• 前日の金星に、大金星を重ねた牧野=松前公園体育館で(田上佳雅撮影)

  • 少ないチャンスの中、カウンターを狙う市川(写真左)

  • 着実な攻撃をした金中

チーム駒大 続く快進撃 国体ベスト4に7人が進出

[ボクシング部]第72回国民体育大会 愛顔つなぐえひめ国体 ボクシング競技会(2017年10月07日 20時18分)

愛顔つなぐえひめ国体 ボクシング競技会(成年男子の部)準々決勝(3日目)は大会初日に勝ち上がった5人を含めた8人が臨んだ。結果は以下の通り。(試合順)

【ライトフライ級】
○長谷部大地(経1)(岡山)〔WP 3-2〕●佐野善則(日体大)(栃木)

【フライ級】
○林田翔太(15年卒)(和歌山)〔WP 4-1〕●市川春希(営3)(新潟)

【バンタム級】
○南出仁(商4)(和歌山)〔WP 5-0〕●露木孔(日大)(京都)

【ライト級】
○金中竜児(17年卒)(茨城)〔2R2”24 RSCーⅠ〕●上原大尊(芦屋大)(沖縄)

○嶋田淳也(歴2)(大阪)〔WP 5-0〕●木本盛宝(大分)

【ウェルター級】
○牧野拓矢(政4)(静岡)〔WP 5-0〕●日野魁人(関西大)(愛媛)

【ミドル級】
○鬼倉龍大(17年卒)(茨城)〔WP3-2〕●森脇唯人(法大)(東京)

*WPはWin on pointの略、RSCーⅠはけがによるレフェリーストップのこと(Referee Stop Contest Injured)。

 先輩・後輩対決を挟み、国体という大舞台でお互いに切磋琢磨してきたチーム駒大。この日も駒大対決を含んだ戦いで確かな実力を見せつけた。他を相手とする試合では誰一人として負けることはなく、80年にも90年にも及ぶ歴史を誇る古豪としての実力を知らしめた。
 ライトフライ級という階級から、チーム駒大の切り込み隊長を務めることも多い長谷部。「距離感がつかめなかった」と打ち込まれながらも3-2で辛勝すると、優勝候補筆頭の南出が安定した試合展開をする。続いて、ライト級の金中が圧巻の勝利を収め、嶋田が13年、14年の国体のライト級王者をポイント5-0で倒すと、迎えたのは昨日金星を挙げた牧野。相手は地元の応援を一身に受ける愛媛県代表選手。昨年の岩手国体でライトウェルター級3位入賞をしている選手を相手にするとなると、思わず応援する周囲も1R目から「最後」とのワードが飛び出してしまう。しかし、当の本人は「全く聞こえなかった」。1R目からどんな相手でも意に介さないという様子で気持ちを前面に押し出した攻めの姿勢を見せる。「試合の結果の8割は気持ちから」という言葉通りのプレーで数々の強敵に打ち勝ち、”マキタク”フィーバーを駒大に引き起こしている。
明日は準決勝。誰もが目指す頂点まで、あと2つ。

◆牧野拓矢
「(最後だぞという声が飛んでいたが)昨日と同じく、『負けたら引退』という思いで臨んでいた。(1R目から攻めの気持ちが前面に出ていたが)前に出て打ち合う、先手を取る、という自分のボクシングをすることを意識した。(年々と国体での結果が上昇しているが)実力が上がっているのかな、と思う…。試合は気持ちが8割だと思っている。今回は今までの結果を超えるというのを目標にしてきた。((試合中に『ボディを狙え』など言われていたが)いや、ほとんど聞こえていないですね。(では、試合前に何を意識したか)とにかく打ち合う。手数で押し切るというスタイルで戦うこと。なのでボディを狙うとか、上を狙うということは意識していない。(準決勝以降となると相当なレベルの試合になると思うが)相手は優勝候補の絶対王者なので、ぶつかる勢いで(いきたい)」

◆長谷部大地
「(試合内容としては)今回と前回ともに自分の力を出し切れない試合で終わってしまった。自分の武器は背の低さと相手との距離が遠いところ。そこを普段から監督やコーチに言われていた。2試合ともごちゃごちゃした試合で終わってしまったので、明日の相手には自分の力を100%出し切って勝とうかと思う。高校時代からライバル視していたというのもあるので。(顔にパンチをもらっている印象が強かったが)そうですね。自分の懐に入ってくる相手が苦手なので、そういう面でもらってしまった。だが、『苦手だから』というのは理由にできないので、苦手なタイプの選手にも対応できるようにしていきたい。(リーグ戦から課題にしてきたことは)自分の武器の、遠い距離を保つというのをしているが、遠い距離からくっついてしまってガチャガチャしてしまう点と、遠い距離で待ち過ぎてしまう点の2点を改善しようとしてきた。ガチャガチャしてしまうのは距離をしっかりとって、待ち過ぎてしまうのは、手を出し過ぎてしまうのではなく、フェイントしたり立ち位置を変えたりというのをしていかないとダメということを学んだ。そこはある程度できるようにはなったが今回の試合で出せなかったので、そこが出せたら明日は勝つと思う」

◆市川春希
「(駒大の先輩の翔太さんが相手だったが)緊張はなかった。傍からみても自分からにしても相手の方が格上だと分かっていたので、逆に『行くしかないな』という感じだった。(先輩との試合を楽しんでいるようにも見えたが)考えながらできたのは良かった。ただ、考えすぎたと思うところはある。もう少し行動できていればな、と。楽しんだというと変なんですけど、打ち合いじゃなくて”ボクシング”ができたなと思う。(翔太さんへの対策は)特にはしてこなかったが、一回駒大に練習に来てくださった時に、手合わせしたので、その時に大体の感覚がつかめた。ただ、(対策はしていないとは言っても)ストレートはもらわないように気をつけた。ストレートだけはもらったら負けなので。(全日本に向けての課題は)今回、良い感覚がつかめたので、あとは細かい練習が大事かなと思う。大きいパンチは打てるので」

☆明日の成年男子の部準決勝には、

【ライトフライ級】長谷部大地
【フライ級】林田翔太
【バンタム級】南出 仁
【ライト級】嶋田淳也、金中竜児
【ウェルター級】牧野拓矢
【ミドル級】鬼倉龍大

が出場する。
なお、試合は全日程が松前公園体育館で行われる。(最寄り駅:伊予鉄道郡中線 古泉駅 徒歩10分)

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