優勝できるチームに建て直すために、具体的にやってきたことは
「メンタル的な、向上心などの意識改革でレベルアップしてきたのと、練習の中身も含めて、今回のコロナの状況で自覚を持って一人ひとりが練習に取り組んできてくれた。それが少しずつ良いチームになったのだと思う」
―今年のチームについて、選手から「伝統的なルールを変えた」「1年生でも走りやすい環境にした」と聞いたが、監督としては
「それは私たちスタッフが変えようとした。今までの古い考えの、4年生はあまり寮の掃除をしないとかそういうことではなく、4年生も自主的に掃除をすべきだということ。玄関や応接間など人が出入りするところは4年生がきちっとやる。風呂やトイレは1年が、廊下は2年生や3年生が、など工夫をした。1年生だけにやらせるのではなく、チーム全体で分担しながらやろうとした。今までのもので理にかなっていないルールは全部削除しようと。走るために一番大事なことをみんなで決め直そうということをやってきた」
―10区間中9人が来年度も残るが
「勝ったからとおごらず、もう一回初心に返ったつもりで、もう一回チャレンジャーのような気持ちで前に進んで、レベルアップをしたチーム作りをしていきたい」
―田澤選手を主将にした理由は
「田澤は、日本を代表する選手になっていくためにはチームを引っ張ることも勉強しないといけないし、自分自身も責任感のある選手になっていかないといけない。メンタル的にも強くなってもらいたい。日の丸をつけていくには色々なところからプレッシャーもかかる。少しプレッシャーをかけても良い結果がでる選手になってほしいし、その面で3年生から成長してほしい。4年生には悪いが、チームのエースでもあるので」
―来年度は他校から追われる身となるが、来年度への意気込みは
「追われる身というよりは、連覇のためにチームをレベルアップしていかなければならない。足りない部分をもう一回見直して、より一層レベルの高いチーム作りをしていきたい」

◆3区・小林歩
―改めて優勝した心境は
「大手町で(10区の石川選手のことを)迎えることはできなかったが、寮でみんなで見ていて、石川がゴールしたとき嬉しい気持ちだった」
―石川選手がラスト2㎞で逆転したときの気持ちは
「正直いけると思っていなかったが、(先頭の創価大に)追いついたとき石川の動きが良かったのでいけるなと思った」
―当日の調子は
「疲労がちょっとあって、それが抜けきれていなくて、走り出したら結構体が動いたので調子はよかった」
―主要区間の3区に抜てきされたが
「大体3区かなという感じはしていたので、それは事前の気持ちの準備とかはできていた。監督は3区は重要だと言っていたのでいい走りをしようと思っていた」
―レースプランは
「当日前までは、最初の10㎞を28分30秒くらいで入り、後半も同じペースで行けたらなと思っていたが、1区、2区で少し遅れてしまったので最初から攻めていかないと前に追いつけないと思ったので、最初から突っ込んで後半どれだけ粘れるかという感じだった」
―レース前に監督からの指示は
「4区、5区の選手にいい位置で渡せるようにしっかり前を追っていこうって言われました」
―2区の田澤選手が7個順位上げてきたが
「結構追い上げているのは分かっていたので、頑張っているなという感じでした」
―4年生で唯一の出場となったが
「4年生が出ないというのが分かって、自分が唯一だったので4年生の分もしっかり走らないと、という感じだった」
―4年生からレース前に何か言われたか
「最後だから楽しんでと言われた」
―レース中監督からどのような声をかけられたか
「結構いいぞみたいな。(区間)1番、2番できているから後半もしっかり走れよみたいな感じの、結構いいことを言ってくれた」
―自身のレースを振り返って
「区間賞を取りたかったので、最後ちょっと粘りが足りなかったのですが優勝できたのでOKかなという感じ」
―5人抜き、区間2位という結果について
「3区は自信があって本当に区間賞を取る気持ちだったので、満足はそんなにしてないのですが、悪くはないと思っている」
―今回の箱根が最後の三大駅伝となったが
「もう走れないのかと考えると少し寂しい」
―後輩たちに期待することは
「また来年頑張って欲しいなと思う。箱根を連覇して監督を胴上げしてほしい」
―今後の意気込みは
「一歩ずつだが、最終的にはマラソンで日本代表とかになりたいなと思う」

※明日は1年生(白鳥哲汰選手、鈴木芽吹選手、花尾恭輔選手)へのインタビューを掲載します。

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