出雲駅伝出場選手にインタビュー(前半) ~経験を生かして全日本、箱根へ~

[陸上競技部](2021年10月28日 11時54分)

第33回出雲全日本大学選抜駅伝が10月10日、出雲大社から出雲ドームまでの全6区間45.1kmで行われた。優勝候補とされていた駒大だが、結果は5位。この結果を受けての心境や自身の走りの振り返りなどを、駅伝に出場した選手に聞いた。前半では1区・篠原倖太朗選手、2区・安原太陽選手、3区・花尾恭輔選手へのインタビューを紹介する。
(駅伝後、別日に電話取材を行った。)


◆1区・篠原倖太朗(地1)
――1年生ながら一人だけ出雲駅伝にエントリー、そして1区を走ることが決まった時の心境や目標は
「エントリーされた時から(鈴木)芽吹(営2)さんが走れないことが分かっていたため、自分が1区か3区を走るのかなと思っていた。心の中では準備をしていた。区間賞を目標に、最低でも区間3位以内を狙っていたが不甲斐ない走りをしてしまった」
――今夏、夏合宿を含めどのような練習をして、どのように過ごしてきたか
「夏合宿はいい練習が出来て、田澤さんや芽吹さんと一緒に練習をしていた。全日本インカレなど調整をしたこともあったが、自分の陸上生活で一番いい練習ができた期間だった」
――5000mのタイムが大幅に伸びた要因について、大学ではどのような練習を
「大学に入ってからは、距離走で長い距離を走ってきた。距離走でしっかり練習をこなせたのが大きかった」
――出雲当日スタート前の心境や調子は
「スタート前とても暑かった。自分はインカレやホクレンでも30度近い暑さの中5000mを13分台でまとめたから、暑い中でも走れることを考えて1区に選んでもらったと思う。暑いことに対してはそこまで心配はなかった。1区という大事な区間だったため、スタート前には田澤さんの所まで行ったりした。結構緊張していた」
――1区のレースプランや力を入れて走った点
「アップダウンがあるわけではないが、少し上りがあるためそこで力をつかわないようにしていた。また1年生ということもあって、周りは3、4年生が多かったから、引っ張ってもらって、最後スパートで勝つことをイメージしていた」
――区間8位という結果について
「先頭との差も約16秒。安原さんや後続の皆さんにも、こんなに差を開けてしまって申し訳なかった」
――今回のレースは自分にとって自分らしい走りができたか。それとも課題の残るレースだったか
「自分の中では課題の残るレース。ラストで勝つことをイメージしていたが、ラストまで余力が残っていなかった」
――2区から6区の他の選手の走りについてどのような印象を受けたか。
「2区、3区で(前との)差が詰まった。安原さんに関しては、自分が開けてしまった16秒差を詰めるために体力を使ってしまって区間賞を取れなかったと思う。申し訳ない。花尾さんも良かった。唐澤さんも赤津さんも最低限やってくれた。これに関しては自分が悪い流れを作ってしまった。申し訳ない。田澤さんはこれまでを帳消しにしてくれた。申し訳ないし感謝です」
――他大学で印象に残った所は
「どうしても1区になってしまうが、近藤幸太郎さん(青学大)。インカレで負けているから今回は勝とうと思っていた。ずっと1区で後ろについていて近藤さんしか見ていなかったし区間賞争いしてくるのも近藤さんだと思っていた。それで今回は完全に負けてしまったのでやっぱり強いなという印象」
――チーム全体としては5位という結果について
「本当に最低限だったと思う」
――初めて出雲を走ってみて
「自分は高校時代を合わせても全国の舞台で駅伝を走るのが初めてで、緊張していた。田澤さんとかに『自分はどう走ったらいいですか』と聞いていた。色々アドバイスをもらったり、期待しているよと声をかけてもらったりした。スタート前ある程度は緊張していたが、楽しむという気持ちもあった」
――1年生の雰囲気は
「自分が出雲に出て、焦っているのかは分からないけど何か感じているよう。自分としては1年生を奮い立たせるというか立場的にも引っ張っていかないといけない。その役目は出雲を走ることで最低限はできたのかなと思う」
――これからの全日本や箱根を見据えて、課題や目標を
「目標は、4年間かけてもできるか分からないけれど、出雲の田澤さんの走りを見て、駒大の4年間をかけて少しでも近づかないといけないなと改めて感じた。どんなに調子が悪くてもああいう走りができるような、速いというより強いランナーになりたい」


◆2区・安原太陽(地2)
――チームで5位という結果について
「優勝を目指していたチームなので、5位という非常に悔しい結果となってしまった」
――自身の大会当日の調子は
「調子はだいぶよかったので、自信はあった」
――レースプランや力を入れようと思った点はどこか
「集団の中で走って、ラストのスピード勝負になった時に抜き出て勝つというイメージでいた。当日は、離れていたので、まずは集団に追い付こうと考えた」
――実際に走ってみて、何を感じたか
「目標にしていた三大駅伝の一つだったので、走れたことというのはいい経験となった。暑い日だったので、熱さへの対応が少し足りなかった」
――レースでは、自分らしい走りができたか。または、課題が残る走りになったか
「前半は非常にいい走りができた。しかし、前半で力を使いすぎて、後半は伸びていかなかったのが課題」
――初めての三大駅伝はどうだったか
「初めて出してもらい、非常にいい経験をさせてもらった。悔しい結果にはなってしまったが、この経験を生かして今後の全日本、箱根へとつなげていきたい」
――区間3位だったことについて
「周りの選手を見ても自分が上だったので、しっかりと区間賞を取る走りをしようと思った。しかし、区間賞を取ることができず悔しかった」
――2年生の選手が多く出場したことについては
「2年生はレベルが高く、ライバル意識、仲間意識を持ちながら、今回2年生が多く出場したことで、2年生全体の士気が上がったのではないかと思う」
――篠原選手、田澤選手の走りは
「篠原は1年生で1区を走るということで非常にプレッシャーがあったとは思う。最後離れてしまったが、全体的に見ればそれなりにいい経験ができたのではないかと思う。
田澤さんには、最後すごく差が開いてしまって負担をかけてしまった。全日本では、田澤さんに負担をかけないような走りをしていきたい」
――他大学の選手で印象に残った走りはあったか
「あまり他大学の選手は見ていなかったが、意識していたのは東京国際大学のヴィンセント選手」
――全日本や箱根に向けた意気込み
「出雲で非常に悔しい結果となってしまった。この結果をしっかりと受け止めて、全日本と箱根では必ず優勝できるようにチームとしても個人としても頑張っていきたい。区間賞が出雲では取れなかったので、全日本や箱根では必ずとれるようにしっかりと調整していきたい」


◆3区・花尾恭輔(商2)
――5位という結果について
「チームとして5位という結果は予想していなかったし、悔しい。反省すべきところは反省して、またすぐ全日本があるのでそこでしっかりと結果を残していきたい」
――自身の当日の調子は
「大会当日まで結構調子が上がってきてよかったところもあった。調子はよかった」
――当日のレースプラン、力を入れて走ったポイントは
「レースプランとしては、昨年度の箱根では最初に突っ込みすぎて後でへばってしまったという失敗があったので、あまり突っ込まずに後半上げていくという走りをした。しかし、結果としてそれがあまり良い方向には転がらなかった」
――初めて出雲を走ってみて
「暑さもあって冬に行う駅伝とはまた違う雰囲気を体験でき、良い経験になったと思う。加えて、自分の得意な暑さというのも生かせた」
――ほかの選手は暑さが大変だったといっていたが、花尾選手は大変ではなかったか
「あまりそう感じなかった」
――実際に走って、自分らしい走りができたか、課題の残る走りになってしまったか
「どっちもどっち。しかし、自分らしくできたところのほうが今回は多かったと思う」
――今回2年生が多く出走したが
「今回、チームの中で強い鈴木が故障で走れない中で他の2年生が多く出場した。自分以外は初の大学駅伝で緊張もあったと思うし、思うように走れなかった選手のほうが多かったのかなと感じる。しかし、2年生が多く走れたことは他大学にも強いところを見せることができたし、強い学年だというアピールにもつながったと思う」
――篠原選手や田澤選手の走りについて
「田澤さんは本当にさすがだなという走りだった。田澤さんのおかげで5位という結果になったので感謝している。また、自分もあれほど強い選手になれたらいいなと思う。篠原選手に関しては、初の大学駅伝で緊張もあっただろうし、思い切った走りできついところもあったと思う。自分も最初はあまりいい結果ではなかった。彼には強くなってほしい」
――他大学の選手で印象に残ったのは
「東国大の丹所健選手は、同じ区間であの走りを見てすごいと感じた」
――全日本や箱根に向けての意気込み、目標
「全日本と箱根は二冠がかかっているため、また頑張っていきたい。個人としては去年も経験している分、経験を生かしていけるように、そしてチームに貢献できる走りができたらいいなと思う」

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