• 辻本は7回無失点の力投だった=神宮球場で(寒川朋子撮影)

  • 決勝本塁打を放った酒井良

  • 試合後マウンドに集まり喜びを分かち合った(中川達夫撮影)

  • 米満主将は笑顔で宙を舞った(寒川朋子撮影)

  • だがその直後、米満は大倉監督に声をかけられ泣き崩れた

米満・東野大号泣!連勝で1部昇格決定!!

[硬式野球部]東都大学野球秋季1部2部入替戦対日大2回戦(2017年11月07日 10時31分)

東都大学野球秋季1部2部入替戦対日大2回戦が明治神宮球場で11月6日に行われた。結果とメンバー(駒大のみ)は以下の通り。

駒 大 000 002 000 =2
日 大 000 000 000 =0


      打安点
(7)緒 方410
(8)諸 積410
(D)米 満420
(9)酒井良412
(5)平 野420
(3)恒 川420
 R3岡田耕000
(2) 長 310
(6)青 木300
(4)砂 川300
     計33102

     回 打安点
○辻 本 7 2650
 白 銀 2 810

 打線は3回までに5安打を放つが、2度の盗塁失敗などもあり先制点は奪えない。それでも先発の辻本宙夢(政3)が3回2死一、二塁を見逃し三振で抑えるなど粘りの投球。お互い無得点のまま試合は後半に入った。試合が動いたのは6回。2死から米満一聖(市4)が右前打を放つと、これを右翼手が後逸。右ひざの骨折を押して強行出場していた米満は一気に三塁まで激走する。すると直後の初球を酒井良樹(法3)が捉え、右越えの2点本塁打で先制点を奪った。辻本が7回までを無失点に抑えると、8回からは白銀滉太(法3)が登板。2回を抑え、2連勝、そして5季ぶりとなる1部昇格を決めた。
 この試合をもって4年生は引退。試合後も淡々としていたエース東野龍二(商4)だが、整列が終わると大号泣。米満も胴上げ後ベンチ裏で大倉孝一監督から声をかけられ、泣き崩れた。さらに恒川大輝(法4)、青木健太(経4)らの目にも涙が浮かんでいた。
 
◆大倉孝一監督
「(今の気持ちは)ホッとしている気持ちが強い。疲れた。(試合後胴上げされたが)胴上げって恥ずかしいんだよね(笑)。(昇格だが)やっとスタートラインに立てた。ここから成長しなければ、2部を見たから故にまた2部に落ちる危険性は痛切に感じる。次へ次へ進んでいくしかない。(2季目での昇格だが)気持ちの中では今ある戦力で今年の春も上げたかったし、もし今回だめだったら来年春またというつもりでいた。何年でチームができてとか、最初いろいろな人に聞かれたが、そんな計画を立てられるような仕事じゃないので。毎回勝負の中で今回粘り通せた。(チームの完成度は10段階では)5。もっともっと確率よく勝てる、楽にゲームを進められるところを目指すべきだと思う。そういう意味での5。勝ったのだから選手は本当よく頑張ったのだけど、もっと楽に勝てる、もっと勝ち続けられる。まだまだやらないといけない。 (試合前は)昨日のミーティングで全員に『今日決めるぞ』というフレーズはいらないと言った。今日もうちの野球をやるぞと全員で再確認して、神宮に乗り込もうと。(今日の選手たちは)本当に頼もしかった。今年の最初の姿とは全く違う。(ホームランで先制したが)あれは拾い物みたいな点数だけど、ああいうところがきっとくると話していた。(先制した直後辻本選手と長選手を呼んでいたが)2点を守りにいくな、攻めていけと話した。(監督から見て、キャプテンの米満選手は)僕が言ったことを選手に伝えようとしてくれたので、時間がかからなかった。とても大きい存在。(監督から見て4年生は)みんなの目に触れる米満、東野、青木、恒川だけでなくて、ここに来れない4年生が練習のときから本当に頑張っている。それも含めて4年生のファイナルシーズンだから3年生以下は全力を尽くせと言った。(来季に向けて)1部を目指してやってきた。いろいろなことを洗い出してもう1回1から準備したい」

◆米満一聖主将
「(今の気持ちは)すごく疲れた。ほっとして嬉しい気持ちでいっぱい。キャプテンとして大倉監督の下でやらせてもらっていろいろなことを学んだ。それが今日入替戦に全てぶつけて1部昇格につながったのですごく嬉しい気持ちでいっぱい。(試合前監督からは)いつもと変わらずに、いつも通りやっていこうと声をかけてもらった。(投手陣は)リーグ戦ときから、東野を中心に頑張って投げてくれていたので、野手陣は何とか一点ずつ一点ずつという思いで、何とか今日打つことができた。(膝を骨折していた中での出場だったが)試合に出ている以上走れないとかはないので。チーム全体が僕を奮いたたせてくれた。(酒井良選手の先制ホームランのときは)よく打ってくれたと思う。素直に嬉しかったし、常に(酒井)良樹とはそういう話をしていたので、やっぱりこいつやるなと思った。(試合後ベンチ裏で泣き崩れていたが)僕はすごく涙もろいので、監督の『お疲れ様』の一言で。(今季は)全員で粘って勝つことができて、よかったなと思う。(後輩たちへ)頼りになるやつばかりなので、1部に行っても結果を残してくれると信じている」

◆酒井良樹
「(今の気持ちは)チームとしてこだわってきたことがこの2日間で発揮できた。米満キャプテンを中心に4年生が、何事も先頭きって教えてくれて、その結果こうやって1部に昇格できたと思う。僕たち三年生以下は本当に4年生の姿というのを見てきたので、4年生が残そうとしたものを引き継いで、来年からは1部でまた日本一を目指してやって行きたい。(試合中考えていたことは)監督にも攻め続けろと言われていてとにかく攻め続けることだけ考えていた。(勝敗を決めたホームランを打ったが)監督に呼ばれて狙った球を思いきっていけと言われていたから覚悟をもっていった。三塁ランナーも米満さんで痛い脚を引きずりながら走っていたから絶対返してやろうと考えていた。狙い球はスライダー。(本塁打を放った後、拳を突き上げでいたが気持ちは)やってやったぞ、と。気持ちよかった。(試合後監督から何か言われたか)帰ってから話そうとだけ。(チームには何を言いたいか)今日一日は勝利に浸ろうと言いたい(笑)。(今年を振り返ってみて)春が終わって秋やってきた駒澤流がチーム全体に浸透されていた。農大戦を落としても駒澤流を発揮しようと努めていたから一部でも駒澤流の野球をしていく。(駒澤の野球とは)礼・明・慮をテーマに挙げている。野球であったらバント、送球、エンドラン何であっても球際をこだわる。それができたからこういう結果になった」

◆辻本宙夢
「本当にホッとしているのが強い。本当に良かったなと思う。4年生が今までやってきてくれたことを僕たちがしっかり引き継いで、良いところは伸ばしてこれからもやって行きたい。(気迫が感じられるピッチングだったが、今日で決めるという気持ちは)周りの4年生からは今日負けても明日があるからと、緊張を解いてくれるようなことを言ってもらったが、僕は絶対今日決める、と気持ちが入っていた。(1部昇格がかかった一戦の先発。緊張はあったか)あまり緊張はしていない。いつも通り。(同期の酒井選手が本塁打。同期とはどんな話をしたか)そんなには話はしてないが、心の中では全員4年生にいい思いをしてもらって引退させてあげるという気持ちだったと思う。(チームの雰囲気は)いつも通り勢いを出して、試合に入って行こうという気持ちだった。(1部で投げることについて)本当に1部に上がるという目標でやってきたので、とりあえずそれが達成できたのは嬉しい。(監督からはどんな言葉をかけられたか)よく粘って投げたと。(マウンドへ監督が行くこともあったが)あのときは思い切って勝負に行け、今まで投げてきたんだから、勝負に行けと。(来季はどんな戦いをしていきたいか)駒澤の野球は粘って粘ってやって行くという野球だと思う。4年生が作ってきてくれたものなので、4年生のピッチャーは抜けてしまうが、僕と白銀でしっかり中心となってチームに意識をつけていきたい。(来年は最上級生となるが)東野さんは練習から、精神的には支えになってくれていたので、東野さんをお手本にして見習って引っ張っていきたいと思う。(これからに向けて)まだまだボールの質や精度を上げていかなきゃならないので、また一段階上げていきたいと思う」

◆白銀滉大
「嬉しい。1部にここで上がったので、来年から駒澤らしい野球をできると思う。(緊迫した状況だったが)とりあえず腕を振って走らせて行こうと。(ずっと後ろを任されているという状況)僕が1点も取られてはいけない、というのが自分で分かっていたので、出されたからにはしっかり責任を果たして試合を締めれたらと。(今日それができて改めてどうだったか)自分の仕事を最後まで全うできたので良かった。(喜びが爆発という感じではなかったが)三振を取った瞬間に何が何だか分からなくなってしまって。後から遅れてからそういう実感が湧いた。(1部、神宮に戻ってきて)1年生の頃神宮で投げていたので、4年生になってここに帰ってこられたのは嬉しい。(登板までどんな気持ちだったか)ピンチで回ってくることが多いので、どのピンチでも対応できるように自分の中でイメージしながら待っていた。(昨日今日とガッツポーズをみせていたが)やっぱり入替戦というので、いつもよりは感情が表に出ていたと思う。(少し目が赤いが)いや、何ですか?(笑)。(最終回走者が出た後監督からは何と言われたか)2塁ランナーは関係ないから自分のピッチングをしていけば大丈夫だと。それを信じて投げた。(自分らしさ、自分のピッチングとは)腕を振って投げれたので、だいぶ球のキレも良くてそこが自分の中でも良かったと思う。(1部ではどんな投球をしたいか)最低限今以上のピッチングはしたいと思う。もっと安定感のあるピッチングをしていきたい。(先発と抑えどちらが良いか)今は後ろしかやっていないので後ろだが、先発もできるようにして行きたい。課題はスタミナなのでそこを克服して行きたい。(同期とは昨日どんな話をしたか)1部に上がるためにやってきたので、明日絶対に決めようという話をしていた。(同学年の酒井選手の本塁打。同期への言葉は)本当によく打ってくれた」

◆東野龍二
「(今の気持ちは)最高です。(登板はなかったがどういう気持ちで試合をみていたか)後ろである程度用意はしていた。気持ちを切らさずずっと緊張感を持っていた。(監督から何か言われたか)お疲れ様、とは言われた(今回1部昇格が決まったが、後輩に一言)落ちるなよ(笑)。しっかり監督の指導についていって全力で粘りの野球をやっていってほしい」

◆青木健太
「(今の気持ちは)嬉しいしかない。いつもやってきた4年生の仲間と最後の最後に1部昇格できたのでよかった。(試合中は)自分たちの野球をやることしか頭になかった。それを貫き通せた。(最後まで冷静にプレーしていたように見えたが)気負うことなく、全力を出しきれた」

◆恒川大輝
「(今の気持ちは)最高っす!それしかない(笑)。(試合中考えていたことは)監督から言ってはいけないと言われたが、自分の中では今日で決めようと考えていた。(プレー中意識していたことは)どんな形でもいいから塁に出る。それだけを考えていた。一打席目にバント失敗して昨日も失敗していたが、その後ヒットを打てたので良かった。(9回強烈なヒットを放ったが)最後だし絶対に初球からいこうと考えていてそれが結果につながったので良かった。(今年を振り返って)秋も途中からのスタメンだったが、最後出させてもらって言うことなし。最高っす!」

◆諸積怜(心3)
「(どんな気持ちで今日臨んだか)今日で決めるつもりで臨んだ。決められてよかった(安打を放った時について)ああいうかたちが自分らしいヒットだと思っている。チームに貢献できて安心した(来年から神宮での戦いになるが)1年生の時から悔しい思いしかしてないので、4年生が1部に上げてくれて、その思いも背負って、今度は日本一という目標を達成出来るようにしたい」

◆平野英丸(地2)
「(どんな気持ちで今日臨んだか)監督からは、今日で決めるとかではなく、今までやってきたことをやろうと言われていた。最初から勢い持ってやることやれば勝ちに繋がると思い、勝ちを意識し過ぎずに、とにかく攻めていこうと臨んだ(チーム初安打の時の気持ちは)状態もよくなって、バットも振れてたので、甘い球を逃さずに打てたのがよかった(打った球は)真っ直ぐ(来年から神宮での戦いだが)神宮で戦う駒大に憧れて入ってきた。やっとその舞台でプレーできるので、優勝目指して思い切ってやりたい(今の気持ちは)嬉しい。今までやってきたことが実ったので嬉しい」

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