• この日2点目のゴールを決め、 赤嶺(手前9)と喜びを分かち合う藤本(野澤俊介撮影)

  • 後半から投入された赤嶺は、高さを活かして攻撃の起点となった

藤本2発!タイに苦戦も白星発進

[ユニバーシアード2005]サッカー男子日本代表(グループリーグ第1戦・対タイ)(2005年08月10日 22時00分)

この日2点目のゴールを決め、 赤嶺(手前9)と喜びを分かち合う藤本(野澤俊介撮影)   ユニバ開幕前夜に行われたサッカー男子・日本対タイの試合は2ー1で日本が勝利した。44分、54分に藤本がDFの裏へ抜け2ゴール。だが、試合は終始タイ代表ペース。終了間際の89分にゴールを奪われてしまったが、そのままで終了のホイッスル。辛くも勝ち点3を手に入れた。乾監督は「いい内容ではない。苦しみました」と今日の試合を振り返った。次のアイルランド戦で勝利すればグループ2位以上が確定し、決勝リーグ進出となる。
  タイはユニバのために全員U-21代表を用意してきた。だが、負けず劣らず日本ユニバメンバーもU―21代表やJリーグ強化指定メンバーが揃うスター軍団。乾監督が「実力、経験共に過去最高」と評価する今年のチームであれば、日本の快勝が予想された。
  試合開始2分、早速チャンスが訪れた。右サイドから上がった徳永がタイのディフェンスに倒され、ゴールエリアのすぐ外でFKをもらった。もちろん蹴るのは藤本。一度、壁に当たったボールをもう一度中に。高橋がヘッドで合わせるが左隅に外れてしまった。 その後、チャンスはなかなか訪れない。逆に29分タイのNUTNUM Suchaoにフリーでミドルシュートを打たれ、あわやゴールかというシーンも。「プレスが後手後手にまわってしまった」と藤本が言う通り、タイのスピードと個人技に翻弄され、この後、何度もチャンスを与えてしまった。
「開始10分以内にビックチャンスがくると予想していた」と指揮官の言葉とは裏腹に膠着状態が続く。だが、このまま前半終了かと思われた44分、池上のクリア気味のボールがタイのディフェンスの裏を抜け、藤本のもとへ。「キーパーが前に来ていたのが見えたので、しっかり狙って」と技ありのループシュートで冷静に決め、日本が待ちに待った先制点を手に入れた。 いい形で前半を終え、後半開始とともに赤嶺を投入。これでFW陣に活気が戻った。そして54分、またも藤本がディフェンスラインぎりぎりで飛び出し、決勝点を決めた。その後は前半と同じく試合は動かないまま。だが、ロスタイムに突入した瞬間、タイのTHONGLAO Datsakorn の強烈なミドルシュートがゴール左隅に突き刺さった。また、GK赤星がボールを持って行こうとするタイ選手にボールを渡さず、遅延行為とみなされイエローカード。嫌な終わり方になってしまった。
  今日の試合は何とか勝ったという感が否めない。終始DF陣の連携ミス、中途半端なパス、クリアミスが目立った。最後の失点もそこから生まれたものである。日本の優勢と予想されたが、終わってみればボール支配率は4割。枠に飛んだシュートはたったの3本だけだった。少ないチャンスをものにしたのは評価できるが、中盤が機能しなかったこの試合を見ると次のアイルランド戦も苦戦を強いられそうだ。「反省するべきところは修正するしかない。いいくすりになった」と乾監督。だが、このまま中盤でゲームが作れないままでは3連覇は見えてこない。 
(荒川 好和)

◇8月10日◇サッカー予選リーグ第1戦◇アルサンジャックスタジアム
日本代表 2-1 タイ代表
(1-1)
(1-0)
得点者(アシスト)
【日】44分:藤本淳吾
【日】54分:藤本淳吾
【タ】89分THONGLAO Datsakorn

メンバー
GK[1]赤星 拓(3年)
DF[2]徳永悠平 (4年)
DF[3]小宮山尊信(3年)
→70分:[16]辻尾真二(2年)
DF[4]秋葉陽一(4年)
DF[5]登尾顕徳(4年)
DF[6]池上礼一(4年)
→56分:[8]兵藤慎剛(2年)
MF[7]伊野波雅彦(2年)
MF[10]藤本淳吾(4年)
MF[14]衛藤 裕(4年)
FW[17]小松 塁(4年)
→86分:[19]巻 佑樹(3年)
FW[20]高橋大輔(4年)
→47分:[9]赤嶺真吾(4年)
【SUB】
GK[12]時久省吾(3年)
GK[18]飯塚 渉(2年)
DF[13]廣井友信(3年)
MF[15]金澤大将(4年)
FW[11]原 一樹(3年)
MANAGER
乾 真寛
GK[18]HTHIRATTNAKOOL Kosin
DF[3]PITAFAT Noppol
DF[4]SAMACRAT Part
DF[15]CHUWAONG Prathum
DF[19]SUKHA Suree
MF[7]THONGLAO Datsakorn
MF[8]BUNKHAM Jakkrit
MF[9]SA-NGUANNDEE Suchon
→66分:[11]BUATHONG CHakrit
MF[10]ZHOEICHIU Phizhitphong
FW[14]NUTNUM Suchao
→69分:[6]INTHASEN Ekaphan
FW[13]THONG MAEN Piyawat
→65分:[17]KONGPRAPHAN Panai
【SUB】
GK[1]KOEDPUDSA Weera
GK[12]TAWEEKUL Narit
DF[2]FUPLOOK Nakarin
DF[5]CHAISAMAKJongjik
DF[16]KEELALAY Tada
DF[20]BEADTAKU Kraikiat
MANAGER
PHLAJIVIN Chanvit

警告(C)/退場(S)
【日】5分:小松(C)、90分:赤星(C)
【タ】10分:SAMACRAT Part (C)、65分:THONGLAO Datsakorn(C)、89分:SUKHA Suree(C)、 89分:SUKHA Suree(S)
[主審]DEAN M.(GBR)
<男子サッカー>
グループA
韓国1-2ブラジル
トルコ0-2モロッコ
グループB
ロシア6-1アイルランド
グループC
イタリア2-3南アフリカ 
ウルグアイ4-1中国
グループD
イギリス1-2イラン 
チェコ3-1メキシコ グループA
<女子サッカー>
グループA
台湾3-3アイルランド 
トルコ2-1ニュージーランド
グループB
日本3-0チェコ 
フランス1-1カナダ
グループC
中国1-1フィンランド
ブラジル7-1ロシア
<女子バスケットボール>

グループA
トルコ72-52スウェーデン
オーストラリア80-78スロベニア
グループB
中国41-86ポーランド
アメリカ88-64チェコ
グループC
ロシア79-49ドイツ
リトアニア83-59アイルランド
グループD
セルビア・モンテネグロ94-56イギリス 
台湾71-56カナダ

発行冊子最新号一覧背景(左)

ユニバーシアード2005の前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)
発行冊子最新号一覧背景(左)

前後のニュース

発行冊子最新号一覧背景(右)