• 4回2死満塁で若林は空振り三振。またも小玉(奥)を攻略できなかった=神宮球場で(中川達夫撮影)

  • 3回2死一、二塁では菅力也(商3)が空振り三振。序盤の好機を生かせなかったことが響いた

  • 5回2死一、二塁、緒方の好返球で国学大・貞光の生還を阻止。捕手・前田(菅原菜央撮影)

  • 試合後肩を落とすナイン。勝ち点0のまま最終週を迎えることになった(中川達夫撮影)

前半の好機生かせず……またも小玉の前に打線が沈黙し、未だ勝ち点0

[硬式野球部]東都大学野球春季1部リーグ対国学大第3回戦(2019年05月15日 18時52分)

東都大学野球春季1部リーグ対国学大3回戦が5月15日、明治神宮球場にて行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

駒 大 000 100 000=1
国学大 002 000 00x=2
    
      打安点
(9)緒 方301
 H 与 倉100
(4)林 琢210
(8)若 林400
(6)新 田310
(D) 菅 300
(7)山ノ井310
(5)平 野300
(3)伊藤史310
(2)前 田200
 H 鵜 飼100
     計2841

       回 打安点
⚫福 山 4 1/3 2062
 村 越  2/3 210
 竹 本 3    1220

打線は2回に新田旬希(商2)の内野安打と二つの四球で2死満塁、3回にも2四球で2死一、二塁と攻めるが、共に適時打は出ず無得点。国学大先発の横山楓、2番手渡邊が制球に苦しむ中、攻めきれない。
 するとその裏、先発の福山優希(社1)が貞光広登、小川龍成の上位打線に連打を浴び、2死二、三塁。ここで4番鎌仲純平に外角の直球を左翼線へ運ばれ、2点を先制されてしまう。5回にも貞光の左前打から1死一、二塁とされると、代わった村越祐野(歴2)が鎌仲に右前打を浴びたが、ここは緒方理貢(法3)の好返球で追加点を許さず。6回からは竹本瑛祐(法3)をマウンドに送り、打線の援護を待った。
 だが、打線は救援した小玉和樹の前に今日も沈黙した。4回1死満塁から押し出しで1点を返したものの、代わった小玉から続く林啄真(市1)、若林楽人(現3)が連続三振。1、2回戦で計8回2/3を無失点に抑えられた右腕から反撃の糸口を掴めず、5回以降は出塁すらままならなかった。最終回の代打攻勢も実らず、またも3回戦を落とした。
 今季は4カード全てで勝利を挙げながら獲得した勝ち点は未だ0。次週は同じく勝ち点0の最下位立正大と対戦する。昨秋優勝決定戦を戦った両校が、今季は入替戦回避をかけて決戦に挑むことになった。

◆大倉 孝一監督
「(小玉投手を攻略できなかったか)そうだね。(福山投手の先発起用は)福山が安定していたからね。(村越投手に代わったとき、マウンドでどんな話をしたのか)打順の流れと、一人ひとり自分の球で攻めていけばいいよとね。(8回2死二塁でマウンドに行った際は)野手にはここから1つ1つだよと。竹本には一塁が空いているし、満塁にしてもいい。ただ点を取られてはいけないから、状況を見ながら1球ずつ勝負して行けよと。(2回1死二塁の平野選手の打席で監督が違うよという仕草をしていたが)ずっと確認しながら練習している。良くない形が出てしまっていた。(満塁の場面が2回あったが)そこで点を取れないと言うよりも、今はそこで打つことができない力しかないということ。あそこで打てればそれだけの力があるということだが。あの場面で適時打を打ちたいっていう気持ちはみんな持ってるよ。持っているけど今は打てない。だから、そこをあげていこうっていう話をしたよ。(次のカードは絶対に負けられないが)最下位がかかっているということははっきりしている。1つ1つというよりも、絶対に取らなきゃいけない。今まで一つ一つやってきたことがいよいよ最終節、最下位決定戦になるわけだから。何が何でも取るという準備をしていくよ」

◆鈴木 大智主将(法4)
「(試合を終えて)惜しかった。残塁が多かったし、相手の四球も多かったなかで1点しか取れていないのが痛い。ずっと言い続けているが、こういった試合でやりきれるようにしたい。流れが掴みきれないときにヒットを出さなければと改めて思った。(山ノ井選手のヘッドスライディング等、気迫は感じられた試合だったが)それが駒大の野球。泥臭くやるのがこのチームの野球だし、チームもああいったプレーが出れば盛り上がる。それでヒットを勝ち取ったし、ああいったプレーをしていった方が、チームにとってもいい。 (打撃に関して自分の調子は)色々変えてやっている。やり方やフォームを変えている途中。試合でうまくできなければいけないから、人より多く練習して、早くいいものにしていきたい。(押し出しで山ノ井選手が生還した時、ベンチで声を掛けていたが)山ノ井がゆっくり還ってきていた。あそこで勢いよく還ってきてチームが盛り上がった方が相手に間を与えないようにできる。本当はそうやって早く還ってきて、その勢いのまま盛り上がって、相手を声で攻めるという流れにしたかった。ゆっくりだったから『早く還ってこい』と(笑)。(次戦に向けて)個人としては、やれることをやって、悔しい気持ちと責任感をもって努力をし続けなければと思う。チームとしては、毎回同じだがもうへこんでいる暇はない。最後の最後まで自分たちが持っているものを出し切るだけだから、そういうつもりで日頃の練習からやっていきたい」

◆竹本 祐瑛
「(今日は)調子は良かった。ブルペンでまっすぐが良かったので、キャッチャーにも『今日はまっすぐの調子がいい』と伝えて、まっすぐ主体のピッチングをした。(リリーフでの登板も増えているが)点差がない中で投げていたので、大事に行こうと考えていたが、ちゃんと腕を振ることで投げ辛さはなくなった。(8回2死二塁で監督がマウンドに来たが)相手が7、8、9番だったので、走者を出しても気にせず、その打者その打者を抑えろと言われた。(8回には三振を奪う場面もあったが)相手打者に外に弱い傾向が出ていたので、外中心にいった。三振を狙いにいったわけではないが、決め球も良いところにいった。(チームの状態は)監督は『試合ごとに成長していけば良い』と言っている。負けて暗くなるということはなく、良いことも悪いことも次の試合につなげていくと言う考えでやっているので、次の試合に支障はない。(次戦への抱負は)投手と野手が噛み合わなければ勝てないと思うので、投手が9回を粘って試合を作っていきたい」

◆福山 優希
「(試合を終えて)ブルペンから調子が良くなかった。悪いなら悪いなりにごまかしながら、配球を工夫しながら投げようと思っていた。それが、点にならなかったとしても、打順の巡り合わせが悪かったりしたので、そこがだめだったと思う。(具体的には)鎌仲選手に打たれたタイムリー。データなどを見て外中心でと思っていたが、何打席も外ばかりではバッターも慣れてしまう。一辺倒になってしまったなと思う。(うまく合わされたが)その前はまっすぐを外に外した。その後同じコースで中に入れたら、そりゃ打たれるよな、と思う。試合の中でそれに気づけなかったのがだめだなと思う。(緊張などは)下が見えているというのはみんながわかっている。どんな形でも、何が何でも勝たなければならない試合だった。それを取れなかった、自分のあの1球で取ることができなかった責任を感じなければいけないと思う。(野手に助けられた場面もあったが)緒方さんのバックホームもそうだし、一二塁間抜けそうだった球を捕ってくれた(林)琢真や、(新田)旬希さんの三遊間深いところだったり。今日に限らずいつも野手には助けられている。最後に勝負するのは投手だから、そこで勝負しきれなかったのは僕の責任だと思う。(国学大の印象は)力がありながら、淡泊ではない。力もあるし、粘り強い。いいチームだと思う。(2回戦から中4日あったが)ピッチャーはそれぞれの調整があるが、僕はショートダッシュでキレを出すことをやった。(次戦へ向けて)負けられない試合を今まで何試合もやってきたが、それでも勝ちきれていない。試合で勝負するのはピッチャーだと思うので、マウンドに立ったらそこを意識して、投げていきたい」

◆与倉 良介(法1)
「(代打での出場だったが)最終回のツーアウトで、出塁しないと試合が終わってしまう。先輩方の分までなんとか出塁しようという気持ちで打席に立った。(緊張は)緊張もあったが、なんとかしてやろうという気持ちの方が強かった。(1回戦も代打で出場しているが)あの時はチャンスで、主将の大智さんの代打だった。大智さんに代わって出場するということはなんとしても結果を出さなければと思い打席に立った。(相手の小玉投手は)後半だったし、自分の中では球が見えていたつもりだった。(以前菅選手が与倉に期待していると話していたが)力也さんは新入生の僕に気を遣って声を掛けてくれる。ベンチでも声を出しやすい環境を作ってくれている。(駒大は元気なベンチが印象的だと思うが)面白い先輩が多い。新入生の僕でも変に気を遣わず声を出せるいい環境だと思う」

◆国学大・鳥山 泰孝監督
「(駒大の印象は)粘り強く戦っている。ピッチャー陣も粘り強く、リーグ戦後半にかけて良くなってきている印象だった。そう簡単に得点できないかなと思っていたので、ロースコアのゲームになるイメージだった。(早めの継投もロースコアを意識してか)そうですね。ああいう左バッターが数多くいる打線なので、目先を変えながらゲームプランをしてみた。(今日先発が吉村選手ではなく横山選手だったのは)吉村が体調不良だった。(サードの中山選手が常にライン際に守っていたが)1点差ゲームなので、三塁線を抜かれて長打になるよりは、三遊間を抜かれてシングルヒットの方がいい。うちは1点差ゲームの時はけっこうそういう戦術を取る。(今カードは3試合とも接戦だったが)3試合連続で1点差。それが東都の野球だと思う。みんな必死だね。(2回戦では小川龍選手の好走塁があったが)あの後、ライト前ヒットをライナーだと勘違いした戸張の走塁ミスや、山崎晃太のバントミスなど甘い野球が出てしまった。その辺は変えていかないといけない。(2回戦から中4日あったが)山崎は居残りでバント練習をさせた。4年生みんなが手伝ってくれて、1時間ぐらいやったと思う。できないものはできるまでやらないといけないし、同じミスを何度も繰り返しているようでは東都では生き残っていけないので。準備に対する厳しさは選手が入れ替わっても、ぶれてはいけないところだと思う」

◆国学大・高本 康平
「(リードで気をつけた点は)駒澤の打線は1、2戦目はけっこうまっすぐを狙っていたので、変化球主体でいこうと思った。変化球を狙っているバッターもいたと感じたので、相手を見ながらリードした。(打線の印象は)けっこう振れていて、いいバッターが多かった。手強かったと思う。(小玉選手は)しっかりコントロールができて、球も強い。計算できる、最高のピッチャー。(攻撃面の駒大対策は)相手の傾向をデータで見たが、まずは自分のスイングをやっていこうという話も出た。それがヒットにつながったと思う。(初戦の9回にスクイズを外した場面は)ピッチャーが足を上げた時にランナーが走ったのが見えたので、ピッチャーが外した。外す練習はいつもやっている」

◆国学大・鎌仲 純平
「(タイムリーを打った3回の打席は)打つという気持ちを強く持った。そこが受け身になってしまうといけないので、常に自分が攻める姿勢でいた。タイミングと狙う球は間違っていなかったと思う。体が開かないようにだけを意識した。(福山、竹本の印象、対策は)まっすぐが強くて、落ちる球がある。見極めをしっかりしてベルト付近の球を叩けるように。野手全員でビデオを何日もかけて見続けた」

*Twitterでも試合の速報をしています。併せてご利用ください。(@koma_baseball)

次戦、1部リーグ対立正大第1回戦は5月21日(火)11:00~明治神宮球場で行われる予定。

■明治神宮球場へのアクセス
JR中央線 千駄ヶ谷駅 徒歩15分
JR中央線 信濃町駅 徒歩15分
銀座線 外苑前駅 徒歩5分
大江戸線 国立競技場駅 A2出口より徒歩10分

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