• 自陣でフェイスオフを行う第1セット。これまでCFだった13番の矢口は右WGに入った=ダイドードリンコアイスアリーナで(中川達夫撮影)

  • 第1ピリオドで2得点を決め、喜ぶ小笠原(中央右)

  • 5得点目を決める矢口。シュート意識の高さが自身の4ゴールを生んだ(田上佳雅撮影)

  • 長いアイスタイムを得た西本(右端)と照井(右から2人目)(中川達夫撮影)

矢口がウイング!?セット変更で臨んだ一橋大戦、6得点完封勝利

[アイススケート部](2018年11月05日 20時29分)

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦2部対一橋大戦が11月4日、ダイドードリンコアイスアリーナで行われた。
結果は以下の通り。

☆駒 大6-0一橋大
    (2-0)
    (2-0)
    (2-0)

【得点者】()内はアシスト、〔〕内はゲームシチュエーション
第1ピリオド
04:59 [駒]小笠原(矢口)〔EQ〕
08:05 [駒]小笠原(矢口、斎藤)〔EQ〕
第2ピリオド
19:35 [駒]矢口(茂内)〔EQ〕
26:16 [駒]矢口〔EQ〕
第3ピリオド
30:58 [駒]矢口(斎藤)〔EQ〕
34:20 [駒]矢口〔EQ〕

 下位リーグ初戦の相手は前回5得点で快勝した一橋大。下位相手にセットを変更して臨んだ。第1セットは今季全試合でセンターフォワード(CF)として出場していた矢口隼樹(G1)を右ウイング(WG)にまわし、右WGの小笠原偉大(営1)を左WGに、左WGだった久保田祥生(商3)を第2セットのCFに配置転換し、第2セットのCFだった茂内貴宏(心3)を第1セットに昇格させた。さらに渡辺慎吾(営4)と平入駿(商3)のコンビだったDFも、渡辺と齊藤玄(政4)に変えた。
 ここまで全敗で既に最下位が確定している相手に対し、第1ピリオドから攻勢に出る。2分すぎに小笠原が2度のシュートを放つと、矢口も立て続けにシュート。4分59秒、矢口のシュートに相手GKが体勢を崩すと、リバウンドを小笠原が押し込み先制する。前回対戦時にはパスワークで相手を圧倒したが、この日は個人技中心。第1セットの矢口、小笠原の両WGのドリブルからチャンスを作った。8分5秒には敵陣内でのフェイスオフから齊藤がシュートを放つと、リバウンドを矢口が小笠原につなぎ、小笠原が角度のないところからバックハンドで決め追加点。2点のリードで第1ピリオドを終えた。
 第2ピリオドからセットを再変更。第1ピリオドはフル出場した矢口を第1セットのみにし、第2セットの左WGだった川崎友鳳(法3)を右WGに、左WGに大川修平(法3)を起用した。さらにピリオド途中からは渡辺を下げ、DFは西本篤司(政3)と照井健に経験を積ませた。その結果次第に相手にもペースを掴まれるようになったものの、GK菊池亮介(仏2)の好セーブもあり、このピリオドも2得点無失点で終了。再び渡辺を出場させた第3ピリオドにも2点を加えると、最後は1点を狙って6人攻撃を仕掛けてきた相手の反撃もしのぎ勝利。最終戦は引き分け以上で1部残留が決まる。

◆渡辺 慎吾主将
「(試合を終えて)セットを変えて、DFのパートナーとしてはとてもよかった。玄さんは、パックをコーナーで持って苦しくなったときにフォローにきてくれたり、DFらしい動きができるし、DFらしいパス回しもできたが、センター(フォワード)が代わったのもあってその後のところはあまり。今までだったら(矢口)隼樹がもっと近くまで来てくれて出せたところや、スイングの仕方が微妙に違ったのが大きかったと思う。45度で出そうとしても、動いてくれないから、ミスパスも多かった。監督に『シンプルに足を動かして持って行け。45度(のパスが)高い』とずっと言われてたが、FWが動いてくれないと、自分がパックを持って行っても相手のDFも自分のところに来ちゃって苦しくなることが多かった。次の試合までにセットの中で打ち合わせたい。(矢口をWGにしたのは)この前の試合が終わった後から。俺から言い出したわけではないが、みんな曰く、最終戦の明学戦を考えたときにシュートを打てる相手DFのマークを外しちゃいけないので、隼樹をWGにしてDFを見させようと。それでそうなった。正直隼樹がCFにいてくれた方が、守りやすかったし、パスを出しやすかったので、個人的にはすごくやりにくかった。(CFには久保田が入ったが)久保田は春の合宿ぐらいはCFだったので、ド素人ではないが、慣れはないかなという感じがした。(試合中もセットを変えたが)隼樹が1ピリ出ずっぱりでできるだけ点数取ろうとしたが、すぐにバテてしまった。いくら2セット目の戦力が落ちたとしても、守るだけ守って、隼樹が隼樹らしく戦える方がいいと思ったので、『出ずっぱりの方が相手はやりやすいんじゃないか』と話した。明日からまた話し合っていきたいと思う。(DFを西本と照井のコンビを出し続けたのは)自分が言い出したわけではないが、そういう気持ちも半分ぐらいあると思う。(留学中の川野)翼が戻ってくるだろうし、どうなるかはわからないけど、そろそろあいつらもDFとして一人立ちしないとまずい。(評価は)見ての通りだと思う。人それぞれ調子はあると思うが、それでもどう戦うかが大事。そういうときこそ足を動かさなきゃいけないし、気持ちを見せて戦わないといけない。2人ともそれが見えにくいタイプだと思うので、自分自身でどう変えていくかと、周りがどうしてあげるかだと思う。(今日の攻撃面は)1セット目でチャンスを作ったし、2セット目も少ないながらチャンスはあったからプラスに捉えていいと思う。隼樹がドリブルで持っていくのは変わらないので、隼樹がWGに変わったから攻撃の仕方が変わったわけではない。中でも隼樹がパックをキープしていいところに出すのは何も変わっていないので。(今日は個人技中心だったが)そこはセットが変わって連携がまだよくなかったのだと思う。(次戦に向けて)勝つしかないので、勝ちにいくだけ。うちのGKの方が上手いぐらいで、そんなに実力は変わらない。作戦通りにいけば大丈夫だが、そこが上手くいかないのがホッケー。上手くいかなかったときにどう修正できるかが勝敗を分けると思う」

◆平入 駿
「(ここまでのリーグ戦を振り返って)新チームとなって立てた目標が上位リーグ進出だった。前回、筑波に負けたのはみんなにとっても(精神的に)こたえたと思うが、キャプテンだったり、自分や川崎のオルタナティブキャプテンが中心に絶対に2部に残留しようというまた違う方向にチームをもっていけている。今日の試合も前回やった試合より良い結果で終われたので良かったという話がキャプテンからあった。次の明学戦が大事な一戦になってくる。(センターフォワードとウイングのポジション変更が見られたが)明学対策だと思う。矢口がより長く試合に出ていた方がセット間のバランスが安定するということなどから。ただ、ずっと出ているとスタミナも切れてくるのでこれが良い方に出るか悪い方に出るかは分からないが、残留に向けて自分たちの試したことができたという点は良かったと思う。(ディフェンスで意識していることは)今のチームは下級生の(矢口)隼樹だったり(菊池)亮介が上手いので、自分たちが聞くこともたくさんあるが、改善点を指摘したり、同期からも指摘されたりもするので、そういったことを試合前に確認したり、セットの間でお互いにやりづらいところを伝えられるようにはしている。自分は2年間フォワードをやっていたので、フォワード時代から続けている走り負けないことや、逆サイドのディフェンスが抜かれても止めるという意識とか。自分がフォワードの時にやられてやりづらかったこととかを今後できるようになりたい。(この下位リーグを次にどうつなげていきたいか)次の試合で慎吾さんが最後の試合を迎える。絶対に2部に残留して引退させてあげたいということは全員が思っていることだと思うので。明学戦では慎吾さんとマネージャーの(高杢)桃月さんへの感謝の気持ちを見せられればいいと思う」

◆矢口 隼樹
「(試合を終えて)下位リーグになってしまったが、2部残留という新しい目標ができた。その初戦で、前回一橋と対戦したときよりもっといいスコアでいこうと臨んだ。一応今日の試合の目標は達成できたと思う。(WGになったが)得点力がなさすぎるとして話し合った結果、何か変化をつけないと勝てないんじゃないかとなった。大幅に変えて、今回はWGで攻撃に専念しようと思った。1ピリは出ずっぱりだったが、さすがに体力が持たず、2セット目と代わることにした。(WGのやりやすさは)僕は中学から高校入ってすぐまではWGだったので、なんとなくはできるが、センターの動きがまだ取れていないと思う。3ピリはもう少しWGっぽい動きを意識したが、まだWGになり切れていないのは要所要所で感じたので、次の明学戦までには修正したい。(具体的には)Dゾーンの動き。ゴール前でCFをマークして、コーナーの奥の方まで行ったりすることが多かったが、今日も疲れてくるとパックの方にどんどん寄ってしまったり、攻めだしのときにもっと低い位置でもらわないといけないのに、高くなってしまったりした。(左右WGの小笠原、矢口で攻め上がっていたが)バックチェクの体力を削って攻めに専念しようとしたので、(小笠原)偉大側から攻め出しするときに僕は前に走ることが多かった。向こう側からパックが出たときに2対1になることが多かったかなと思う。飛び出せたところはよかった。(得点も取ったが)1ピリは出ずっぱりだったので体力的にきつくて、僕がわりかしアタッキングゾーンで時間を作ったこともあって攻められている時間は少なかったが、ゴールまで行けないことが多かった。交代した方が得点力はあるが、僕が出ていないと攻められる。どっちを取った方がいいのか悩んでいる。(相手GKの脇の隙間をこじ開けるようなゴールが2つあったが)得点するにはシュート本数がないとだめ。僕はゴールの近くでパスを選択してしまうことが多いが、今日は自分で打つことを意識した。その結果かなと思う。(次戦に向けて)勝てば入替戦はないので、勝たないといけない」

次戦、対明学大戦は11月23日(金)20:00からダイドードリンコアイスアリーナで行われる予定。

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