• 主将としてチームを育て上げた鄭=立教大学新座キャンパスで(宮下 響撮影)

  • 津島は相手を術中に見事にはめる技巧派テニスを見せた

  • 日野はダブルス・シングルス共に快勝

  • 死闘を制し、見事リーグ戦全勝を達成した黒澤

  • 塩川は最後まで諦めずにボールに喰らい付いた

【男子】入れ替え戦を制して2部昇格!!チーム力で目標達成!!

[硬式テニス部](2017年10月09日 00時39分)

関東学生テニスリーグ【男子】2部リーグ入れ替え戦・立教大戦が10月8日、立教大学新座キャンパスで行われた。結果は以下の通り。


トータル ☆駒大 6-3 立教大

〈ダブルス〉2−1
D1 ○日野・田村 6-3,6-1 所司・富川●
D2 ●渡邉・蘭 6(5)-7,6(5)-7 高畠・金子○
D3 ○鄭・佐藤6-3,7-5 上島・藤井●

〈シングルス〉4−2
S1 ●田村 迅 6-4,Ret 高畠 寛○
S2 ○日野勇人 6-2,6-3 田沼潤平●
S3 ○津島 巧 3-6,7-6(4),6-2 金子拓矢●
S4 ○平林 輝 6-1,6-3 恒松 海●
S5 ○黒川陸人 6-4,4-6,6-4 上野浩太郎●  
S6 ○塩川幸司朗 6(4)-7,6-4.1-6 早野啓吾●
 
3部リーグを優勝して迎えた今日の入れ替え戦。相手は昨年3部に叩き落とされた宿敵・立教大。1年越しのリベンジマッチに挑んだ。

まずはダブルス。D1の日野・田村ペアは終始相手を圧倒。「彼らがいるから今年のチームは安定して結果を出せた」と総監督が語るように、絶対的な強さを見せて自分たちの流れを切ることなく1ポイントを奪った。D2の蘭・渡邉ペアは2セットともにタイブレークまでもつれる激闘を繰り広げたが、粘り切れず惜しくも敗戦してしまう。しかし、ここでチームの流れを作ったのは主将・鄭と1年生の佐藤悠樹のペアだった。1セットから鄭の雄叫びが何度もコート内に響き渡ると、この流れに乗って1セットを先取。2Sは途中劣勢となる場面もあったが、最後は押し切って勝利。試合後鄭は佐藤に対して「よく頑張った」と声をかける場面も。

ダブルスを2-1でリードして迎えたシングルスは激闘の数々。S6の塩川は粘りのテニスを見せ、一時は流れを引き寄せるが、惜しくも敗戦となってしまう。しかし、ここから駒大が意地を見せる。S4の平林はリーグ全勝の勢いそのままに危なげないテニスで快勝を収める。続いてこちらもリーグ全勝中・S5の黒澤は3セットまでもつれるいわば“死闘“だった。サービスのミスを連発するなど相手の勢いに押される場面こそあったが、それでも一歩食い下がらない展開。すると徐々に相手がペースを乱すようになり、そこで一気に畳み掛けた黒澤に軍配が上がった。

これでゲームカウント4-2と、昇格に王手がかかる状況に。勝負を決めたのは1年次からチームを支えてきた4年生の津島だった。1セットこそ落としたものの、2セット以降は得意とする相手のミスを誘うショットで試合巧者ぶりを披露。相手が津島の術中に見事にハマり、2セットを取り返す。3セットは応援に回っていた同期の鄭が「津島、お前が決めるんだ」と津島を鼓舞。この声に呼応すると、これまではクールに振る舞っていた津島がポイントを決める度に雄叫びを連発。プレーもこのまま勢いに乗り、そのまま試合の勝ち越しを決めた。S2の日野も両セットともに相手を早々に突き放すと、終始流れを引き渡さずに勝利。田村は1セットを取ったところで棄権となったが、体格で劣る相手に臆することなく立ち向かった。

この結果を受けてチームは来季からの2部昇格が決定。「1年間ここを目標に頑張ってきた」と監督、選手が口を揃えて語った悲願を達成する形で4年生は引退を迎えることとなった。


◆江口 淳一総監督
「(2部復帰を決めたが)2部復帰を最大の目標としてやってきたので、夏前から鄭主将を中心によくまとまってくれた。リーグが進むにつれてチーム力がどんどん付いていっているのが目に見えてわかったので、今年は絶対上がれると思っていた。優勝を目指してそれを実現できたし、自分たちが勝つことによって自分たちが自信をつけていけたんじゃないかと思う。最終戦が終わってから今日までに筑波大、東海大と練習試合を行った時に、筑波は圧倒できたし、東海にも競り勝てていたので、そういう力があるチームだと思って比較的楽に見ることができた。本当にみんなの力だと思う。4年生を中心にうまくまとまってくれたし、下級生も4年生のために頑張るチームだった。(ダブルスで鄭・佐藤ペアが勝利を収めたが)ダブルスは2が強いのがわかっていたので、3-0にできたらラッキーだと思っていた。でも、練習試合で鄭と佐藤のペアはしっかり勝っていたので、今日もいけると思って心配はしていなかった。(日野・田村ペアに付いて)もう強かったです。本当にすごい。昨日の練習の時に台に入って練習を見ていたが、これは大丈夫だなと昨日の時点で確信できた。インカレでも8シードのペアで、個人戦でも活躍しているので、何の問題もないと思う。彼らがいるから今年のチームは安定して力を出せたと思う。(昇格を決めたのは津島だったが)シングルスに入ってちょっともたついてどうなるかという場面もあったが、津島は1年の時から出ていて重要な場面でいつも厳しい試合にしなくちゃいけない立場だった。なかなか結果が出せない中で津島にポイントを決めてほしいと思っていたので、チーム的にも彼にとっても私にとっても感謝したいゲームをしてくれた。(黒澤と平林はリーグで全勝したが)うちは下3本(S6〜4)が安定した力が出せるチームだった。さらに上に日野・田村が控えていて、津島もシングルで出ている選手だったので、たとえダブルスが1-2になってもシングルスで取れる力はあると思っていた。まあただちょっともたついたので焦ったところもあったけれど。(4年生はこれで引退となるが)本当に感謝しかないです。欲をいえばできるんだからもっと早くやってほしかったけど、最後は最高の結果で終われて、下級生も4年生のために頑張るというところを見せてくれたので4年生がしっかりやったんだと思う。感謝です。(これからまた新しい戦いが始まるが)主力選手も残って、補強も推薦入試等でできる予定なので、1部を狙えるチームにみんなでしていきたいと思う」

◆鄭 直喜 主将(営4)
「(引退となった今の気持ちは)すごくさみしい。達成感もあるが、部活が何より楽しかったので毎週、毎日みんなと集まらなくなると思うとさみしい。(誰に一番感謝を伝えたいか)江口総監督です。(同期に一言)僕はわがままで自己中心的な部分もあったが、キャプテンの僕についてきてくれてありがとうと言いたい。(後輩たちに一言)後輩も同じくついてきてくれて、いいチームに仕上がったので、僕が1年から部活を始めて1〜4年がこんなに仲がいいチームは初めてだと思う。(今日のダブルスで勝利を掴んだが)去年、津島と立教の入れ替え戦で臨んだ時に、今日と全く同じペアに負けていた。去年はシングルスで勝つことはできたが、ダブルスで負けてしまって0-3で一本も取れない状況で降格してしまった。なので、今日は何としても僕が最低ダブルスを2-1で持っていって僕たちが勝てるように願っていた。津島とずっとペアリングをしていたが、選手の怪我などもあって津島をシングルスで使いたいということで急遽1年の佐藤と組むことになった。佐藤とは対抗戦で何度か組んでいて、東海や筑波の格上のペアに勝てていたので、自信はあった。しかし、佐藤も1年ということで緊張もあり、何とか僕が引っ張っていけたかなと思う。(試合後佐藤に『よく頑張った』と声をかけていたが)そうですね。佐藤が頑張ってくれました。(シングルスに入っても応援でチームを盛り上げていたが)これまでの主将は応援をするというよりは静かに構えていた。でも僕は応援で声を出していないと気が済まない。僕がコートの端から端まで応援するというのがチームカラーでもあったので、選手全員が声を出して応援したのがチーム力の向上につながったと思う。(昇格を決めたのは同期の津島だったが)津島は1年生の頃から駒大のレギュラーとして同期では唯一活躍していた僕のライバル的存在でもあった。でも、1年目勝ったぶん2年目からは研究されてなかなか勝てない存在だった。今年は最後のリーグということでメンタル面での強さも見せてくれて、最後は津島が格上相手に決めてくれたのはチーム全員が泣いて喜ぶくらいすごいことだった。とても嬉しく思う。(鄭直喜にとって『駒澤大学テニス部とは』)トイザらスです。仲が良くておもちゃ箱と常に呼んでたので」

◆津島 巧(経4)
「(昇格が決まった時の気持ちは)もう嬉しすぎてただ涙だけが出てきた。嬉しさとちょっと辛さもあって涙が止まらなかった。(鄭主将が『お前がきめるんだ』と鼓舞していたが)同期でもありつつ、リーグ戦や個人戦では1年くらいダブルスを組んでいて一番身近な存在。ダブルスで出られなかったぶん、シングルスで僕が決めるという気持ちは強くなった。(相手のミスを誘うような試合展開は得意としているか)基本的にそうです。(相手が自分の術中にはまっていたが)それもあるし、相手がきつくなっていたというか…1セットで長いラリーが多かったので向こうが結構消耗していた中で痛めつけられたという感じ。(引退となったが)最後に目標としている形で終われたのでそれは本当に嬉しいが、それと同じくらいにみんなと終わってしまう寂しさがある。(誰に感謝を伝えたいか)もう先輩も後輩もスタッフ陣の方々も家族も感謝している。(同期に対する思いは)これ以上いい同期はいないと思う(後輩たちに向けて)今回2部に上がれたので、次は1部昇格に向けて今日の試合を忘れずにどんどんレベルアップしてほしい。(津島巧にとって『駒大テニス部とは』)生活の一部です。」

◆内原 洋平(政4)
「(引退となったが)1年間、2部昇格を目標にやってきたので、今は感無量。ちょっとさみしいのと達成感がある。(主務としての1年はどうだったか)主務として、選手と指導者を繋ぐ立場だった。毎日怒られる事ばかりで、2部昇格のために何が必要かを自分が全て計画していた。メンバーとしては活躍できなかったが、そういったものを裏方として勝つためにどういう練習がいいのかと考えてきた。結果になるか不安なところもあったが、結果として2部に昇格できたし、これからいいチームになっていくと思うので、主務ができてよかった。(誰に一番感謝したいか)監督は僕が推薦ではない一般生なのに部に入れてくれて、こういう機会を与えてくれた。監督に感謝したい。(同期に向けて)みんな最高です。ありがとう。(後輩に向けて一言)次の主務も大変だと思う。これで満足せずに、1部昇格というのを本気で目指してほしい。(内原洋平にとって『駒大テニス部とは』)青春です」

◆塩川 幸司朗(法4)
「(引退となったが今の気持ちは)なんだろうな…悲しい。(チームが昇格したが)1年間ここを目指してやってきたので、達成できたという気持ちが一番お大きい。安心した。(後輩に一言)ありがとう。(照れ笑い)(同期に一言)2人やめてしまったが、今いる同期には本当に楽しく部活ができて辞めずに続けて来れたのは同期がいたからだと思う。(塩川幸司朗にとって『駒大テニス部』とは)天国と地獄です。地獄もあったので…」

◆九島光佑(商4)
「(引退となったが今の気持ちは)さみしい気持ちと達成感がある。(チームが昇格したが)(3部に)落ちて悔しい思いを抱いて日々の練習に取り組んできた。それが結果になって、やってやったぜというか達成感がある。(後輩に一言)いつも楽しい居場所を作ってくれてありがとう。(同期に一言)楽しい時も苦しい時もずっと一緒にやってきて、本当に自分の心の支えになっていた。本当に4年間という短い間だったが、ありがとうという思いが今一番大きいです。(九島光佑にとって『駒大テニス部とは』)常にうるさくて、周りがわーっとしているので、動物園です」

◆尾形 拳(政4)
「(引退となったが今の気持ちは)さみしい気持ちと、これから卒業まで何をしようかなと思う。(チームが昇格したが)僕と九島はスポーツ推薦にして最後何もできなかったという悔しい気持ちと、1年間やってきて目標があって結果につながった達成感と、後輩に任せちゃった感がある。(後輩に一言)クソ生意気だけどみんな可愛かったです。楽しくしてくれてありがとう。(同期に一言)キャラが濃すぎてみんなおもしろかったです。この同期だからここまで楽しくなれたということで。ありがとうございました。(尾形拳にとって『駒大テニス部とは』)ありきたりだけど、あって当たり前」

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