• 1Rでカットしながらも、果敢に攻めの姿勢を見せた=松前公園体育館で(田上佳雅撮影)

  • アッパーを受けてしまい、顔を歪める南出

  • 金中は東洋大のエース、木村蓮太朗に敗れた

  • 写真中央、表彰式で隣同士並んだ南出(手前)、金中(奥)

南出、国体バンタム級準優勝!チャンピオンへの道は続く

[ボクシング部]第72回国民体育大会 愛顔つなぐえひめ国体 ボクシング競技会 成年男子の部(2017年10月10日 21時55分)

選ばれし者だけが立つことが許される、決勝の舞台。周囲の期待に応えるように、数々の強敵を倒し決勝にまで上り詰めた南出。元駒大で、1学年先輩の金中と共に決勝の舞台にまでやってきた。


【バンタム級】●南出 仁(商4)(和歌山)〔WP2-3(27‐28 27‐28 27‐28 28‐27 28‐27)〕○中野幹士(東農大)(東京)

【ライト級】●金中竜児(17年卒)(茨城)〔WP0-5(27‐30 27‐30 26‐30 27‐30 27‐30)〕○木村蓮太朗(東洋大)(静岡)


 南出の相手は同じ関東大学リーグ1部でしのぎを削る東農大の同学年、中野幹士。高校時代に一度対戦して以来、大学では初の対戦となった。高校時代は負けており、「どれだけ成長できたか」と臨んだバンタム級決勝の舞台。試合開始。1R目中盤に一瞬の隙を突かれて右アッパーを受けてしまう。そこから「集中が切れた」。これまでは受けてこなかった右に、左に、パンチをもらってしまう。しかし、そこで引き下がるわけがない。相手にも同じように一瞬の隙を突いて当てにいき、パンチの応酬が続いた。そんな2、3Rが終わり、試合終了。お互いに抱き合って健闘を讃え合った。
 誰もが結果に固唾を飲んで見守る。-勝つのは、青コーナーか、赤コーナーか。ワンテンポおいて、手が上がったのは、赤コーナーの中野だった。
 試合終了後のインタビューで南出は涙ながらにこう述べた。「今回の負けは最後に勝つための負けだと思う」。
最後というのはアマチュア最高峰の大会、11月下旬に福井県で開催される全日本選手権。そこでの絶対勝利を誓い、「プラスに捉えます」と力強く前を見据えた。


◆南出仁
「(試合を終えて、率直な感想は)『自分は弱いな』と思いました。完全にまだまだだと。(1R目にアッパーをもらい、顔を歪めたが)あそこで集中が完全に切れてしまった。そういうのが自分の弱さだと感じた。そこからの『そこでも自分が勝つんだ』という気持ちを最後まで持つこと、貫き通す、やり抜くんだという気持ちが足りなかった。(決勝に臨んだ心境は)試合前は絶対勝てるという自信を持って臨むことができた。ベストな状態で臨めた。その上で負けているので完敗。(今回も決勝で自分のボクシングができなかったか)そうですね。気負いとか出たのが敗因。(過去二度の全国大会決勝での敗戦を受けて、毎日欠かさなかったことは)『悔しい』という思いは負けて強くなるので、常に『強くなるたい』『強くなれる』という思いが心に残っていた。負けて腐らなかったことは自分の強さだし、今回負けて悔しいんですけど、この負けは絶対最後に勝つための負けだと思うので、本当に悔しいんですけど、最後は『絶対に勝ってやる』という強い気持ちをずっと持ち続けて(全日本選手権で悔しさを晴らす本当に最後なので。(ここまで準決勝までの試合結果というのは想定通り?)想定通りというより、1戦ごとに『まだ自分は強くなれるんだ』と向上心が増していった。(成長を感じることから)まだまだ自分は足りない部分があると同時に、自分が強くなっているのも実感した。今回の大会で自信がついた部分もあった。諦めないでこれからも取り組む。今後はけがしていた左の拳の強化をしたい。取り組みたいことの幅が広がった」

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