• フォア・ザ・チームの打撃で優勝を誓う新井

新井良太「すべては勝つために」

[硬式野球部]ラストシーズンに賭ける男たち⑦(2005年09月14日 01時43分)

 「目標がある」「根拠がある」。新井は何度もそう繰り返した。この秋がどれだけ重要なのか、痛いほどわかっている。太田監督の勇退と500勝がかかったラストシーズン。自分たちも優勝を知らない世代と言われている。「もちろん、プレッシャーはある。でも、不安はない」と主将は言い切る。その表情は自信に満ちあふれていた。
 1年の春から4番を任され、新チームでも当然のように主将を任された新井。しかし、二部降格、2年春の故障、昨秋の大スランプ…。いくつもの地獄を味わった。そして今春も、最大の目標である『優勝』を成し遂げることはできなかった。
絶対にこのままでは終われない。「全部で今までと違う野球を見せてやろう」と、新井は強い想いを仲間に伝えた。どんな練習でも試合を想定し、1球の大切さを噛みしめた。結果を出すために、チームの方向性を明確にした。「やることはやった。同じことを神宮でやれば大丈夫。今までやってきたことはすべて、一本の線でつながっている」。新井主将のもと、チームはひとつになった。
4年生が、そして主将であり4番でもある新井がチームを引っぱっていかなければ優勝はない。「ラストだから、監督と一緒に楽しんでバカになってやる」。大きすぎる重圧をすべてはねのけ、最高の形で恩師の花道を飾り、最高の笑顔でラストシーズンを締めくくる。
◆新井良太(あらい・りょうた)
1983年8月16日、広島県生まれ。広陵高-駒大。内野手。右投げ右打ち。187センチ、89キロ。

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