全日本大学駅伝連覇!! 出場選手にインタビュー(前半)

[陸上競技部](2021年11月12日 13時40分)

秩父宮賜杯 第53回全日本大学駅伝対校選手権大会が11月7日、愛知県・熱田神宮から三重県・伊勢神宮の8区間 106.8kmで行われた。駒大陸上部は6区・安原太陽(地2)と7区・田澤廉(経3)の追い上げで先頭に立ち、アンカー・花尾恭輔(商2)がそのまま1位でゴール。前回大会に続く連覇で、全日本の優勝は通算14回目の単独最多更新を果たした。
優勝を受けて、心境や自身の走りの振り返りなどを駅伝に出場した選手に聞いた。前半では1区・佐藤条二選手、2区・青柿響選手、3区・佃康平選手、4区・赤星雄斗選手へのインタビューを紹介する。
(駅伝後、別日に電話取材を行った。)


◆1区・佐藤条二(経1)
――優勝した感想は
「優勝できたこと、区間賞を区間新でとれたことは素直に嬉しい」
――初めての三大駅伝となったが
「スタート前は緊張していて、監督からも『もうちょっと落ち着けよ』と言われたが、スタートしてからは楽しかったので、三大駅伝デビュー戦は楽しめたかなと思う」
――自分が1区だと聞いたときの心境は
「希望区間は1区だったので、(事前に)なんとなくわかっていた。(1区を走ることが)確定した時は素直にしっかり走ろうと思った」
――自身の走りはどうだったか
「100点に近い走りができた」
――当日の調子は
「ピーキングもうまくいって、調整がしっかりできていたので、調子はよかったのではないかなと思っている」
――レースプランは
「有力選手に中大の吉居(大和)さんや明大の手嶋(杏丞)さんなど日本のトップランナーの選手がいたので、ラストの1キロ~500mの間までは力を使わずに集団についていき、(最後に)スパートをかけ、区間賞を取ろうと考えていた」
――区間新で区間賞をとった感想は
「正直、自分でもびっくりしている。今までやっていきたことが報われたなと、素直に嬉しかった」
――2連覇がかかっていたことへのプレッシャーなどはあったか
「ベストメンバーではなかったので、1区の自分が後続の先輩たちに勢いをつける走りをしようと思っていたので、プレッシャーはなかった」
――スタート前はどういう気持ちだったか
「スタート前は楽しみなのが半面、ちょっと嫌だなというのが半面で、半分半分の気持ちだった」
――8キロ過ぎでスパートをかけて国学大や青学大を振り切ったが体力は十分に残っていたのか、またそれは予定通りだったのか
「体力も結構残っていて、タスキを取った瞬間にスパートをしようと思っていたので予定通りだった」
――今回の2連覇達成において、キーポイントになったのはどこか
「自分で言うのもあれだが、自分だと思う。(あとは)後半の6、7、8区」
――チームメイトの走りについてどう感じたか
「先輩たち全員、思いを持って走っているのが伝わった。特に田澤さん、花尾さんが長距離区間にも関わらず、自分の走りをしていて優勝まで導いてくれたので感謝している」
――他大学の選手についてどう感じたか。
「順位変動もかなり多かったので、他大学の選手でも厳しい選手が多かったのかなと思う」
――一足先に出雲で篠原選手が出走を果たしたが
「めちゃめちゃ悔しかった。(その時は)しっかり応援しようと思った」
――事前アンケートにおいて「ピークをしっかり合わせ、優勝に貢献する」と言っていたが、実際にピークを全日本に合わせることには成功したということか
「成功しました」
――箱根に向けて改善したいところは
「まだスタミナ面で不安がある。(箱根では)20kmは超えてくると思うので、箱根の1区でも区間上位、もしくは区間賞をとれる選手になりたい」
――箱根への意気込みは
「希望区間は1区です。箱根も2連覇がかかっているので、チームに貢献できる走りをします!」


◆2区・青柿響(歴2)
――優勝した感想は
「チームとして優勝できたことは素直に嬉しいが、自分の区間で後続の選手に負担をかける走りをしてしまったので、個人としては非常に悔しい結果となった」
――自身の走りはどうだったか
「三大駅伝のデビュー戦だった。2区というのは他大学だとエース級に近い選手が走る中だったので難しいレースになるのは想定していたが、思っていたよりも早い段階でとられてしまい、自分の力不足というのを痛感した」
――自分が2区だと聞いたときの心境は
「どの区間でもしっかり走るとはいうのは考えていた。2区というのはそこまでアップダウンがないのでしっかり走れるかなとは思っていた」
――当日の調子は
「調子はふつう」
――当日、想定外の出来事はあったか
「1区は1年生だったので先頭から10~20秒(で来ること)を想定していたが、非常にいい走りをしていて、先頭でもらったのは驚いた」
――2連覇がかかっていたことへのプレッシャーなどは
「監督からも『ベストメンバーではない』と言われていたので、チャレンジというか挑戦者のような感じだったので特にプレッシャーはなかった」
――トップでタスキが渡ってきた時、走り出す時に考えたことなど
「すぐ後ろに青学大など、優勝を狙う上ではそういうチームがライバルとなるが、自分は初駅伝だったので、自分が引っ張らされるのは嫌だったので少し牽制をしてしまった」
――今回の2連覇達成において、キーポイントになったのはどこか
「6区の安原の走りが良かった」
――チームメイトの走りについてどう感じたか
「監督からも6、7、8区で先頭に立つというようなプランだったので、それなりにうまくつなげたのかなと思う」
――他大学の選手の走りについてどう感じたか
「どの区間も他大学の選手はレベルが高いので、難しいレースだったのかなと思う」
――序盤かなりけん制しながらローペースの戦いになっていたように見えたが、向かい風などの影響や、集団になったことについてどう思っていたか
「やはり他大学の選手は強い選手が多いので、後ろから突っ込んでくると思ったが、あそこまでの集団になるとは思わなかった」
――箱根に向けて改善したいところは
「箱根はもっと距離が長くなるので、スタミナやメンタルの部分の練習をしていこうと思う」
――箱根への意気込みを
「今の時点ではどうか分からないが、しっかり走らせてもらえるように、また、走るとしたら区間賞を視野に入れて走りたいと思う」


◆3区・佃康平(法4)
――優勝した感想は
「率直に今はとても嬉しい。でもやっぱり主力がいない中で、全日本はなんとか3位以内に収めたいという目標だった。全員が粘りの走りができたので、後半3人がしっかりしてくれた。箱根に向けては大きな収穫があった駅伝だったと思う」
――自身の走りはどうだったか
「3区という重要な区間を任されて、3区は結構速い人が集まるので、自分がここでいい走りをしないと3位以内、優勝は見えてこないという中だった。今回はうまく走れなくて、3区だから頑張らなくてはいけないとう気持ちが強すぎて、自分の走りを見失ってしまったというのが、今回あった。なので、箱根ではしっかりと、周りに流されずに、自分の走りに集中していればいいと思う」
――自分が3区だと聞いたときの心境は
「監督と田澤と区間配置を話している時に、チームの今の状況や一人ひとりの調子の良し悪しを話したら、3区というのは大事な区間で、下級生よりかは4年生として任せてもらった。しっかりと優勝や3位以内というのに向けて頑張らないと、という気持ちが大きかった」
――当日の調子は
「当日はそこまで調子も悪くなくて、どちらかというといい方だと思っていたけど、まだ暑かったりして緊張もしていたのでリラックスしてなかった」
――レースプランは
「最初に速く入って終盤は落ち着いて粘って、最後にもう一回ロングスパートという形で走れればいいなと思っていた。最初にスピードというのに苦手意識があるので、速く入った時に結構きつくなってしまい、後半は開けることができなかったので、そこは次への課題だと思う」
――2連覇がかかっていたことへのプレッシャーなどはあったか
「連覇できるのが一番だったが、今のチーム状況的には難しいかなと正直思っていた。だが、しっかりと前半区間の人たちが粘ってくれて、後半の人たちが前を見える位置で走っていたので、優勝という結果を残せたと思う。チームで掴みとった結果だったと思う」
――唯一の4年生として、チームにおいてどんな存在でいるように心がけていたか
「4年生としてしっかりとチームを引っ張っていかなくてはいけない立場ではあるが、自分たちの代の実力がそんなになかった。練習の時点から後輩たちを引っ張れるように心がけてはいるがなかなか難しい。田澤がキャプテンだが、田澤だけに任せるのでなく、サポートもしながら、チーム全体を見ていればいいと思っている」
――タスキが渡ってきた時、走り出す時に考えたことなどは
「前の第2集団に追いつきたいとしか考えなかった」
――走り終わったあと、監督から電話などで何か言葉はかけられたか
「監督も3区の自分の走りに期待していてくれたと思うが、中々粘りきれなかったので『もう少し、4年生なのだから粘らないといけなかったな』と言われた」
――チームメイトの走りについてどう感じたか
「いい流れできて2区の青柿も初駅伝の中ではしっかりと収めてくれた。自分がもう少し粘れていれば本当に赤星ももっと良い位置で前を追えただろうし、東山ももっと良く走れていた。後半区間の人たちは100点満点の走りをしてくれたと思う。初駅伝の人たちがいる中で、本当にみんな良い走りをしてくれたと思う」
――他大学の選手の走りについてどう感じたか
「青学大と東国大、早大をずっと見ていた。青学大は無難に繋いできて、ジリジリと前の方に繋がっていたので、箱根でも自分たちが一つミスをすればすぐに離されてしまうと思う。しっかりとミスなく繋ぐことが大事だと思う」
――今回の2連覇達成において、キーポイントになったのはどこか
「6区の安原。あそこでしっかりと良い走りをしたことで流れが変わったと思うし、田澤も前が見えていて、気持ちよく走ってくれたと思うので、6区がポイントだった」
――中々に厳しい状況が続くが、4年生までずっと練習を続け、駅伝にエントリーしたり、出場し続けたりを続けている、その原動力は何か
「一つはチームの4年生として、チームに貢献しなくてはいけないということ。あとは4年生として最後の駅伝シーズンなので、今まで指導してくださった監督やチームメイトと支えてくれた両親とかに感謝の気持ちを持って、最後に走りたいと考えている」
――最後となる箱根への意気込みを。走るとしたら何区を走りたいか
「全日本では主力が何人かかけている中で、しっかりと優勝を掴めたので、箱根も連覇がかかっているので、優勝を目指す。往路優勝と復路優勝、総合優勝して良い形で終えれば良いと思う。5区を走れれば自分にとって良いと思う」


◆4区・赤星雄斗(法2)
――優勝した感想を
「初の大学駅伝で優勝したことはとても嬉しく思う」
――初めての三大駅伝だったが
「初めての三大駅伝出走でかなり緊張していたが、夏の練習で手応えがあったので自信を持って臨むことができた」
――自分が4区だと聞いた時の心境は
「4区はアップダウンがあるので、自分には不安な部分があった」
――自身の走りはどうだったか
「もらった位置が下の11位という順位で少し焦りはあったが、落ち着いて走ることができた。区間順位も目標より上だったので、合格だと思う」
――当日の調子は
「かなり良い感じできていた」
――レースプランは
「あまり考えないようにしていた。もらった位置でしっかり臨機応変に対応しようと思っていた」
――2連覇がかかっていたことへのプレッシャーはあったか
「プレッシャーはあった。自分は初の駅伝でチャレンジャーとして臨むという意識で、プレッシャーというよりもチャレンジャーとしてのワクワク感の方があった」
――タスキが渡ってきた時、走り出す時に考えていたことは
「後半の人たちに楽をさせてあげられるように、1秒でも早くタスキを繋ごうという思いだった」
――走り終わった後、監督から何か言葉はかけられたか
「監督からは、『今回は合格だ』という言葉をかけられた」
――チームメイトの走りについてどう感じたか
「後半の同期の安原の走りは、やっぱりさすがだなという部分があった。早く追いついてやろうという気持ちになった」
――他大学の選手走りについてどう感じたか
「順大の三浦(龍司)選手は高校の同期で、オリンピックにも出ているので、当日の走りも桁違いだということを感じた」
――今回の2連覇達成においてキーポイントになったのはどこか
「7区の田澤さん。1分30秒近くあった差を抜かしてトップでアンカーにタスキを渡したところ」
――箱根に向けて改善したいところは
「まだまだスタミナが足りない。スタミナ不足が課題なので、しっかり走り込んで長い距離にも対応できるようにしていかないといけないなと思う」
――箱根への意気込みを
「全日本と違って距離も倍近くあったり、プレッシャーがもっとかかったりすると思う。しっかりスタミナやメンタル面を練習で強化し、チームに貢献できるように頑張りたい」

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