• 完封勝利した辻本=神宮球場で(寒川朋子撮影)

  • 先制打を放ち一塁塁上でガッツポーズの平野

  • 2点適時三塁打を放った長

  • 学生注目を行う花田(中川達夫撮影)

  • 試合後握手を交わす長(22番)と国学大・西丸主将(右)

これが今季の駒大だ!相手のミスを逃さず、優勝決定戦進出決定!

[硬式野球部]東都大学野球秋季1部リーグ対国学大第3回戦(2018年10月23日 20時40分)

東都大学野球秋季1部リーグ対国学大第3回戦が明治神宮球場で10月23日に行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

駒 大 000 000 400 =4
国学大 000 000 000 =0

      打安点
(8)若 林400
(7)緒 方400
(4)菅 野400
(3)岡田耕430
(5)平 野411
(9)酒井良300
 9 諸 積000
(2) 長 322
(D)巴 山211
(6)砂 川300
     計3174

     回 打安点 
〇辻 本 9 3360

 敗れれば優勝の可能性がなくなる一戦。既に優勝の可能性が消滅したとはいえ、国学大も最終カードで意地を見せ、試合はし烈な投手戦となった。前半戦はなかなか出塁できず、我慢の展開となったが7回、2死から岡田耕太(市4)が左前打を放つと、盗塁と相手捕手の悪送球で三塁に進む。続く平野英丸(地3)の遊撃への打球は中山遥斗のグラブを弾く適時打となり、ついに1点を先制する。相手の守備のほころびを見逃さず、ここから打線はさらに畳みかける。2死一、二塁から長壱成(政4)が右中間への2点適時三塁打を放つと、巴山颯太郎(法4)も左中間へ適時二塁打で続き、この回4得点。打率、防御率ともにリーグ下位に沈みながら、1つの好機を逃さず勝利を重ねてきた今季を象徴するような展開で一気にリードを奪った。
 投げては先発の辻本宙夢(政4)が前半は毎回のように出塁を許しながらも、得点は許さず。要所で三振を奪い、7回に打線が得点を挙げてからはからはそれに応えるべくギアを上げ、自身3度目の完封勝利で勝ち点をあげた。第1試合で自力優勝の残っていた東洋大が敗れ勝ち点を落としたため、立正大と並ぶ首位に再浮上し、リーグ戦は終了。25日に明治神宮大会を懸けて立正大との優勝決定戦に臨む。

◆大倉 孝一監督
「(途中まで均衡した試合だったが)ずっと一試合一試合粘っていくということをやっちゃったら、プレーオフまで来たってことだよね。(他大学次第というところもあったがやることは変わらずか)変わらない変わらない。他のチームのことは自分たちでコントロール出来ないので、勝つも負けるも一球一球駒澤の野球をやっていくということをずっと続けてきた。それだけやね。(先週3連投した辻本投手が今日も投げ抜いたが)4年生としてチームのエースとしてずっと向かっていってるよね。(辻本投手始め岡田耕選手、長選手、巴山選手など4年生の活躍が目立った試合だったが)当然4年生はそういう責任を持ってやるし、周りも4年生を盛り上げるんだということでやっているので。(辻本投手は9三振で完投、どう見たか)ボール自体も良かったし、コントロールも良かったし、安心して(見ていた)。ただ点の兼ね合いがあるので、あそこで(7回)4点入ったのが大きかったね。(白銀投手、多崎投手、上野選手など投球練習をしていたが点が入ったからそのまま続投させた)そうそう、点とバテ気味かどうかと、相手のバッターの反応を見ながら。(8回無死一、二塁の場面、辻本投手と長捕手に声をかけていたが何を)あのランナー2人はもう関係ないから、返しても構わないので、一人ずつアウトを取っていくように攻めていこう、という話をした。もう一つは、(2人に)任せてある、と。お前らに任せてあると。(その話の後野手の選手に向かって指で1のサインを出していたが何か)一つずつよって。(辻本投手と長捕手に任せてあると声をかけたと仰っていたが、二人の頼もしさあってのことか)一生懸命やっているし気持ち的なところは頼もしい。ただプレーのミスは出るからね、そこは全部は信頼していないよ(笑)。(7回の得点に繋がる岡田耕選手の盗塁はサインか)サイン。ランエンドヒットね。(7回の打線の繋がりを見て)何て言うのかな、こうっていうときの集中力を出したところだよね。この間と一緒で『クソ根性』出したよ(笑)。(日野部長が『優勝する雰囲気がある』と仰っていたが)関係ない。チームが違うんだもん。それは先生が思っていれば良いことだから(笑)。このチームらしく戦っていけば。(次は立正大との一発勝負。いつもと同じではあるが、気持ちの面など変わってくるところは)当然優勝(という目標)を掲げているわけだから。リーグ優勝するんだということでスタートしているので、当然獲りに行くし勝ちに行くし。ただしだからって気負うとか、怖がるとかというのは絶対やっちゃいけない、ということを(伝える)ミーティングを今日しようと思っている。(気を引き締めてということか)気を引き締めてというか、ちゃんとどういう準備、気構えをして入れば良いかということをもう一回全員整理して。(次戦への意気込みを)やったるで。勝っても負けても駒澤の野球をやるというつもりで」

◆日野 健太部長
「このチームで優勝を知っているのは私だけ。(優勝する)雰囲気、匂いがある。いけますよ」

◆酒井 良樹主将
「(残すは優勝決定戦のみとなったがチームの雰囲気は)いい感じ(笑)。前向きに明るく、いい感じ。(負ければ優勝が無くなる試合だったが試合への入りは)第1試合で亜細亜が勝って、自分達とは関係ない周りとの兼ね合いや巡り合わせも含めて運が良いというか、良い流れがうちにきているので、ここまでやってきたことをやるだけだと。その運、チャンスを感じられることをありがたく思ってやろうという話をした。(清水投手相手に5回まで2安打と苦しめられたが)インコースに投げ切られていたので、苦しめられた。(6回から左腕の山岡投手にスイッチ。7回に4安打4得点と攻め立てたが右腕から左腕に変わって指示や意識に変化はあったか)いや、そういうのは特に無い。チームとしても無い。とにかく出塁してチャンスを作って、そういう感じで攻めていた。(辻本投手が前カードで3連投。疲労は感じられたか)張りとかも無いわけではないと思うが、その中でも頑張って完封してくれた。野手で援護することができて良かった。(8回には2塁牽制で走者を刺した。これまでの試合でも牽制やピックオフプレーで走者を刺す場面が多く見られたが)詳しくは言えない(笑)。ここぞという場面で決められるような練習を普段からしている。(個人のプレーで調整したい点は)自分のプレーは悪い。とにかく姿で、チームを勢いづけられるように引っ張っていきたい。(優勝決定戦への意気込みは)死ぬ気で、全員で戦っていきたい」

◆辻本 宙夢
「(今日は)勝ったらプレーオフだとか、特に意識してはいなかった。(今日に向けては)練習は軽めにしていた。(普段の練習では)打たれるのを怖がらずに投げている。四球よりも本塁打を打たれる方がまだいいと思っている。春を振り返ってみて、四球から得点されるケースが目立っていたので、相手にとにかく向かっていくという意識で投げている。(立正大との優勝決定戦は先発として)自分で取りに行くという訳ではなく、チーム全員一丸になって、優勝を取りに行きたい」

◆岡田 耕太
「(試合を振り返って)どうしても勝たないといけない試合だった。ランナーもあまり出ないずっと均衡した試合で、3人で終わるという形が続いていたので、どうにかチャンスを作ろうとしたのが後半に繋がったと思う。(早いカウントから打っているイメージがあるが)先頭打者で入ることが多かったが、先頭打者の初球は甘く入ってくることが多いのでそこを狙おうと意識して打席に入っていた。(打撃で変えたことは)スイング自体は悪くないと思っていたので、積極的にいくという意識だけは変えた。(7回の盗塁は)サインだった。監督からは『初球から行けたら行け』と言われていて、あまりスタートを切れずにいたがあそこ(5球目)でスタートを切れた。(秋季リーグではなかなか数字が残せていなかったが)結果的に打点があんまりついてないし、あと1本出ればというところで自分の仕事ができず負けている試合も多いと感じている。終わった試合は終わった試合なので、プレーオフの立正戦に向けて、チャンスは少ないと思うがその少ないチャンスをどれだけ自分がものにできるかが大事。頑張っていきたい。(立正戦ではどのような活躍をしたいか)自分は打撃面で期待されてると思うので、打点であったりチャンスメイクだったりそういうところをしっかりしていきたい。(次の試合に向けて)春のリーグで2連勝して勝ち点をあげて、仏教四大大会でも勝ったが、秋のリーグ戦では結構大差で2連勝されてしまった。ここでもう1度できるのはいいことだと思うので、次は絶対勝ちたい」

◆長 壱成
「(今日の試合を振り返って)相手も清水が先発ということでなかなか点入らない中で辻本がよく頑張ってくれたと思う。守備でリズムができて、投手が代わった時に集中して4点入れられたのは良かったと思う。(今季なかなか打てなかったが)ベンチのみんなが応援してくれた。監督もいけると言ってくれたので、ベンチが打たせてくれたと思う。(辻本選手への声かけが2回ほど見られたが内容は)確か走者二塁の時だったと思うが、一塁が空いているから、四球でも何でもいいよと。甘くならないようにだけ伝えた。(今日の辻本の球の印象は)前半は力んでいた。今日はちょっと調子が悪いと感じていた中で、悪いなりに組み立てていたと思うが、点が入ってからどんどん調子上げてきていて、8回9回はいつも通りの辻本って感じだった。(前半調子が悪いと感じていた中でどんなリードを心がけたか)中途半端に内角まっすぐを要求して長打を打たれるのがいちばん良くない。最低でも進塁を押さえようと思っていた。(日が空いたとはいえ4試合連続で投げている辻本選手に今どんな声をかけたいか)『お前しかいないぞ。お前が押さえてくれ』と。(自身が先頭打者で始まる場面が多かったが、その際に意識していることは)今日は2回あった。前の回に守りで失点したり、流れが悪いときは絶対初球は振らない。3人で押さえられた後といった良い流れの時は初球に行くといったことを意識している。流れをくんでいる。(以前打撃の調子を守備まで引きずってしまうことがあったと話していたが今日は)打撃は守備の次だと思っている。他のみんなが打ってくれると信じているから、基本は守備に重点を置いている。(試合後の整列の際、国学大主将の西丸選手と声を交わしていたが)高校時代から交流があった。3年、4年になった頃からプライベートで遊ぶ仲なので、試合前からちょこちょこ連絡をとっていた。『今日は最後にいいところで野球をやれて良かった、ありがとう』と握手をした。お互いに。(いつも試合後グラウンドに向かって礼をするのは駒大だとおそらく長選手だけだが、昔からの習慣か)去年東野(龍二、18年卒)さんが選手同士、スタンドへの礼の後にグラウンドに向かって礼をしているのを見て、真似したという訳でもないが、『今日はありがとうございました、明日もいい運を持ってこれるように』というか、そういう意味を込めて、グラウンドに礼をしている。(大学に入り東野さんを見てからそうしているのか)そうなりますね。東野さんからから何かいいものをもらおうと思って。尊敬している人なので。試合でもおそらく東野さんは運を持ってこようとしている人で、それを真似して、やっている。(具体的に尊敬している部分は)言い訳をしないところだったり、弱音を吐かないところだったり、自分が『あの人について行こう』と思えたのはほぼこの人くらい。練習中だったり試合中だったり場面は様々だが、自分のリードを信じて投げてくれたのに、打たれた後『すみません』と言うと『俺の球が悪かった』と返してくれる、そんな尊敬できる人。(次は中1日空いて優勝決定戦だが)やることは変わらない。今日と同じように粘り強く」

◆巴山 颯太郎
「(勝たなければならない試合だったが)もうやるべきことはチームではっきりしているので、あとはやって来たことを出すだけだった。チームもこれといって、この試合だから大事、というわけではなく、いつもやって来ていることをしっかりした結果がこうなった。チームとして良い形で入れたのが今日の勝因かと思う。(自身も得点に絡む打撃だったが)僕が打ったらどうとかじゃない。チームの勝ちが全てなので、みんなが繋いでくれてチャンスでたまたま僕に回って来た。たまたま僕が打っただけの話。自分の与えられた役割をしっかり果たそうと思って打席に入っただけ。みんなのおかげです。(次は優勝決定戦だが)もう今までやって来た通りのことをやり切るだけなので、何か特別なことが、あと2日で出来るわけではないので、チームでやって来たことを全員でやって、またしっかり準備して、出し切れる準備をして試合に臨みます。(次戦への意気込みを)絶対勝って優勝するので、そしてまた次の大会に繋がるように頑張るので、僕もその力になれるように」

◆内山 頼人(商4)
「(次に向けて)勝つしかないっしょ」

◆花田 隆記(現4)
「(6回開始前に学生注目を担当したが)1回やってみたかったので、めちゃくちゃ楽しかった。(もともと打ち合わせなどは)団長の方から連絡が来て、『やってみる?』と言われて。やってみたら楽しかった。(学注ではどんなことを言ったか)みんなから笑いを取りたいなと思って、まず『むちゃくちゃ緊張している』というようなことを言った。『試合に出てるときよりも緊張する』とも。でも、試合に出たことないじゃないですか(笑)。だから『俺は試合に出たことない!』と(続けた)。そういうクスッと笑ってもらえるような感じで言った。最後は気持ち良くなって、とても良い経験だった。(選手もブルーペガサスの方々もとても笑顔だったが)本当ですか、本当良かったですそれは。(またもしかしたら機会がある……かも?)また機会があったらやりたい。(次の立正大戦に向けて)明後日絶対勝って、日本一の景色をまたみんなで見たいので、応援頑張ります」

◆国学大・鳥山 泰孝監督
「もちろん勝てば明日もあったが、4年生のラストゲームだったので、納得のいく気持ちで終わってくれていればいいなと思う。苦しいシーズンだったが、そのシーズンを象徴するような苦しいゲームだった。もう1回鍛え直して、来年の春を迎えたい。(駒大の印象は)辻本君が非常によかった。配球や狙い方など対策はいろいろしたが全て上回られた。辻本君に完全にやられたという感じ。(ミスが失点につながったが)レギュラーの小川(龍成)がけがしたことが最後まで響いた。中山がそれを上回る活躍をしてくれればよかったが……。一冬で中山も成長してくれるでしょう。(前の試合同様に駒大にミスをつかれたが)だから優勝決定戦に行きついていると思う。この数年は我々がずっとそうやってきたが、頑張っているのは僕たちだけじゃない。立正さん、駒澤さんも頑張った結果だと思うので、僕たちも負けずにまたやり返さないといけない。(対東洋大3回戦で優勝の可能性がなくなった後、1塁側ベンチで全員を集めて話をしていたが)大事なゲームでああいう情けない試合をした。次に向けてちゃんと覚悟決めてやるぞと話した」

◆国学大・西丸 泰史主将
「(試合を終えて今の気持ちは)1部残留を決められたので、正直ほっとしている。(先発の清水投手は5回までの予定か)最初からそう決まっていた。自分も最初は2打席と言われていたが、監督さんが最後まで使ってくれたので、なんとか1年生、2年生、3年生に頑張っている姿を見せたかった。(駒大対策は)向こうも勝たないと優勝はないので、絶対勝ちにくる。そういうチームだからこそ気持ちで上回ると掲げていた。(駒大の印象は)一丸となって向かってくる。応援団もあれだけの人数がいるので、それが力になっていると感じた。(ミスから失点したが)自分たちは守り勝つ野球で、守備からリズムを作ると言っているのに、ほとんどの試合でエラーが出ている。それは改善しないといけない。(試合後、駒大の長選手と握手をしていたが) 『優勝してくれ』と言った。長は高校の時に何度も対戦したので、けっこう仲がよくて、ご飯も行ったりする。勢いに乗っているチームだし、ここまできたらなんとか勝ってほしい気持ちがある。(対東洋大3回戦後ベンチで全員が集合していたが)勝たないといけない試合を落としてきて、これがうちのチーム現状。残留が決定したので、4年生はとりあえずご苦労さんという話があった。勝ちきれるチームにならないと、これからも野球をしていくメンバーがこういう土壇場のゲームでどれだけ力を発揮していけるのかという話もあった。(4年間を振り返って)正直苦しかった。1年生のときはけがをして全然野球ができなかったので。タイトルを獲るのが1つの目標だったので、3年生のときにベストナインを獲らせいただいて、目標を達成できたのはよかった。(進路は)東京ガス」

*Twitterでも試合の速報をしています。併せてご利用ください。(@koma_baseball)

次戦、1部リーグ優勝決定戦対立正大は10月25日(木)12:00~明治神宮球場で行われる予定。

■明治神宮球場へのアクセス
JR中央線 千駄ヶ谷駅 徒歩15分
JR中央線 信濃町駅 徒歩15分
銀座線 外苑前駅 徒歩5分
大江戸線 国立競技場駅 A2出口より徒歩10分

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