• 3位入賞を果たした渡井=所沢市民体育館で(駒澤大学体育会卓球部撮影)

  • ベスト8決定戦では内藤を下した(田上佳雅撮影)

  • 準々決勝にて。得意とするチキータで返球をする様子(雪沙耶乃撮影)

  • 準決勝で相手にしたのはこの大会を制した及川だった

渡井がシングルス関東4強

[卓球部]平成30年度関東学生卓球選手権(2018年06月25日 01時58分)

 関東学生選手権、男女シングルス7回戦(ベスト8決定戦)から決勝までが6月23日(土)に行われた。結果は以下の通り。

〔7回戦(ベスト8決定戦)〕(7ゲームスマッチ)

☆渡井丈人士(経1)4-2(5-11、11-8、11-7、6-11、11-6、11-7)内藤(日大)

〔準々決勝〕

☆渡井4-3(9-11、11-13、10-12、11-7、11-4、11-9、12-10)緒方(早大)

〔準決勝〕

渡井0-4(8-11、8-11、6-11、4-11)及川(専大)☆


<男子シングルス 大会ランキング>
 
 第1位:及川瑞基(専大3年)
 第2位:坪井勇磨(筑波大4年)
 第3位:田添響(専大4年)
 第4位:渡井丈人士☆
 第5位:緒方遼太郎(早大2年)
 第6位:酒井明日翔(明大3年)
 第7位:平野晃生(早大4年)
 第8位:千葉悠平(埼工大4年)
 第9位:内藤雅明(日大2年)
 第10位:梅崎光明(筑波大3年)
 第11位:郡山北斗(専大4年)
 第12位:吉田大輔(中大2年)
 第13位:佐藤陽大(法大1年)
 第14位:硴塚将人(早大3年)
 第15位:藤田将弘(日大4年)
 第16位:吉田拓巳(中大4年)

 関東学生も最終日となったこの日、ベスト8決定戦で日大の内藤に4-2で勝ち迎えた準々決勝。相手は早大の2年生、緒方。序盤から互いにリードを譲らず接戦になるが、1セット目は細かいミスが目立ちセットを落とす。続く2、3セット目はデュースを迎えるも、ミスを誘われ0-3と崖っぷちに立たされる。あとがない4セット目、流れが大きく変わったのはカウント2-2からだった。3セット目まで着実にボールを入れていた相手にミスが目立ち始め7点連続で奪う。そこで一気に流れを引き寄せ、リードを保ち11-7でこのセットを奪い取る。流れが来ているまま迎えた5セット目、完全に自分のペースで相手を11-4で抑え、続く6セット目も接戦の末ものにする。運命の7セット目、流れは渡井寄りではあるものの、中盤のサーブミスが目立ち2-5で離される。しかし渡井もわずかなチャンスを手放さず、8-6まで巻き返す。ところが、ここで相手のタイムアウトが入り、流れは一変する。持ち直した相手に連続奪取を許し、8-10でマッチポイントを迎えられてしまう。この厳しい状況の中、サーブ権を持った渡井選手が出したのは攻めのサーブだった。この攻めの姿勢が功を奏し、怒涛の4連続得点。12-10でこのマッチをものにした。
準決勝はさらなる格上、ITTF世界ランキング74位(2018年6月現在)の及川選手が相手となった。1セット目、隙の無い完璧な相手のプレーに手が出せず、いきなり相手に1-7まで引き離される。持ち味の強烈なバックハンドで8-9まで追いつくものの相手に押され、セットの先制を許す。続く2セット目、細かい技術で圧倒されるが打ち合いでは互角に競り合う。だが、それでも相手のペースは崩せず2セット目も落とす。3セット目、ここぞという時の攻めのサーブで5-6までは競り合うが、そこからはほとんど何もさせてもらえず再びセットを奪われる。リードを許し迎えた4セット目、隙のない相手の返球の中で果敢に攻めるが細かいミスで点を落とす。ここで勝負あり。快進撃を続けた渡井の最終戦績は周囲の予想、そして自らの予想をもを大きく超えた関東ベスト4となった。
 ベンチで試合の行く末を見守っていた長崎監督は今回の結果を「自信にしてほしい」と背中を押した。今度の秋にはより規模の大きい全日学が控える。新たな課題も見つけ、渡井は「台上の技術の質を向上したい」と先を見据えた。



◆長崎隆志監督
「(渡井選手の4強入りについて)正直なところびっくり。よくここまでやれたなと。しかも昨日の5回戦で国学院の石田選手をフルセットで下して、ランク入り決定戦では早大の川上もフルセットで下して、ベスト8決定戦では日大の内藤を4-2で、準々決勝でもフルセットで…と4試合で23セット。大会としてのラッキーボーイだったね。(4強入りできたのは)やはり諦めなかったところだね。そして崩れなかった。渡井のプレースタイルはリスキーなものだから、そこがもろく出てしまう部分もあるけど今回は崩れなかった。(関東新人での逆転負けもあったが)今回は調子の波がある中でその振り幅が小さかったことが勝因。(準々決勝の緒方選手、準決勝の及川選手を見ていて)緒方は淡々とプレーする選手。ワンサイドゲームにならなければ隙はあるかなと思っていた。けど及川選手は全くもって隙がなかった。やることが徹底していた。格上の選手だと色々な攻め方をしないといけないのかと自分の考えがぶれてしまう。そこに勝っていれば言えることはない。ベスト4までいって及川選手と試合できたというのは一つ良かった。(及川選手のような選手に勝てるかどうかは別として)チームにも話したが、トップクラスの選手と真っ向からぶつからなければいけない時もあるということは認識できた。そういう覚悟を持てるかどうか。(今後への影響は)この先のインカレ、秋リーグに間違いなくつながった。勢いがついた。ただ去年ベスト8の上野も今年の渡井もそうだけど、大会ごとで同じようなパフォーマンスが出るほど安定はしていないから、浮足立つことなく日常の練習をやってほしい。上野もいきなりベスト8までいって、渡井も中学、高校と全国大会で1回もランク入りした選手ではなかった。今回は関東大会だけど、ほぼ全国大会に等しいレベルの大会だから、ここでベスト4というのは今までの自分のキャリアでも突出した成績だから、それが変な形で重りにならないでほしい。これから先、皆から関東ベスト4って言われるから期待もかかるし、自分もそういうプレーをしなければいけないのかと思ってしまう部分もあるかと思うが、そういうのは関係なく日常の練習でもコツコツと取り組んでほしい。今回はチャンスをものにできたという意味は大きい。ベスト4に入れたか、ベスト8に残ることができたか、ランクに入ることができたかが選手の自信につながる。強かったけど勝ち上がれなかった、では『実力がないでしょ』ってことになってしまうから。そんな滅多に来ないチャンスを確実にものにできた。もしかしたらこれが4年間で一番良い成績になるかもしれないし、そんなに何度もトライできる成績ではないから。卓球に人生を懸けている選手が、1回もベスト4に入れずに終わってしまうのは実際にあること。我々よりはるかに高いレベルで競技をやってきている選手に勝っているのは自信にしてほしい。『惜しかったね』という話はよくある話。今までのキャリアから考えると、実力の120パーセントくらいは出ている。これくらいのポテンシャルがあることの証明にはなった。来年のこの大会で絶対にベスト4に入れるかは分からない。分からないけどそれにトライできるポテンシャルがあることの証明にはなった。それを自分でちゃんと理解して日常の練習をしてほしい。この3日間の大会は終わったものだから過去のもの。今回ベスト4に入ったから全日学でもかなりのシード権がもらえる。今度は全日学に向けてやるだけ」

◆渡井丈人士
「(今の率直な思いは)未だにベスト4の実感はないが、一戦一戦向かって行く気持ちで上は見ずに目の前の試合を一生懸命やった結果だと思う。今まではあまり自分の力を出し切れず終わってしまう惜しい試合が多かったが、今日は出し切れた。(目標と比べた今回の結果は)もう遥かに(結果が)上だった。1年生なのでまずはランクに入れればいいなと思っていた。(予想していた)格上の選手が上がってこなかったのは大きかった。しかし準々決勝で前回負けた早大の緒方選手に勝てた面では成長できた。(及川選手と試合した手応えは)自分の調子が良かったので手応えはあったが、サーブレシーブで質を上げられて自分の苦手なフォア前を徹底された。細かい技術が高かった。相手が前陣で自分は守る一方になって下げられてしまった。(大きな声援が聞こえたが)ものすごく胸に届いた。体からラケットからボールに繋がった。この応援が駒沢の色だからチーム力をインカレで活かせればと思う。特に応援団長の喜納(漢裕)(法2)先輩が声を出してくださっていた。(メダルを手にして)メダルを貰えること自体に感謝している。高校時代からなかなか個人では結果が出せていなかったので、今回の結果は非常に嬉しい。新しい課題は見つかったが、やはり嬉しい。(今後の課題は)やはりサーブ、レシーブの質と細かい台上の技術の質の向上で、練習からチームメイト同士で互いに細かな面からあげていきたい。また、自分は格上の選手とやると後ろに下がってしまうので前陣でできるように練習から意識していきたい」

【訂正】創部初となる4強入りとしていましたが、創部以来2度目の4強入りでした。確認が不十分でした。関係者の皆さまには深くお詫びいたします。

★7月12日(木)から15日(日)にかけて墨田区総合体育館にて全日本大学総合選手権・団体の部(インカレ)が開催されます。駒大は12日の予選リーグ1戦目では三重大と、13日の予選リーグ2戦目では同志社大と対戦します。
(墨田区総合体育館 JR総武線・東京メトロ半蔵門線 錦糸町駅下車 徒歩5分)

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