• 今季全試合に登板した福山は計84回を投げぬいた=明治神宮球場で(東都ベースボールweb撮影)

  • 適時二塁打を打ちガッツポーズを挙げる新田

  • 走本塁打を決め足の速さを見せつけた浦口

  • 2本の適時打で二人を返した鵜飼

  • 今季初めて二塁打を放った小園

今季最大の11得点&福山完投で東洋大を抑え、土壇場で入れ替え戦を回避!!

[硬式野球部]東都大学野球春季1部リーグ対東洋大2回戦(2021年05月14日 21時45分)

東都大学野球春季1部リーグ対東洋大2回戦が5月14日、明治神宮球場で行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

☆駒 大201 510101=11
★東洋大011 000000=2

〈打者成績〉
       打安点
[D]浦口 521
[9]松村 000
H8 大森   610
[8]9与倉  211
[7]鵜飼 422
[5]新田 322
[4]林(琢) 102
[3]藤原 100
 H3 近藤 411
[2]岩本 300
[6]小園 410


〈投手成績〉
      打安点
◯福山 9 31 5 2

東都大学野球1部リーグ最終戦は緊急事態宣言によるイベント制限緩和を受け有観客で行われた。
負けた方が入れ替え戦行きと双方崖っぷちの中行われた対東洋大第2回戦。
1回表先発、松村青(商1)が打席に立つと思われていたが打席にたったのは代打大森廉也(法2)。
中前安打を放ち、続く与倉良介(法3)が四球で出塁すると鵜飼航丞(商4)が中堅手の前にボールを運び1人を返した。
勢いそのまま新田旬希(商4)が左前安打で1死満塁にすると、相手の四球により押し出しでもう1人本塁に戻すことに成功。なおも満塁の状態であったが後続が併殺打に倒れ、先制2点を持って1回裏に回った。
先発のマウンドに立つのは今季全ての試合に登板した鉄腕福山優希(社3)。
1回裏は三者凡退に抑えたが 2回裏に3打席連続安打と激しい攻撃を浴び1点を許した。
1点差となった3回表。2死の場面から新田と林琢真(市3)が四死球で出塁し2死一、二塁とすると代打で上がった近藤翔真(営3)が放った右前安打で新田が生還し点差を戻した。
しかし3回裏。連続安打を浴び、犠飛と犠打によって再び1点差にまで迫られる。
転機となったのは4回表。
小園琉世(市3)が死球で出塁すると犠打を狙った浦口輝(営3)が相手投手の送球よりも早く一塁を走り抜け安打を記録した。
続く大森が一塁手の失策で出塁するとともに小園が本塁に生還。さらに与倉が左安打、鵜飼が投手失策で出塁するとともに浦口と大森を本塁に返した。無死二、三塁で打席に立った新田が左越え適時二塁打を打ち、与倉と鵜飼の生還に成功。この回計5点を奪い、点差を一気に6点差に広げた。
5回表には浦口が放った球が中堅手のグローブをはじき、落球。その間に浦口は自慢の快足でダイヤモンドを回り、本塁でヘッドスライディング。自身初となる走本塁打を決めた。
三者凡退に倒れた6回表を挟んで7回表。与倉が四球で出塁すると、続く鵜飼が右前適時二塁打を放ち、与倉を本塁に戻した。
9回表には四死球で満塁となった後、林の犠打によって与倉がこの日4度目の生還を果たし、試合全体で11得点を挙げた。
4回表に打線の大量援護を受け、福山は4回裏から好投を続け9回裏までに5奪三振、6回連続三者凡退に抑え、相手打線に塁を踏ませることなく試合終了。
相手の失策に助けられたところもあるが、投打かみ合う形になり駒大としては今季最大得点となる11得点で5勝目を挙げ、土壇場で入れ替え戦を回避し1部残留が確定した。

◆大倉 孝一監督
ーー今の率直な気持ちは。
「とりあえず、入れ替え戦を回避できたのでホッとしています」
ーーリーグ戦の最終戦で、打線がつながった。変化の決め手は。
「変化の決め手、というか。やることは常に同じことを繰り返していた。(打線の調子が)極端ですよね。やっていることは、センター方向に、ということ。それが結果として、勝たなければいけない試合で出た」
ーー今季の福山選手の投球を振り返って。
「投球自体はずっと安定していた。結果的に点を取られてはいたが、ずっと安定していた。全試合で投げている中で、多くの経験ができたと思う。これを秋にもつなげて、いつ投げても試合を作れるようになるためには、良い経験になったのでは」
ーーもう負けられないところから一つも負けなかったが、踏ん張った選手をどう評価するか。
「学戦の前から6連勝を目論んでいて、それが一つずつ無くなっていって、今度は最下位を回避するというのが一つずつ無くなっていって、いよいよこの最後の試合でくる、だから選手たちはもう一試合も、どのタイミングでも落とせない、途中また取りに行って狙っていって落とせない。途中からは(入れ替え戦を)回避するために落とせない。ということで、どの試合も向かっていくという姿勢を保ちながら、いよいよ最後の最後で踏ん張るというチームとしてはいい経験ができたかなと思う。当然、そんなもの望んではないが、置かれた状況で全力を出し切るということを経験できたのではないかと思う」
ーー村越投手の登板が1試合だけだったが
「怪我です。国学大との2戦目に入る前日のノック時に肩を痛めた。そこからいろいろな計算が狂った」

◆新田旬希(商4)
ーー今日は打線がつながった。
「最後なので、みんな気持ちが入っていたと思う。どうにかしてやろう、という気持ちが、点が入るということにつながった」
ーー今の気持ちは。
「嬉しいです。これ(混戦)が東都。このような経験は、東都でしか出来ない。良い経験をしているな、と思う」
ーーこの負けられない中での戦いで得たものは。
「選手一人ひとりの練習に対する意識は、リーグ戦はじまった時から変わりなくやっていたが、最下位というものが見えてきたときに、まだ足りないのかというようなことを、個人個人が理解して練習することができて、その成果が最後に出てきたので、その部分かなと思う」
ーー秋につなげられるものは何だと思うか。
「今日みたいに打って勝てる日は少なくて、勝っている日は接戦で勝っているので、接戦をもぎ取れるという強みを秋に増していきたいと思うし、強化したい」
ーーキャプテンから見て福山は
「福山はピンチも抑えてくれるだろうという思いで守れるので、野手からしても福山に任せておけば大丈夫だろうという思いで守っている」
ーーセンター返しを徹底していた中で、それを徹底できたのは
「センター前が野球の基本なので、センター前を狙っていく中で振り切るというのが大事だと思うので、そういうのをみんなでやっていこうというのを話した」

◆福山優希(社3)
ーー今日はナイスピッチングだった。投球を振り返って。
「序盤に大量点を入れてくれた。これまで、そのような機会で投げることが少なかったが、気持ちは上がり下がりせずに(投げられた)。自分は何も考えずに、やるべきことをやった」
ーー失点してからの切り替え方は。
「特に、やることをちゃんとやる、ということだけ」
ーー今季で一番辛かった時は。
「立正大戦は、二試合とも打たれてしまった。一戦は打撃陣がカバーしてくれたが、二戦目は勝ちを取れなかった。そこが大きい」
ーー 一番成長できたポイントは。
「国学院大戦が終わった後に監督と、右打者のインコースに投げられたら良い、という話をした。それ以降は、まだ修正しながらではあるが、右打者へのインコースに投球することができた」
ーー12試合全部投げたことを含めて今シーズンをどう振り返るか
「今までとは違い、試合ごとに監督やコーチなどと反省したところを修正しながらできたと思う。そういった意味では良かったと思う」
ーー最後(試合終了)の瞬間も表情がそんなに変わらなかったが、投げ終えた時はどんな気持ちだったか。残留することができて、凌げたが、はじめは当初それが目標ではなかったので、また秋できるのでそこ(優勝)に向かってやろうと思った」

令和3年度東都大学野球春季1部リーグは本日をもって全日程終了しました。
皆様1ヶ月以上にわたり投稿をご覧いただきありがとうございました!
今後変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い致します。

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