• 輝く銀メダルをかける野本=駒澤大学で(和田達也撮影)

  • ドーハでの熱闘を語る=駒澤大学で(和田達也撮影)

  • JAPANのユニフォームで壮行試合に臨む=東京ガス大森グランドで(星野浩司撮影)

アジア大会で手にした銀メダル

[硬式野球部]ドーハ・アジア大会日本代表 野本圭・凱旋帰国特集(2006年12月31日 21時36分)

惜敗の銀メダル
 アジア大会がドーハで開催され、駒大からは野本圭外野手(営4)が野球日本代表に選出された。野球日本代表選手のうち大学生は野本を含め5人、さらに現役生での選出は駒大初となる快挙であった。今夏に行われた日米・世界大学野球選手権、今秋のインターコンチネンタル杯に続き、日の丸を背負って戦うのはこれで3度目。日本は台湾との決勝戦で惜敗するも、銀メダルを獲得した。遠い異国の地ドーハでの活躍を、帰国直後の野本が振り返る。
 チームのまとまりの良さで勝ちにこだわる野球に徹し、決勝まで勝ち進んだ。相手は初優勝を狙う台湾。日本は3大会振り2回目の優勝に期待がかかった。その一戦で野本は死球を受けるなどして、厳しい攻めにあう。3打数ノーヒットの途中交代、ベンチで試合を見守ることとなった。試合はお互い一歩も譲らない展開のまま日本代表が7対6のリードで9回裏を迎えるが、リードを守りきることができずまさかのサヨナラ負けを喫する。掴みかけた金色のメダルはいとも簡単に手からすべり落ち、銀色へと姿を変えてしまった。「金がとれたので残念。自分の成績がどうのこうのよりも、とりあえず優勝したかった。野球はゲームセットまで分からない」と改めて野球の怖さを知ると同時に、獲得できなかった金メダルへの悔しさをあらわにした。しかし、アマでプロに食らいつく善戦でもあった。優勝候補の韓国、台湾はWBCメンバーやプロを揃えたのに対して、日本代表は社会人・大学生のみのアマチュアでの編成。体格の差や技術、取り組みの違いを目の当たりにするも、「そういう選手とやれたことが宝でした」と振り返るように、力の差をものともせず初戦の韓国戦からヒットを積み重ねる。大会を通して本人も「上出来」と賞する打率.375の結果を残した。
大学野球から引退
 「やり続けるものに、しっかりした結果がついてくるんだな」。辛い時期を経験したからこそ、大学野球生活をそう振り返る。2年の秋からレギュラーに定着し、その後は主軸を打ち存在感を見せつける。4年の秋からは主将としてチームを引っ張った。優勝こそ出来なかったが、東都大学野球リーグ戦では3度のベストナインに選出され、また世界大会でもベストナイン、首位打者賞、盗塁王など数々のタイトルを手にしてきた。3つの国際大会を経験し、大学野球の最後をドーハ・アジア大会、銀メダル獲得という輝かしい結果で飾り幕を閉じた。次は社会人野球へと活躍の場を移し野本の野球道はまだまだ続く。
◇野本圭(のもと・けい)/1984年7月7日、岡山県生まれ。岡山南高校出身。
180センチ76キロ。左投左打。大学通算成績66試合、打率・320、7本塁打、36打点。
アジア大会通算成績 16試合、打率・375、6安打、4打点

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