• オールスターゲームに出場した坂本=東大和グランドボウルで(中川達夫撮影)

  • 10人ベーカー戦で投球する坂本(中央奥)。右側では選手紹介映像が流れた

  • 試合中に流れた坂本の紹介映像の一部。これらも全て学生スタッフの手で作り上げた

  • 試合後記念撮影を行う関東オールスターズ。後列右から4人目が坂本、前列左端が監督を務めた小池

  • スタッフ、選手全員による記念撮影。前列中央が大会委員長の小野

大学ボウリングを盛り上げよう!初の大学オールスターゲームに坂本が出場

[ボウリング部](2018年09月10日 10時58分)

 ボウリングの第1回大学オールスターゲームが9月8日、東大和グランドボウルで行われ、駒大からは坂本武優(地4)が関東オールスターズで出場した。結果は以下の通り。

全日本オールスターズ 4-0 関東オールスターズ

​1st Round 5ショットボウル(勝ち点1)
 ストライクマッチ   全日本 3‐2 関東
 10番ピンスペアマッチ 全日本 5‐3 関東

2nd Round 9-10フレーム勝ち抜き戦(勝ち点1)
 全日本     関東
 ×葛山 36-38 小野〇
 〇近藤 59-26 小野×
 〇近藤 50-38 尾谷×
 ×近藤 37-50 坂本〇
 〇石本 49-18 坂本×
 〇石本 49-39 佐古×
 〇石本 39-29 八鍬×

3rd Round 10人ベーカー戦(勝ち点2)
 1st Game 全日本 237-182 関東
 2nd Game 全日本 192-211 関東
   合計 全日本 429-393 関東

 初めての開催となった大学オールスターゲーム。坂本は監督選抜で関東オールスターの一員として出場し、全日本オールスターズと対戦した。大会は独自の方式で行われ、3戦の合計勝ち点で勝敗が争われた。
 両チームの5選手が1球ずつ投じ、ストライクが多かった方が勝利となるストライク方式と、10番ピンのみをセットし、5選手による成功率を争う10番ピン方式で争われた第1ラウンドは全日本が勝利。
 続く第2ラウンドから坂本が登場した。両チームが9フレーム、10フレームのみの短い試合を戦い、先に相手5選手に勝ったチームが勝利となる9-10フレーム方式勝ち抜き戦。坂本は3番手で登場し、全日本2番手の近藤雄太(岡山商大)と対戦。ストライクを決めるなどの好プレーを見せ、見事勝利を収めた。続く対戦では先月のアジア競技大会マスターズ戦で同戦日本女子初の金メダルに輝いた石本美来(岡山商大)に敗れた。
 最終10人ベーカー戦は10選手が1フレームずつ投球し、合計スコアを争うベーカー方式。坂本は8人目に登場。奮闘したが及ばず、このラウンドも全日本が勝利。大会は全ラウンドを制した全日本オールスターズの快勝となった。
 初めての試みとなった今大会はと小野在由大会委員長(早大)の下、準備は14人の学生有志の手で全て行われた。観客に楽しんでもらうことを重視し、会場に設置されたスクリーンではオープニング映像や選手紹介映像を放映。試合中は小野自らマイクを持ち、会場を盛り上げた。レーン横にはボウリンググッズ抽選券や大会パンフレットもセットになった有料席(500円)も設置された。さらに両チーム12人の出場選手は連盟推薦、監督選抜、ワイルドカード(学連合宿の成績上位者)に加え、ファン投票で決定し、ファンも大会に関われる仕組みを整えた。競技自体の知名度は他競技に引けを取らないだけに、小野は「見るスポーツとしては現状整備されていない。見る部分の整備が絶対に必要」と話す。今回の出場選手は石本の他、第38回全日本高校選手権優勝の工藤陽一郎(青森中央学院大)、第14回世界ユースボウリング選手権大会チーム戦で銀メダル獲得に貢献した八鍬良太(東京電機大)など実力者が並び、レベルの高い戦いを展開した。「見せるボウリングをこれから作っていくという基になるような大会なので、少しは伝えられたかなと思う」と小野。「この大会を第2回、第3回と続けて、もっとお客さんに楽しんでもらえるような企画を毎年アップデートいけたらと思っている」(小野)。ボウリングをする競技だけでなく、見る競技にも。大学ボウリングの新しい挑戦が第1歩を踏み出した。

◆坂本 武優
「(大会を終えて)全敗してしまったので残念。(選出されたことは)とても光栄なこと。大学から始めた選手より、大学以前からやっている選手の比率がどんどん高くなっている中で、大学から始めてもこういう場に選ばれたというのはすごいことだと思う。関東学連だけで180人ぐらい選手がいるので、その中の12人に選ばれて嬉しい。(今日の出来は)全然だった。こういう場で投げるのはプロボウラーでもテレビ決勝とかそういう特別な場合で、もちろん自分にとっては初めて。ボウリングはメンタルが大事だが、そういったところで上手く投げられなかった。ただ、いい経験にはなったので、出来はあまりよくなかったが、今後のメンタル強化につながる場になったと思う。(今回のオールスターは)僕は選手としての参加だったが、運営も関東学生ボウリング連盟に所属する学生で全て行っていた。新しい企画を出し、実行に移して、ここまで形にしてくれた学連の面々はすごいと思う。そこに参加できたことはよかったし、嬉しい。(両手投げだが)最初15ポンドの球が重くて、両手で持った方が安定した。あとは回転数が増えるので、ボールが強くなってストライクが取りやすいこと。同じ重量のボールでも回転しているボールとそうでないボールではピンの絡み方が違う。両手投げをやっていることで、片手投げよりストライクが多い印象なので、よかったと思う。(今後の目標は)まだ300のスコアを出していないので、出したい。ナインコールを今までに6回出したが、まだパーフェクトが達成できずにいるので、次ナインコールする機会があったら絶対に300を出したい。(ボウリング競技のアピールを)『関東学生ボウリング連盟』で検索すると、YouTubeにすごい動画が載っている。試合の様子や、コメディのような動画を作る関東学生ボウリング連盟の広報部があって、ここ数年外部への発信を強化し、盛り上げてくれているので、競技ボウリングを知ってほしい。あとは他大学とのつながりがすごく盛んで、週1回リーグ戦があるのですぐに友達になれる。今日は京都、名古屋、青森などからも参加していて、みんな友達。また、秋季リーグが先週から始まっていて、駒大ボウリング部も東大和、高尾、立川、北千住などで毎週試合をやっている。関東学生ボウリング連盟のHPやTwitterに詳しく載っているので、見てほしい。駒大でボウリング部はマイナーで、そもそも部活があることを知らない人が多いと思う。僕も誘われなかったら知らなかっただろうし。実は駒大にもボウリング部があるんだよと知ってほしい。うちはすごくゆるい部活で、兼部とかも大丈夫。体験入部もやっているので、よかったら見に来てほしい。居場所が欲しい、もう少しコミュニティを増やしたい人でボウリングに興味がある人は見に来ても損はないと思う」
※テレビ決勝:テレビ中継の中で行われる決勝戦。レーン上に客席を並べたり、演出を加えながら行うことがある。
※ナインコール:第9フレームまでストライクが続くこと。

◆小池 克彦 関東オールスターズ監督(明大)
「(坂本選手選出の理由は)大学からボウリングを始めたが、大学以前からやっていた選手よりも上手い。1番伸びた選手だと思うので、監督推薦で選んだ。(坂本選手の魅力は)何が起きても動じない、冷静なところ。ボウリングはレーンに塗ってあるオイルの変化でコンディションが変わるが、どんなときでも冷静に状況を分析をして、対処していくのが魅力。(今日のプレーは)最初はいい仕事をしてくれたと思う。セブンテンというスプリットが2連発で出ちゃったのは、実力というよりは運に近いもので、ちょっとついてなかったのかなと思う。実力を発揮しきれなかったかな。(ボウリング競技のアピールを)大学のボウリングはチーム戦が主。ボウリングのチーム戦はテニスのダブルスのように明確な形で直接協力するのではなく、お互いを思い合ってお互いのベストを引き出すようなメンタル面にチーム戦の意味がある。より人と強くつながれて、より強い絆、仲間ができるいいスポーツ」
※セブンテン:1投目を終えて7番ピンと10番ピンが残った状態。

◆小野 在由 大会委員長
「(大会開催のきっかけは)ボウリング競技はするスポーツとしてはメジャーだが、見るスポーツとしては現状整備されていない。ボウリングというスポーツがもっといろいろな人への影響力を持つためには見る部分の整備が絶対に必要だと思った。学生連合は行動を起こしやすいところが特徴なので、見る部分をスポーツ界に向けて発信できればという趣旨で企画した。(苦労したところは)我々の団体にこういうイベントを企画して、運営していくノウハウがなかった。毎週リーグ戦はやっているが、お客さんを入れて、演出機材を持ってきてというノウハウが全くなく、昨日、今日はみんな寝ないでバタバタの準備になった。運営が至らないところもあったと思うが、そういうノウハウを今後学連内に堆積していければいいと思う。(映像など演出にもこだわっていたが)外部に委託するのではなく、自分たちで作った。照明やスタジオセットを買って、選手の映像や写真を撮影して編集した。映像は全選手の分を作ったし、音楽も著作権フリーのものにしないといけなかったので、大変だった。映像を作る係の人がこの1週間はバタバタしていて、最後忙しくやった。準備期間は発表前の関係調整などを合わせると半年ぐらいになるのかな。発表してからはだいたい2カ月。発表してからは選手を集めて、写真を撮って、素材を撮ってSNSで発信するということを2カ月やった。(今回の運営は)カメラマンも合わせて14人。各大学から有志のような形で集った。みんな一大会をやることで経験になったと思う。開催してよかった。(自身は場内MCも務めたが)全部アドリブでやった。普段選手名の読み上げなどは全くないので、盛り上げられればいいかなと。声を大きめに、サッカーなどのスタジアムDJ風にやってみた。(ファン投票などファンを巻き込む企画も行ったが)最初は選手間投票でいいんじゃないかという意見もあった。いきなりやってもファンなんていないだろうと。でもやってみたら思いのほか400票ぐらい入った。そのうち選手は20%弱ぐらいなので、残りの8割強はソーシャル上でつながっているボウリング愛好者。あの企画をやることでファンをこのイベントに巻き込んでいけたので、本当にファン投票にしてよかったなと思う。(手応えは)客入りはまぁこんなもんだろうというところ。やってみて至らないところはあったが、これから見せるボウリングを作っていくという基になるような大会なので、少しは伝えられたかなと思う。(今後の展望は)この大会を第2回、第3回と続けていくこと。運営のノウハウをしっかり学連に堆積していって、もっとお客さんに楽しんでもらえるような企画に毎年毎年アップデートいけたらと思っている」

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