プロの鋭い”嗅覚”の前に屈する。大塲が意地のPK弾も、天皇杯初戦敗退
[サッカー部]第98回 天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会 1回戦・ザスパクサツ群馬戦(2018年05月28日 11時27分)
第98回 天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会 1回戦・ザスパクサツ群馬戦が5月27日、群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場にて行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。
【スコア】
駒大1−2群馬
27分:[群]岡田 翔平(大久保 哲哉)
84分:[群]岡庭 裕貴
90分:[駒]大塲 淳矢(PK)
【メンバー】
GK
21 松村 優太郎[3年=長崎総科大附高]
DF
2 須藤 皓生[4年=駒大高]
3 星 キョーワァン[3年=矢板中央高]
4 伊勢 渉[4年=神戸国際大附高]
28 真下 瑞都[2年=矢板中央高]
MF
6 大塲 淳矢[4年=藤枝東高]
16 薬真寺 孝弥[2年=長崎総科大附高](85分= 13 鈴木 隆作[4年=駒大高])
30 荒木 駿太[1年=長崎総科大附高](→76分 24 宮崎 鴻[1年=前橋育英高])
10 中原 輝[4年=ルーテル学院高]
14 坂本 和雅[4年=聖和学園高](→66分 7 安藤 翼[4年=長崎総科大附高])
FW
11 室町 仁紀[4年=東京Vユース]
【サブ】
GK 1 角井 栄太郎[4年=三浦学苑高]
DF 19 猪俣 主真[1年=三浦学苑高]
ついにやって来た全国の大舞台。相手の群馬には川岸祐輔、大久保哲哉の両OBがスタメン出場。対する駒大は負傷から星が復帰。トップ下に今季初めて中原を据えるシステムで挑んだ。
試合は群馬が最前線の大久保をターゲットに攻撃をビルドアップしてきたが、ここはマークについた伊勢が負けじと真っ向勝負を挑んで対抗する。攻撃陣も両ワイドの荒木、坂本からチャンスを作って序盤は遜色ない戦いを見せる。
しかし、24分にロングスローを大久保にゴール前へそらされる。素早く飛び出した松村がボールを触る前に突っ込んで来た岡田翔平にこれを頭で押し込まれて先制点を与えてしまう。
その後は坂本のスピードや室町のポストプレイから攻撃の形こそ作るが、群馬の統率された守備を切り崩せず試合を折り返す。
後半に入っても果敢に攻め続ける駒大。66分には坂本に代えて安藤翼を投入。2列目の中原、安藤が自由に動き回って好機をうかがう。さらに、荒木に代えて宮崎を送り込み、室町との2トップでパワープレーを狙う。すると、安藤が得意のドリブルで相手を抜いてグラウンダーのクロスを投入。宮崎がうまくコースを開けると、ゴール前で室町が合わせる。しかし、この決定機は枠のわずか右に外れてしまう。
駒大ペースで進んでいたが、ここで群馬の逆襲に遭う。左CKをニアサイドで薬真寺がクリアするが、このこぼれ球に反応した相手がダイレクトでシュートを打ってくる。松村は一歩も動けず、ボールは枠の右に突き刺さって痛恨の追加点を与えてしまう。
終盤に伊勢がPKを獲得すると、これを大塲が力強く蹴り込んで1点差とする。しかし、反撃もここまで。プロの一瞬の得点嗅覚を前に敗れた駒大は1回戦敗退となった。
◆秋田 浩一監督
「残念ですし、暑かったので学生には有利になるかなと思った。ちょっとやっぱり走れなかったし戦えなかった。ごまかされちゃったなという感じ。(プロを相手に戦った選手たちにどのような評価をしているか)もうちょっとやれるかなというところもあったので少し残念。学生が勝てるのは運動量だと思うので、ここで自分たちのいいところ、持っているものを出して欲しかった。(天皇杯予選から本戦まで進んでチームとして得られたものは)きちっとしたポジショニングやパスとか全ての正確さや速さが学生もいい加減ではダメだなあと。トレーニングからしっかりやっていかなくてはいけない。それを感じただけでも良かったと思う。次のステップへ持っていけると思う」
◆大塲 淳矢(法4)
「(今日の試合を振り返って)カップ戦は結果が全てなので負けたという結果が全てだと思う。(相手の印象は)そこまで劣るものはなかったが、一瞬の隙であったり、あの(2点目)様なスーパーゴールが入ってくるのが、プロなのかなと思った。(Jのチームと対戦してみて)プロだが、正直そこまで負けているものはなかった。言い訳になってしまうが、人間性などの部分では絶対に負けられないなと思い、そこで勝負していた。結果的にそのチームに負けてしまったことは悔しい。(通用した部分)自分たちのハイボール。縦への早いサッカーというのはプロ相手にも通用していたと思うし、相手も前に大きい選手を置いてきて、後ろに比較的(体の)強い選手を置いて自分たちに少し対抗してきたのかなと思う。それでも自分たちの攻撃は出来ていたし、シュートまで行くシーンはこっちの方が多かったと思う。そこでは負けてないのかなと思う部分はある。(警戒していた選手などは)いない。(守備陣の連携)一つ目の部分では負けてしまっても、粘って2つ目3つ目でなんとか、1人で取れなくても、2人で取れと言っていたので、その部分では攻撃の流れの部分ではあまりやられなかったし、後ろは頑張ってくれていたと思う。(PKについて)誰が蹴るかは明確には決めていないが、前回(中原)輝がリーグ戦で外して、次は蹴らないと言っていたので、もう時間がない状況だったし自分が蹴ろうと思った。(FKで意識したこと)攻めの位置でのFKでは、ディフェンスラインも上げているので問題はない。流れの中でも室町が必死にせってくれているので、もし負けたとしても、自分ともう一枚のボランチで拾う。拾っていければ、いい攻撃ができると思う。そこまで問題はないと思う。(次すぐにリーグ戦があるが)流経は今日勝ったみたいで、ここで負けたらいつものようにズルズルいってしまうと思うのでここで何とか連敗を食い止めて、なんとかいい流れに引き戻せるようにしたい。自分たちが頑張れば負ける相手ではないと思うのでそこを意識してやりたいと思う」
◆星 キョーワァン(法3)
「(今日の試合を振り返って)自分たちにチャンスがある中で決められず、相手に少ないチャンスで点を決められてしまったというのが、凄く勿体ない試合だったと思う。(今日はどういったことを意識したか)相手はプロで自分たちよりも格上のカテゴリーでサッカーをしている。自分たちとしては失うものは無かったので、思いっきり出し切ろうと考えていた。(天皇杯本戦だが、意識したことは)トーナメントということで、失点はしたくなかった。前半無失点、後半で一点取って勝ちたかったが、そのゲームプランに持って行くことが出来なかったのは自分としても残念。(OBも所属するチームとの試合だったが)駒大のOBの方もいたので、現役の駒大生としては負けたくないという思いがあった。しかし、結果負けてしまったのでとても残念。(伊勢選手がマークに着く場面が多かったが、ディフェンスラインの構成はどういったことを意識したか)伊勢(渉)君がファーストボールに行って、自分はそのカバーというふうに、チームとしては決めてやっていた。しかし、もう少し自分がカバーやポジショニングが出来ていれば、前半も相手に先に触られることなく対応できたと思う。(足の状態は)軽く肉離れをしてしまっている。スプリントをした時にまた少し離れてしまった。(足に関して今後の試合は)やれるような方向性で持って行っている。後は監督次第。監督と相談しながらやっていく。(次節に向けて)切り替えてリーグ戦を取りに行く。中二日で間は短いが、しっかりリーグ戦を取れるように準備をして、自分たちの持ち味である縦に速いサッカー、ボールも人も動くサッカーを展開したい。前節のリーグ戦も負けてしまっている。連敗は避けたいので何が何でも勝ち点3を取りに行く」
次戦は関東大学サッカーリーグ第8節・流経大戦。5月30日にRKUフットボールフィールドにて18:00から行われる。
◆RKUフットボールフィールド
〒301-0803 茨城県龍ケ崎市塗戸町1番
・関東鉄道龍ヶ崎線「竜ヶ崎駅」下車後、龍ヶ崎市コミュニティバスBルート『湯ったり館線』「流経大フットボール場」下車徒歩5分
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