全日本大学駅伝、平成の常勝軍団の令和初優勝!6年ぶり13度目で最多優勝記録を更新
[陸上競技部](2020年11月01日 19時03分)
秩父宮賜杯第52回全日本大学駅伝対校選手権大会が11月1日、愛知県・熱田神宮~三重県・伊勢神宮の8区間106.8kmで行われた。結果は以下の通り(上位3位以内と駒大のみ)。
【総合記録】
1位 駒大 5:11’08” ☆大会新記録
2位 東海大 5:11’31”
3位 明治大 5:12’24”
【個人成績】
1区 加藤淳 27:13[3](3) ☆区間新
2区 花尾恭輔 32:19[11](9)
3区 鈴木芽吹 34:07[5](8)
4区 伊東颯汰 33:58[7](7)
5区 酒井亮太 36:02[2](3) ☆区間新
6区 山野力 37:45[4](4)
7区 小林歩 52:10[4](3)
8区 田澤廉 57:34[1](1)
※[ ]は区間順位、( )は通過順位
今年度は出雲駅伝が中止となり、この全日本が学生駅伝の開幕戦となった。経験豊富な加藤淳(経4)、伊東颯汰(営4)や力を付けた花尾恭輔(商1)、酒井亮太(政2)、山野力(市2)に、当日のエントリー変更で鈴木芽吹(営1)、小林歩(心4)、アンカーに田澤廉(経2)を加え、後半を重視する形のエントリーを組んだ。
【1区】を任されたのは、4年連続で出場し、2年次にも同区を走った経験のある加藤淳。昨年とは反対で始めからハイペースなレースとなった。札幌学院大が先頭に出るなかほとんどの選手が集団で走り、加藤は2列目端に位置取る。残り2kmで京産大が仕掛けたのをきっかけに集団が解体され始めると、8km過ぎで国学大、明大、城西大、順大と先頭争いをし、6秒差の3位でタスキを渡した。
【2区】には1年生の花尾が出走。1区から続く城西大、順大、明大、国学大、花尾の集団は明大を先頭に4位集団として5kmを通過。7km地点を7位で通過すると、8.5km付近で皇學館大に抜かれた。最終的に全体では城西大が独走する形になり、花尾は同じ1年の鈴木に9位でタスキリレーした。
【3区】を務めたのはルーキーの鈴木。45秒差でタスキを受け取る。積極的な走りで3km地点、東洋大に追いつき8位で並走するとその前に出て5位集団を形成・引っ張り、先頭と43秒差で7.4km地点を通過した。10.5kmで集団が動く。東洋大が頭一つ飛び出し鈴木もそれに続いた。しかし集団はばらけることなく8位で伊東に繋げた。
【4区】には昨年度に引き続き伊東が出走した。先頭とは48秒差8位、帝京大、青学大、東洋大、駒大でスタート。2.5kmで城西大、国学大、帝京大、青学大、東洋大、駒大の3位集団になった。6.0kmで集団が少し分かれると、伊東は順位を下げた。その後も9.6kmで東海大のルーキーに抜かれ7位になるなど順位を変動させながら着実に走り続け酒井へと繋げた。
【5区】は、今大会が大学駅伝デビュー戦となった酒井。7位でタスキをもらうと、焦ることなく自分のペースを刻んでいく。東海大、東洋大と5位集団を形成し徐々に前との差を縮めると、前を走っていた明大や順大をかわし3位に浮上。区間2位、区間新の力走を見せ、華々しい駅伝デビューを飾った。
【6区】は、多くの選手から「調子が良い」と評価された山野。この全日本が大学駅伝デビュー戦となった。レース序盤はほぼ同時にスタートした東洋大、東海大、明大と3位集団を形成。7km過ぎに東海大と明大が集団から飛び出し、山野は単独で5位を走る。途中落ちてきた青学大を捉え、先頭と11秒差の4位で7区の小林にタスキを渡した。
【7区】を任されたのは自己ベストを更新し続け、今季好調の4年生小林。先頭の姿が見える位置でスタートし、4km過ぎに青学大、東洋大、早大と3位集団を形成し前を追う。青学大が集団を飛び出すとそれについていけず4位でレースを進める。粘りの走りで10秒先を走っていた明大をかわすと、2位の東海大と僅差の3位でタスキをアンカーの田澤に渡した。
【8区】勝負の行方はアンカーを走る大エース、田澤に託された。スタート直後、2位の東海大に追いつくと並走して41秒先を行く先頭の青学大を追う。9km時点で先頭を捉え、ついに駒大、東海大、青学大の3強が先頭に並ぶ。1kmほど並走を続けた後、東海大が揺さぶりをかけると青学大はついていけず、優勝争いは駒大と東海大に絞られる。
その後も2校は終盤まで並走を続け、勝負の分かれ目となったのはラスト1km。田澤がロングスパートを仕掛け、一気に東海大を突き離していく。そのまま差をぐんぐん広げ、トップで伊勢神宮のゴールへ飛び込んだ。6年ぶりに全日本大学駅伝の総合優勝を果たし、単独最多の22勝を誇る、三大駅伝最多優勝校へと輝いた。
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