• 初戦につづき、苦しむチームを救った藤本(野澤俊介撮影)

  • 徐々に本調子を取り戻してきている兵藤

またも藤本弾!2連勝で決勝T進出

[ユニバーシアード2005]サッカー男子日本代表(グループリーグ第2戦・対アイルランド)(2005年08月12日 22時00分)

初戦につづき、苦しむチームを救った藤本(野澤俊介撮影)   1戦目の白星に続き、ウルケントスタジアムで行われた第2戦・アイルランドの試合でもMF藤本淳吾(筑波大)が後半17分に決勝ゴールを決め、1-0で日本が勝利した。藤本はこの2試合で3得点。乾監督も「藤本さまさまだな」と褒め讃えるほどの大活躍だ。
  スタメンにはFWに赤嶺真吾、巻佑樹の駒大黄金2トップ、GKにはチーム一番の長身、時久省吾(早大)が入り、高さ対策も万全の状態で試合を迎えた。
  開始早々、赤嶺が相手選手と交錯し両チームに緊迫した空気が流れたが、これも本気でやっている証拠。その直後の前半7分、絶好のチャンスが赤嶺にまわってきた。右サイドからのクロスが、ゴール前に走り込んでいた赤嶺の足下に来るが、相手選手に足を踏まれ痛恨の空振り。決定的なチャンスを逃してしまった。その後も、日本は押しているのに点が取れない。そこで、監督が「3人でつなぐんだ」と中盤にげきを飛ばすと、次第にゲームを支配するようになる。だが、まだまだ思い通りの試合展開ができず、業を煮やした指揮官は攻撃のメリハリをつけるためにと前半41分に藤本を投入。一気に攻撃シフトに変更し、点を取りにいくが、このまま前半終了のホイッスルを迎えた。
 そして勝負の後半。攻めに出る日本チームだが、逆に8分、徳永のクリアミスからペナルティーエリア内でシュートを打たれ、ヒヤッとする場面があった。だが後半17分、MF金澤大将(東京学芸大)がスピードを活かし、右サイドを突破。そこからクロスをあげると、それがフリーの藤本のところへ。試合後に「気持ちよかった」と言うほどの豪快なミドルシュートがゴールネットに突き刺さった。 残り10分を切った頃から、アイルランドのパワープレーに押され気味な時間帯もあったがこのまま逃げ切って試合終了。最後はメンバー全員でハイタッチをかわし互いの労をねぎらった。
 今日の試合は、地元の応援も日本寄りで、ときには「ニッポン・コール」が起こった。それに対してアイルランドにはブーイングと、ホームさながらの雰囲気であったのもチームに力を与えた。 今大会について、ユニバを3回も経験している乾監督の目から見ても、今までよりもはるかにレベルは高いという。それでも「楽な試合は1つもない」と乾監督。この6連戦をうまく戦っていくためにはローテーションが必要不可欠で、次の試合はまた大幅なメンバーを入れ替えを示唆。 決勝トーナメント進出を決めた日本の次戦は14日、アイルランドに6-0で圧勝しているロシアと対決する。  (荒川 好和)

■選手コメント
◆試合終了後、赤嶺真吾選手コメント
「前半で点を決めていれば楽な試合になってました。(ロシアは今日対戦したアイルランドに大勝しているチームですが…)今は予選リーグなんで決勝トーナメントにあがることだけを考えています。1試合1試合大事に戦っていきたいと思います」

◆試合終了後、巻佑樹選手コメント
「相手は縦に蹴ってくるサッカーをするというデータがあったので、(赤嶺)真吾さんと兵藤と俺で前からプレスをかけてくことを心がけました。攻撃では相手が裏に蹴られるのが苦手という話だったので、俺が競って真吾さんが裏に抜けるっていう攻撃をしました。今大会はまだ(藤本)淳吾さんしか点を取っていないので、次出場することがあったら点を取りたいですね」

◆試合終了後、廣井友信選手コメント
「今日は途中からの出場だったのですが、駒大でも残り 10 分からの投入っていうのは、経験しているので特にやりにくいとかはありませんでした。逆に早く出たいと思っていたので、ワクワク感の方が大きかったです。監督からはシンプルに跳ね返せということを言われたので、やりやすかったです。けれどもパスミスもあったので、課題もありますね。乾監督やスタッフ陣は、次の対戦相手の長所、短所を事細かに伝えてくれるのでとても助かります。またチャンスがあったら、自分の仕事をこなしたです」

◆試合終了後、金澤大将選手(東学大)コメント
 「前半は全体に引き気味で、守備重視になってしまっていたが、後半は相手がバテてきて、自分の特徴であるスピードを活かして空いたスペースを狙うことができました。監督からは、まずはしっかり守備をして、チャンスを見計らって自分の特徴のスピードを活かして相手の裏を取れと言われました。ロシア戦は、またチャンスあったら、自分の力を精一杯出してがんばりたいと思います」

◇8月12日◇サッカー予選リーグ第2戦◇ウルラスタジアム
日本代表 1-0 アイルランド代表
(0-0)
(1-0)
得点者(アシスト)
【日】62分:藤本淳吾(金澤大将)

メンバー
GK[12]時久省吾(3年)
DF[2]徳永悠平 (4年)
DF[3]小宮山尊信(3年)
DF[4]秋葉陽一(4年)
→79分DF[13]廣井友信(3年)
DF[5]登尾顕徳(4年)
MF[7]伊野波雅彦(2年)
MF[8]兵藤慎剛(2年)
→71分 MF[6]池上礼一(4年)
MF[14]衛藤 裕(4年)
→41分 MF[10]藤本淳吾(4年)
MF[15]金澤大将(4年)
FW[9]赤嶺真吾(4年)
FW[19]巻 佑樹(3年)
→58分 FW[17]小松 塁(4年)
【SUB】
GK[1]赤星 拓(3年)
GK[18]飯塚 渉(2年)
MF[16]辻尾真二(2年)
FW[11]原 一樹(3年)
FW[20]高橋大輔(4年)
MANAGER
乾 真寛
GK[22]O\'CANNELL Brendon
DF[4]GUTARIE Shane
DF[18]FERRY Martin
MF[6]LALLY Ray
→81分 DF[2]PURCELL Sean
MF[7]LOUGHEED Eathan
→69分 DF[12]WILSHAW Grahan
MF[8]LEE Padraic
MF[14]O\'CONNOR Cathal
MF[19]DOHERTY Gavin
→88分 MF[16]HERLIHY Jonathan
FW[5]KENNY Thomas
FW[10]SHEVLIN Keith
→70分 MF[17]FRAHER Ian
FW[13]CARROLL Colm
【SUB】
GK[1]SPICER Ben
DF[3]DEMPSEY Darren
DF[15]COSTINE Owen
MANAGER
MC CARTHY Liam

警告(C)/退場(S)
【日】7分:赤嶺(C)
[主審] ARZUMAN.I(TUR)
■その他の注目競技/競泳
 競泳は日本に今大会、初のメダルをもたらした。他にも、北島を破った男・今村元気 ( 東海大 ) が三位。 200 m背泳ぎでは中野高 ( 法大 ) が銀、山口雅文 ( 中大 ) は銅と揃ってメダルを獲得した。

その他試合結果 GAMERESULTS
<男子バスケットボ-ル>

グループA 
ブラジル 66-79 フィンランド 
トルコ 124-46 UAE
グループB 
セルビア・モンテネグロ 104-70 ハイチ 
グループC 
ロシア 90-43南アフリカ 
日本 76-56 キプロス
グループD 
カナダ 80-68 アンゴラ 
イタリア 86-58 ポーランド 
グループE 
中国 97-58 ペルー 
グループF 
ドイツ 80-60 スロバキア 
アメリカ 94-47 イラン
グループG 
オーストラリア 99-69 レバノン 
リトアニア 96-91 イギリス
グループH 
メキシコ 68-63 エストニア 
ウクライナ 88-73 ギリシャ
<女子バスケットボール>
グループA 
スウェーデン90-60タイ 
トルコ48-70オーストラリア
グループB 
ポーランド79-39南アフリカ 
中国54-107アメリカ
グループC 
ドイツ70-65日本 
ロシア70-45リトアニア
グループD 
カナダ75-19レバノン 
チャイニーズ・タイペイ62-87セルビア・モンテネグロ

<男子フェンシング・エペ個人 >
金メダル  MARIK Chritoph( オーストラリア )
銀メダル  DONG Gatao (中国)
銅メダル  CHUMAK Dmytro (ウクライナ) 
       FISCHER Marcel (スイス)
<体操女子個人総合>
金メダル 中国
銀メダル 北朝鮮
銅メダル ロシア

<男子サッカー>
グループ A  
モロッコ2-0韓国 
ブラジル2-3トルコ
グループ B  
アイルランド0-1日本 
タイ1-2ロシア
グループ C  
中国0-5イタリア 
南アフリカ1-4ウルグアイ
グループ D  
イラン2-2-チェコ 
メキシコ2-2イギリス
<女子サッカー>
グループ A  
ニュージーランド2-0チャイニーズ・タイペイ 
アイルランド3-0トルコ
グループ B  
カナダ1-2日本 
チェコ1-2フランス
グループ C  
フィンランド2-0ブラジル 
中国1-6南アフリカ

男子 200 メートルバタフライ
金メダル  KORZENIOWSKI Pawel (ポーランド)
銀メダル  MATSUDA Takeshi (日本)
銅メダル  DRZEWINSKI Lukasz (ポーランド)
女子 50 メートル平泳ぎ
金メダル  JENDRICK Megan (アメリカ)
銀メダル  KORMACHEVA Ekatherina (ロシア)
銅メダル  SCHAEFER Janne (ドイツ)

男子 200 メートル平泳ぎ
金メダル  KUCZKO Slawomir (ポーランド)
銀メダル  POLYAKOV Vladislav (カザフスタン)
銅メダル  IMAMURA Genki (日本)
女子 800 メートル自由形
金メダル  COOKE Becky (イギリス)
銀メダル  PEIRSOL Hayley (アメリカ)
銅メダル  POTEC Camelia (ルーマニア)

男子背泳ぎ 200 メートル
金メダル  MEDVESEK Blaz (スロベニア)
銀メダル  NAKANO Takashi (日本)
銅メダル  YAMAGUCHI Masafumi (日本)
女子 4 ×100メートル自由形リレー
金メダル アメリカ
銀メダル ニュージーランド
銅メダル フランス

男子水球予選
グループ A 
スペイン 18-3 ポルトガル 
日本8-9トルコ
グループ B  
ハンガリー 11-2 カザフスタン
グループ C  
ギリシャ 7-6 ベルギー
グループ D  
ロシア6-4ポーランド

男子バレーボール
グループ A  
スイス1-3カナダ 
イラン3-0ブルガリア
グループ B  
韓国0-3ブラジル 
UAE 0-3イタリア 
キプロス0-3ドイツ
グループ C  
日本3-0セルビア・モンテネグロ 
香港0-3デンマーク
グループ D  
レバノン0-3ベルギー 
スロバキア3-0中国 
アメリカ2-3フランス

女子バレーボール
グループ A  
カナダ3-2チェコ 
トルコ3-0ニュージーランド 
タイ3-0エストニア
グループ B  
スペイン3-0イスラエル 
ブラジル0-3セルビア・モンテネグロ
グループ C  
フランス3-0ポルトガル 
オーストラリア1-3ポーランド
グループ D  
日本3-0南アフリカ 
イタリア3-1フィンランド

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