• 初戦は5得点で快勝した=ダイドードリンコアイスアリーナで(田上佳雅撮影)

  • 久保田(左)へラストパスを供給する渡辺(右)。正確なパスで相手守備を崩し、全得点に絡んだ(中川達夫撮影)

  • 久保田(中央)のゴールに喜ぶ(左から)矢口、平入ら(大黒哲志撮影)

  • 5点目を決める渡辺(中央)。DFがこの位置まで駆け上がる光景はこれまであまり見られなかった(中川達夫撮影)

  • 相手選手と競り合う平入。攻守に活躍した

人もパックも動く新スタイル!相手守備を翻弄し、5得点快勝!

[アイススケート部](2018年09月02日 23時28分)

平成30年度関東大学アイスホッケーリーグ戦2部対一橋大戦が9月2日、ダイドードリンコアイスアリーナで行われた。
結果は以下の通り。

駒 大5-1一橋大
   (2-0)
   (1-0)
   (2-1)

【得点者】()内はアシスト、〔〕内はゲームシチュエーション
第1ピリオド
04:33 [駒]渡辺(矢口)〔EQ〕
13:46 [駒]茂内(矢口、渡辺)〔+1〕
第2ピリオド
17:20 [駒]矢口(平入、渡辺)〔+1〕
第3ピリオド
30:57 [駒]久保田(矢口、渡辺)〔EQ〕
31:08 [一]汲田(前田)〔EQ〕
41:49 [駒]渡辺(矢口、平入)〔+1〕

 今季開幕戦は昨年度3部で全勝優勝を果たし昇格してきた一橋大との対戦だった。立ち上がりは互角の展開。だが、4分Dゾーンに下がってパックを持った矢口隼樹(G1)が左サイドを駆け上がる渡辺慎吾(営4)に鋭いパスを送ると、これはわずかに合わなかったものの、ここからAゾーン内で試合を進める。最後は渡辺が左サイドブルーライン付近からシュートを放つと、パックはゴールポストを叩きゴール内へ。主将の鮮やかな一撃で先制に成功する。その後しばらく相手の反撃を受けるもここをしのぐと、第1ピリオド終了間際、相手ゴール前でルーズパックを拾った矢口がシュート。これがゴール右に詰めていた茂内貴宏(心3)のスティックに当たりゴールイン。2点をリードして第1ピリオドを終えた。
 攻撃面で特筆すべきは選手の流動性が生まれたこと。パスをつなぐ中でポジションチェンジなども度々見られ、人もパックも動くホッケーとなった。第2ピリオド立ち上がりにパワープレーを得ると、流れの中で左ウイングの茂内がゴール裏をまわって右へ移動する。これに合わせてセンターフォワードの矢口が左、右ウイングの小笠原偉大(営1)がゴール前に入る形となり、ここで追加点が生まれる。17分右サイドから平入駿(商3)がスラップショットを放つと、これはゴールポストを叩いたものの、ルーズパックを矢口が素早い反応で押しこんだ。その後もゴール前へのパスにゴール裏をまわってきた川崎友鳳(法3)がドンピシャで合わせるなど、動きのあるホッケーで相手を圧倒した。
 第3ピリオドも開始直後右サイドに流れた渡辺がゴール左へシュート性の鋭いパス。久保田祥生(商3)がワンタッチで押しこみ幸先の良いスタートを切った。だが、わずか11秒後、左サイドをドリブルした相手選手のシュートがGK菊池亮介(仏2)の股下をすり抜け失点。2分後には平入、渡辺がかわされ相手選手に抜け出されるなど守備の課題も残る結果に。それでも41分には5点目を加えダメ押し。平入が右サイドを突破すると、マイナスのパスを受けた矢口がゴール前でキープし、最後は左サイドを駆け上がった渡辺が押し込んだ。DF2人が同時に高い位置を取れることはこれまでなかったこと。新スタイルを見せ、初戦を快勝で飾った。

◆渡辺 慎吾主将
「(試合を終えて)悪くないスタートだと思う。勝ちでスタートできるというのはチームとして乗れるので。それはよかったかなと思う。(攻撃面は)相手のポジションがずれていたり、スペースもけっこうあった。これが2部のレベルではないので、あまり参考にはならないかなと思うが、点数を取れたことでマイナスになることは1つもない。(スペースにかなり飛び込めていけた印象だが)(矢口)隼樹が持てるので、相手を引きつけてくれた。最後の自分の得点も隼樹が引っ張って、引っ張ってバックドア空いた感じだったので。(先制点の約30秒前にも下がって受けた矢口選手が駆け上がった渡辺選手に鋭いパスを出していた。長くなって通らなかったものの、これまではなかなか見られなかったプレーだったが)一昨年はパワープレーのときにああいう形があったが、去年はなかった。自分がバックドアに逃げたり、上がってハイスロットで待ってたりということがけっこうあった。(パスも多くつないでいたが手応えは)相手のプレッシャーがそうでもなかったので、まわせた。相手が相手なので、手応えはなんとも言えない。これが昭和、上智相手にできないと厳しくなってくると思う。(全体的に春に比べてスケーティングが上達したように感じるが)めちゃくちゃ走ったので、その成果がすごく出たというのはあると思う。ただ、まだまだ。(守備面は)自分を含めて軽いプレーが多かった。危ないシーンもいくつかあったので、そこが1番の改善点かなと思う。(改善のポイントは)攻め手いるときの(守備)意識とDFのはっきりしたプレー。体を潰しにいくのか、パックを取りにいくのか、それとも下がるのか。そこの選択をはっきりしないといけないかなと思う。(対峙している相手FWとの距離が少し遠いように見える選手もいたが)前に出るべきなのか、下がるべきなのかは経験がものをいうと思う。俺もDFやってまだ2年目なのでなんとも言えないが、中途半端なプレーをするのが1番よくない。チャレンジする気持ちは大事なので、チャレンジはどんどんさせて、そのカバーのポジションをちゃんと取れるようにしたい。(次戦に向けて)次からどんどん厳しくなる。ファイティングスピリットを持ってやっていきたい」

◆平入 駿
「(試合を終えて)まず1勝できたことは大きいと思う。よかったところも、改善できるところもあったと思うので、次の試合に向けていい1勝になったと思う。(改善できるところとは)日頃監督に言われているパスや、点数の取り方、守り方だったり。もっといい方法を探っていってやっていければ、どんどん勝てると思う。今日の試合を見て、ミーティングで話して改善できればと思う。(攻撃面で具体的に改善点は)攻撃だと形は決まっているので、パスが大事。DFから組み立てるので、パスミスをしてしまうと一気にピンチになってしまう。リズムもすごく大事で、みんな試合中によかった場面が何度かあったと思うので、それを試合を通してやっていけたらいいと思う。(今日はかなりパスをつないで流動性のある攻撃ができていた印象があるが)そこまで飛びぬけている人はいないので、みんなでまわせているイメージはある。(両DFがあれだけ攻め上がれるのはこれまでなかったと思うが)FWが頑張ってくれているぶん、DFで展開して、DFがもっとシュートを増やせるといいと思う。今日(渡辺)慎吾さんはちゃんと2点決めていたので、逆サイドの自分ももっとやっていきたい。(今日は後ろからロングパスを出してアシストするのではなく、相手ゴールライン付近まで攻め上がってのアシストだったが)今日はAゾーンでパスをまわして、決めるところは決められた。パスを意識してやってきたので、視野は広くなったし、出したいところで出せるようになったが、もっと精度を上げられる。あとは自分の側からももっとシュート、パスを増やして、自分が起点になれればチームはもっと助かると感じた。(シュートがポストを直撃した場面もあったが)入れ!と思った。DFからの得点は難しいと感じた。(守備面は)いくところはいけたが、ルールが改正されてみんな困惑していた部分があった。ビデオを見て確認したい。自分は慎吾さんとコミュニケーションが取れれば守れると思っている。(今日は3回ほど抜け出される場面があったが)自分のパスミスや、勝負しにいって負けてしまったところ。その後慎吾さんがフォローアップしてくれたり、FWが勝負しにいったから2人は後ろに残るなど試合、練習を通して改善していくところだと思う。(次戦に向けて)一戦一戦大切に、勝ちにいけたら。慎吾さんと桃月さん(高杢桃月マネージャー(法4))を少しでも喜ばせたいので、1つ1つ全力でやっていきたい」

◆茂内 貴宏
「(今季のチームの目標は)チームとしては上位リーグ進出をすること。個人としてはパスをしっかりつないでいくこと。(今日の試合では1ゴール決めたが)あれはたまたまスティックにパックが当たっただけ。(試合が止まる場面が多く見られたが)今季からより厳格にルールが適用されるようになった。自分はそれにうまく適応していきたい。(2週間後の試合に向けて)春大会で優勝した昭和大が相手になる。ここで勝利すると優勝に大きく近づけると思うので、勝ちにいきたい」

◆久保田 祥生
「(今日の感想は)チームとしては点も取れてよかった。自分の内容としては判断や動き出しが遅く、ハンドリングのミスなどもあったので、個人としては悪かった。再来週の昭和戦に向けて、今週の氷上練習でしっかりコンディションを整えて、チームで攻撃できるようにしていきたい。(得点の際のパスは予測していたか)スクリーンに入ることによってキーパーからは見えづらいので、(渡辺)慎吾さんから来たパスを流し込んだ、という感じ。(今日の自身の調子は)合宿などにも行ったので、点を入れてやるという気持ちだった。足は動いたが、判断が遅く、そこがダメだった。(今季の抱負は)1セット目のFWとしてしっかり点を取り、優勝したい。あわよくば(矢口)隼樹を抑えてMVPを取りたいと思っている。再来週からさらに気合いを入れて頑張りたい」

◆矢口 隼樹
「(スコアについて)初戦なので、5-1で勝てたことは良かった。しかし、もっと点は取れたし、失点も防げたと思う。対戦表を見たときに、一番点差が開きそうだと思ったので。(下がって受けている印象だったが)自分はセンターなので、後ろで受けてパックをさばけるように意識した。(パンフレットで駒大の注目選手に挙げられていることについて)知らなかった。ただ、チームメイトからも信頼されていることはわかっているので、応えられるように頑張りたい。(自身の強みは)自分は点を取るというよりも、前線の仲間にパスを出す事が出来るのが、まだ足りないが強みだと思う。良い言い方をすれば、パサーだと思う。(次節に向けて)昭和は強いチーム。試合の最初で大量に点を取られてしまうと、攻撃にも限界があるので、1、2ピリオドで粘って、無失点で試合の終盤で点を取って勝ちたい」

次戦、対昭和大戦は9月17日(月)10:00からダイドードリンコアイスアリーナで行われる予定。

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