• 待望の先制点を決め、藤本(右)と笑顔で喜ぶ赤嶺(野澤俊介撮影)

  • 好調の衛藤は、積極的に仕掛けてチャンスを作った

赤嶺決めた!鬼門のベスト8突破!

[ユニバーシアード2005]サッカー男子日本代表(準々決勝・対ウルグアイ) (2005年08月16日 22時00分)

16日、マニサスタジアムでベスト4入りを争って行われたサッカー男子・日本対ウルグアイは、後半34分にFW赤嶺真吾(駒大)がヘッドで決勝弾を叩き込み、1-0で日本が勝利した。
  開始直後、衛藤がゴール30m手前の正面からシュートを放ち、まずは日本が流れをつかむかと思われた。だが、攻撃しようとパスを前線に出そうとしてもすぐインターセプトされ、相手9番のRODRIGUEZ Juan Pabloが起点になってゲームを進められてしまう。それでも日本は34分に、左から上がっていった藤本がゴールエリア内にいた赤嶺にクロスをあげ、惜しいシーンがあったが得点にはつながらない。ウルグアイのフィジカルの強さに負け、ドリブルで中央に攻め入れられるシーンが多く、流れは相手に傾いた。消極的なプレーが目立ち、攻めの糸口が見つからない。同様にDF陣のライン、マークのズレが生じて、いつ失点してもおかしくないような時間帯が続いていった。そこに乾監督の「もっと戦ってみろ」とげきが飛ぶが状態は変わらず、このまま前半を終えた。
 後半開始とともに、 動きの悪かった前半に業を煮やした乾監督は、小松に代えて巻、さらに「昨日の練習で1番よかった」(乾監督)という辻尾を投入し、攻撃に重点を置く采配に出た。

  開始直後の1分、DEL Ignacioのシュートがゴールへ。 しかし判定はノーゴール。オフサイドに助けられた。その後も相手MFにアーリークロスを上げられたりと危ない場面が多くなってきた後半15分、兵藤を投入。兵藤・藤本のダブル司令塔ができあがった。そうするとボールが落ち着き始め、中盤での潰しやパスがうまく回るようになる。24分には中央にいた兵藤が右サイド辻尾へ縦パス。それをダイレクトで中央へクロス。それを巻がヘッドで狙うも入らず。ゴール一歩手前までいくのに、なかなか決められないシーンが続いた。
  前大会同様、今年もPK戦に持ち込まれるかと思われた後半34分、ボールを持った辻尾が得意の縦への突破を仕掛け、相手DF2人をスピードを活かしたフェイントでかわし、右足でニアポストにグラウンダー気味のクロスボールを放り込んだ。それを走り込んでいた赤嶺がヘッドで合わせ、ついに先制点をもぎ取った。「ボールの精度もよかったし、決めるところはしっかり決められたんでよかった」と赤嶺。実はこの直前、赤嶺は辻尾に「ニアに飛びこむから」と伝えてあったという。辻尾の精度の良い右足、赤嶺の点取り屋の優れた嗅覚、コミュニケーションの充実が生んだゴールだった。
  後半もラスト7分になり、日本は巻を1トップに残すだけの守備固めに出た。終盤、ウルグアイの猛攻にあうが、赤嶺の1点を守りきり試合終了を迎えた。 試合後、乾監督は「ヨーロッパの戦いではベスト8が最高で、これで新しい歴史を作った」と、今大会のヤマ場を乗り切り、ほっとした様子だった。 次の相手はモロッコ。前回大会では日本が3-0と快勝しているが、モロッコは初戦で開催国トルコを破っている。また、前回大会の経験者が多く出場しているのも怖いところ。2年前の雪辱を、そして決勝進出へと、相手はこちら以上にこの戦いに賭けてくるだけに、いくら分がいいとはいえ、気の抜けない相手である。 
(荒川 好和)
 
■選手コメント
◆試合終了後、赤嶺真吾選手コメント
「前半は守備的になって攻めの部分が全然できなかったけど、相手もバテてきたので後半、結果的に勝ってよかったです。前半はしっかり抑えて0-0を目標にしていたので、いい形で点が取れてよかったです。(交代で入った巻は)ずっと一緒にやってるし、信頼もより一層強いのでやりやすかったです。(決勝点は)クロスボールの精度もよかったし、決めるところはしっかり決められたので、結果としてよかったです」

◆試合終了後、辻尾真二選手(中大)コメント
「守備のバランスを崩すな、そのうえで攻撃しろと指示を受けました。左サイドバックの裏が弱いと聞いていたので、積極的に攻めて結果的にアシストになりました。(赤嶺に)ニアに飛び込むから、と言われたのでニアに合わせようと思って上げました。後ろは悠平さん(徳永)がいてくれて任せられるので、自分は前にと思ってやりました。課題はいつも安定したプレーをすることです。このチームは活気もあるし楽しいです」

◇8月16日◇サッカー男子準々決勝◇マニサスタジアム
日本代表 1-0 ウルグアイ代表
(0-0)
(1-0)
得点者(アシスト)
【日】79分 赤嶺真吾(辻尾真二)

メンバー
GK[12]時久省吾(3年)
DF[2]徳永悠平 (4年)
DF[3]小宮山尊信(3年)
DF[4]秋葉陽一(4年)
DF[5]登尾顕徳(4年)
MF[7]伊野波雅彦(2年)
→60分 MF[8]兵藤慎剛(2年)
MF[10]藤本淳吾(4年)
MF[14]衛藤 裕(4年)
MF[15]金澤大将(4年)
→46分 MF[16]辻尾真二(2年)
FW[9]赤嶺真吾(4年)
→83分 DF[13]廣井友信(3年)
FW[17]小松 塁(4年)
→46分 FW[19]巻 佑樹(3年)
【SUB】
GK[1]赤星 拓(3年)
GK[18]飯塚 渉(2年)
MF[6]池上礼一(4年)
FW[11]原 一樹(3年)
FW[20]高橋大輔(4年)
MANAGER
乾 真寛
GK[1]GONNET Juan
DF[2]PAISAN Gabriel
DF[3]RIVA Hugo
DF[4]ARTEMOV Nicolas
DF[19]GONI Javier
→78分 DF[5]SUAREZ Federico
MF[7]MONCHIETTI German
→70分 MF[16]MARQUEZ Mauricio
MF[9]RODRIGUEZ Juan Pablo
MF[17]SALSAMENDI Luis
MF[15]DE LUCA Martin
→84分 MF[20]HERMIDA Ignacio
FW[10]DEL Ignacio
→84分 FW[17]PIROTTO Nicolas
FW[13]GONZALEZ Felipe
【SUB】
GK[22]STRANNEO Juan
DF[6]FISCHER Javier
MF[8]PANARIO Sebastian
MF[18]BARRENECHEA Martin
FW[11]RAINERI Carlos
MANAGER
REGUEIRA Alvaro

警告(C)/退場(S)
【日】19分:伊野波(C) 89分:MARQUEZ Mauricio(C) 89分:藤本(C) 89分:RODRIGUEZ Juan Pablo(S)
[主審]  DEAN.M(GBR)
■その他試合結果 GAMERESULTS
陸上・男子競歩 20 キロ
金メダル  MOLINA Juan Manuel (スペイン)
銀メダル  KIM Hyum Sup(韓国)
銅メダル  MORIOKA Koichiro(日本)
陸上・女子幅跳び
金メダル COLCHANOVA Liudmila(ロシア)
銀メダル GOMES Naide(ポルトガル)
銅メダル LEBUSOVA Natalia(ロシア)

陸上・男子110メートルハードル
金メダル  INOCENCIO Mateus(ブラジル)
銀メダル  MACLED Jared(カナダ)
銅メダル  DEMIDYUK Sergiy(ウクライナ)
陸上・女子100メートルハードル
金メダル  LIIMASK Mirjam (エストニア)
銀メダル  PAVLIY Tatyana(ロシア)
銅メダル  O\'ROURKE Darval (アイルランド) 

陸上・男子100メートル
金メダル  HU Kai (中国)
銀メダル  YEPISHIN Andrey(ロシア)
銅メダル  VIANA Sandro (ブラジル)

陸上・女子ハンマー投げ
金メダル  SKOLIMOWASKA Kamila(ポーランド)
銀メダル  LIU Yinghui(中国)
銅メダル  BALASSINI Ester(イタリア)

陸上・男子10000メートル
金メダル BUSIENEI Wilson(ウガンダ)
銀メダル  MOHAMMED Fadil(モロッコ)
銅メダル  KARIM El Mabchour(モロッコ)

陸上・女子七種競技
金メダル  BLONSKA Lyudmila (ウクライナ)
銀メダル  OBERER Simone(スイス)
銅メダル  ENNIS Jessca (イギリス)

陸上・女子100メートル
金メダル  KHALANDYREVA Olga (ロシア)
銀メダル  McSWEENEY Ailis (アイルランド)
銅メダル  LISTAR Nikolett(ハンガリー)

男子バスケットボール
グループ A
トルコ89-58韓国
フィンランド72-84セルビア・モンテネグロ
グループ B
ロシア78-70イタリア 
日本74-85 カナダ  
グループ C
チェコ53-69ドイツ 
中国61-117アメリカ
グループ D
リトアニア74-79ギリシャ 
オーストラリア69-85ウクライナ 
グループ E
UAE52-115ハイチ 
グループ F
キプロス70-73ポルトガル
南アフリカ55-57 アンゴラ  
グループ G
ペルー38-78イラン 
グループH
イギリス65-59エストニア 
レバノン66-80メキシコ

女子バスケットボール
準々決勝
チャイニーズ・タイペイ57-109アメリカ
ロシア82-69トルコ
スロバキア78-55リトアニア
ポーランド49-62セルビア・モンテネグロ
中国68-69カナダ
オーストラリア59-47ドイツ
日本76-70スウェ-デン
イギリス45-51チェコ

フェンシング・男子サーブル個人
金メダル  YAKIMENKO Alexey(ロシア)
銀メダル FOROSSINE Alexei (ロシア)
銅メダル  CASARES Fernando (スペイン)、TRETIAK Vladislav(ウクライナ)

フェンシング・女子フルーレ個人
金メダル  LEE Hye Sun(韓国)
銀メダル  GRAMBASSI Mragherita (イタリア)
銅メダル  IKEHATA Kanae (日本)、KHAKIMOVA Julia(ロシア)

男子サッカー
準々決勝
トルコ4-2イギリス
南アフリカ1-2アイルランド
ブラジル3-1メキシコ
日本1-0ウルグアイ
イラン4-2韓国
タイ4-2中国
チェコ0-2モロッコ
イタリア1-1(PK4-2)ロシア

女子サッカー
準々決勝
ブラジル2-1チャイニーズ・タイペイ
ロシア1-4ニュージーランド
フィンランド0-1フランス
チェコ2-1トルコ
アイルランド0-1中国
日本3-1カナダ

水泳・男子 400 メートル個人メドレー 金メダル SHANTEAU Eric(アメリカ)
銀メダル  NAGY Peter(ハンガリー)
銅メダル  SANO Hidemasa(日本)

水泳・女子 50メートルバタフライ
金メダル VLADYKINA Vasillissa (ロシア)
銀メダル VOLLMER Dana (アメリカ)
銅メダル  MACCAGNOLA Cristina (イタリア)

水泳・男子200メートル自由形 金メダル  PRILUKOV Yury(ロシア)
銀メダル  DAVENPORT Ross(イギリス)
銅メダル  ROGAN Markus(オーストリア)
水泳・女子 1500 メートル自由形
金メダル  PEIRSOL Hayley (アメリカ)
銀メダル  COOKE Becky (イギリス)
銅メダル  PECHANOVA Jana(チェコ)

水泳・男子50メートルバタフライ
金メダル BREUS Sergiy(ウクライナ)
銀メダル KOROTYSHKIN Evgeny(ロシア)
銅メダル SANTOS Nicholas(ブラジル)

水泳・4×100メートルメドレーリレー
金メダル アメリカ
銀メダル 日本
銅メダル  ロシア

水球 水泳・順位決定戦(9~13位)
カザフスタン15-16ギリシャ
オーストラリア14-5ベルギー
準々決勝
ハンガリー13-3ポーランド
セルビア・モンテネグロ5-2スペイン
ロシア8-6日本
トルコーイタリア(未発表)

女子高飛び込み
金メダル LI Tihg(中国)
銀メダル CARDINELL Cassandra(アメリカ)
銅メダル LI Na(中国)

男子テコンドー 67 ㌔・フェザー級
金メダル  LEE Mum-Kyu(韓国)
銀メダル  OSORNIO Erick (メキシコ)
銅メダル  MOUROUTSOS Michail (ギリシャ)
       DIEYE Balla (セネガル)

女子バレーボール
グループA
チェコ1-3タイ
カナダ3-0ニュージーランド
エストニア0-3トルコ
グループB
イスラエル0-3中国
セルビア・モンテネグロ3-1スペイン
グループC
ポーランド3-0フランス
ポルトガル0-3チャイニーズ・タイペイ
グループD
フィンランド1-3日本
南アフリカ0-3ロシア

男子テコンドー 54 ㌔級
金メダル  MAGOMEDOV Seyfula (ロシア)
銀メダル   SAJADI Majid (イラン)
銅メダル   KARIMOV Vugar (アゼルバイジャン)、HAN Chan‐Seok (韓国)

女子テコンドー 72 ㌔級・ミドル級
金メダル  LIU Rui (中国)
銀メダル  CHARNIUSKAYA Alesia (ベラルーシ)
銅メダル  JUNG Sun-Young (韓国)、YALCIN Mehtap (トルコ)

男子レスリング・ グレコローマン55 ㌔級
金メダル  KYONG IL Ri (北朝鮮)
銀メダル  RANGRAZ Hassan (イラン)
銅メダル  ZHURSYMBAEV Askar (カザフスタン)、DAVITADZE Goderdzi (ジョージア)

男子レスリング・ グレコローマン66㌔級
金メダル CEBI Selcuk(トルコ)
銀メダル  JUNG Hyun (韓国)
銅メダル  LESTER Junstin (アメリカ)、KAUTTO Matti (フィンランド)

男子レスリング・ グレコローマン84 ㌔級
金メダル  GADABADZE Shalva (ジョージア)
銀メダル  HOLK Bjorn (ドイツ)
銅メダル  CORRALES GOMEZ Reinier(キューバ)、 GALSTYAN Vahram(アルメニア)
男子レスリング・ グレコローマン 120 ㌔級
金メダル  LOPZE NUNEZ Miguali(キューバ)
銀メダル  GUL Y.Yilmaz(トルコ)
銅メダル  JIBAVA George (ジョージア)、GHESMATTIAZAR Sharabiani (イラン)

アーチェリー・男子リカーブ個人
金メダル  KUO Cheng-Wei (チャイニーズ・タイペイ)
銀メダル  HONG Sung-Chil (韓国)
銅メダル  CHOI Young Kwang (韓国)
アーチェリー・女子リカーブ個人
金メダル  LEE Sung Jin (中国)
銀メダル PALEKHA Kteteyna (ウクライナ)
銅メダル  KOVAL Viktoriya (ウクライナ)

アーチェリー・男子コンパウンド個人
金メダル PAGIN Sergio(イタリア)
銀メダル FAUCHEUR Florian(フランス)
銅メダル BAURO Daniele(イタリア)

アーチェリー・女子コンパウンド個人
金メダル BOUILLOT Amamdine(フランス)
銀メダル KIM Hyo Sun(韓国)
銅メダル BASTOS Arminda(メキシコ

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